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・数は力
戦闘において、人数の差は実力の差と言えます。
個々の練度では劣る集団でも、熟達の戦士を倒すことは比較的容易にできるのです。
時代劇のように、一撃で相手を倒せるほどの人物で(力量の差が)あればともかく、そうでない限りは、数において劣る相手との戦いは避けた方が無難です。
ただし、避けようとしても避けられない戦いはあるわけで、そのようなときにはできるだけ人数の差を埋めるような戦い方を心がけるべきでしょう。
あなたは護衛対象と共に荒野を旅していて、下級の魔物の群れに遭遇してしまいます。悪いことに、その護衛対象は足に不具合を抱えているために、走って逃げることができません。あなたは、護衛対象を守るために魔物と戦うことを決意しました。
そのようなときにはどうしたらよいのか?
局地的に人数の差を無くすということが有効でしょう。集団が相手だからといって常に密集している訳ではありません。巧く立ち回れば、同時に戦う相手を一人に限定することも可能です。
といっても、戦場における数の差(実力の差)が絶対的になくなるわけではないので、不利さの程度を少なくできるだけということは肝に銘じておかなくてはなりません。
X 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 Y 1 1 9 2 2 3 3 4 8 4 5 10 5 6 6 7 12 13 8 11 14 9 10 15 11 A B
たとえばこのような状況の時(Aがあなた、Bが護衛対象)。
相手に包囲されているわけでもなく、相手は適度に分散しています。このようなときはやり方は簡単で、まず14に接近して倒し、次に13を倒す。後は手近な孤立した相手を次々に打ち倒していけば良いでしょう。
しかしこれは相手と適度な実力差がある場合で、そこまで力量が離れているわけでもない相手の場合は、そこまでうまくはいきません。14と戦っている間に13に近寄られ、12、10、15と次々に相手をしなければならなくなるでしょう。
相手の指揮統制が取れている場合も難しくなります。相手は足並みをそろえて進み、一気に襲いかかってくるでしょう。
そのときにはもう和平を申し出るか、護衛対象を抱えて逃げるか、もしくは護衛対象を捨てて一人だけ逃げるか――そのような方法しかないでしょう。
相手のリーダーを狙って打ち倒し、敵の統制を崩してその動揺につけ込むということも考えることはできます。(現実性に欠けますが)
・相談しよう、そうしよう!
先に挙げたとおり、数は力となります。
ですから、冒険者たちは互いに組んで行動するのですし、動物も魔物たちも群れをなすのです。
しかし、どんな集団でもその統制が取れていなければ烏合の衆となるか、そこまで悪くならなくても、最大限の力はとても発揮できないでしょう。
ですから、相談しましょう。
残念ながら、この世界の中の人物たちが戦闘する間にできる会話の量は多くはありませんが、まったくしないよりは間違いなく良いはずです。(この世界の外なら?)
会話をするだけの場合は、虚行動力を1消費してしまいますが、幸いなことに、会話行動は別の何かの行動と共に行うことができます。そしてそのときは無消費で行うことができます。
なお、ゲーム内の相談は、メール(直接送っても、GMに伝言を依託しても)はもちろん、PL掲示板や雑談掲示板の利用もできます。ご遠慮なくv
・クリティカルヒットで一撃必殺
このゲームは、相手を倒しにくくできています。
相手の防御や素早さをかいくぐって攻撃をあてることができても、満足のいくダメージを与えることはなかなかできません。
そこで、クリティカルヒットを狙ってみましょう。
命中の際にダイス目が「クリティカル率」を下回った場合、「クリティカルヒット」が発動します。
そんなクリティカルヒットを狙おうとするのは簡単。「命中率を下げるだけ」
命中率を3%下げることで、クリティカル率を1%引き上げることができます。
ただし、クリティカル率が命中率の半分以上になることはできません。
ちなみにクリティカルヒットが発動すると、攻撃は「相手がクリティカルを警戒していない限り必中(警戒されていた場合は通常通りの命中度で判定される」)」となり、「ダメージの確実性」と「殺傷力」に+50%されます。
・特定の場所を狙って攻撃
このゲームは、相手を倒しにくくできています。
その理由の一つに、「相手の防具に阻まれて刃が届かない」というものがあります。
フル装備をしている人物には、よっぽど威力のある攻撃をあてなければ、なかなか痛手を与えることはできません。
しかし、防具というのは、一分の隙もなく身体を覆えるものではありません。必ずどこかに隙があります。
その隙、例えばたまたま防具を身につけていない相手の腕や足を狙って攻撃するのは難しいことで、攻撃側の命中率が下がってしまいますが、当たったときの見返りは大きいです。竜追い達の唄では、防具を身につけていない部分に攻撃が命中した場合は、「ダメージボーナスを得る」ようになっています。
また、特定の部位を狙った攻撃によるダメージが一定量を超えた場合、その部位が使えなく(使いにくく)なることも見逃してはいけません。
防具を身につけている腕を狙いつつ、しかし腕に付けている防具が能力を発揮しないように狙い澄まして攻撃を仕掛けることも可能です。このときは、その防具の「武装度」を元にペナルティが上昇しますが、うまくいけば相手は(腕防具を身につけているにも関わらず!)無防備部分へのダメージを受けたとみなされてしまいます。
こういった部位狙いの攻撃は、その場所の狙いやすさに応じて命中率の減少加減が変わります。
そこまで狙いにくくない場所なら「9掛け」、腕などは「8掛け」、手ならば「7掛け」、目なら「5掛け」……といった具合です。(この割合は例えであって、実際とは異なります)
・威力を削って攻撃必中
さて、命中率を減らすことで、攻撃の威力が圧倒的に高くなるクリティカルヒットを出しやすくなるということは述べました。
では、その命中率を高めることはできるでしょうか?
答えは、イエスです。
その方法は、ダメージを低下させること。
具体的には、「ダメージの確実性」と「殺傷力」を犠牲にすることで、命中率を高めることができます。
まだ知らない方のためにご説明をしておきましょう。
「ダメージの確実性」とは、武器が相手に命中した際の効果を安定させる為の数値です。
キャラクターシートの、殺傷力の横の欄に、「安定値」と書いてありますね?
これは、各キャラクター固有の数値で、この数値と、武器を振るう際に使用した技能などから、「ダメージの確実性」を求めます。
そして、その「ダメージの確実性」がたとえば50%だったなら、本来は完全な乱数で求められる武器の打撃力が、最低でもその50%は発揮されるということになります。ロングソードでの斬撃ならば、本来は4-20の乱数が、12-20になるというわけです。
なお、弓の場合は、ダメージの確実性は武器毎に決まっています。
「ショートボウ」は0%、「ロングボウ」は10%で、「威力確実性」として記述されています。
「殺傷力」は、使い手の力強さが表現された数値で、本来のダメージを100%として考え、その割合によって増減させます。
簡単に言えば、殺傷力が150%ならばダメージは1.5倍され、80%ならば0.8倍されます。
もうおわかりでしょうが、どちらも、より高いダメージを与えるためには必ず考慮しなくてはいけない能力値です。
そして、これら二つの数値にペナルティを加えることで、命中率にボーナスを受けることができるわけです。
・間接武器の優越性
弓が優れた兵器であることは歴史が証明しています。古代、近代、時代の古新に関わらず、様々な武器が生まれて来ましたが、長射程の武器の持つ優越性が覆されることはないでしょう。
そして、それは弓に限られた話ではありません。
火器や投げナイフなどのような物はもちろんのこと、石つぶてもただの棍棒も、すべて脅威となりえます。
竜追い達の唄の中でも、それは変わることはありません。
あなたが剣士や、他の武器の使い手であるにしても、弓やその他の長射程武器に習熟することは、必ず、あなたの命を助けるでしょう。
別に、達人になる必要はありません。1レベルでも十分です。
・間接武器の弱点
では、長射程武器に死角なしかというと、もちろんそんなことはありません。
その武器の性質上、「動いている的」にはめっぽう当てにくいのが、弓などの武器における最大の弱点です。
剣や斧、槍などの武器であれば敵が突然走り出したり方向転換したりしても、ある程度は手元でコントロールして当てに行くことができます。
ですが、いったん弦を離れた矢は方向転換が利きません。
というわけでこういった弱点を表すために、竜追い達の唄においては移動している相手に対する命中判定は大きくペナルティを受けるようになっています。
(相手が走るなどしている場合は、その相手も回避判定に結構なペナルティを受けますので、狙いさえ誤らなければ大体は当たるでしょうが)