PBeM
〜Dragon Pursurs〜
竜追い達の唄

シナリオ

「虚無の楽園」

夢魔の宝石を以って夢魔に捕らわれたフォレスティのシーラ。
シエラ、霧雨、ミネルヴァの三人の冒険者はクロードの願いで、
彼女を夢の世界から救い出す為に、宝石の魔力へその身を委ねた。


 
GM

以後、舞台はこちらに戻ります。

 
ミネルヴァ・ラ・ルーラ

「シエラ!」
思わず叫ぶ。助けなければ。

霧雨<

「行きましょう!」
フランベルグを抜くと、穴へと飛び込む。



 
紫堂霧雨

ミネルヴァ<

「どうやら上手く行ったようだな!」
手裏剣を手に構え、その穴へ飛び込む。
「行くぞ!!」



 
GM

霧雨がミネルヴァに続いて念を凝らすと、穴は膨れ上がり、鮮明なシエラの映像を紡いだ。膨れ上がった穴は、そのまま二人を飲み込むような勢いだ。それは、
…此処に飛び込めば、或いはシエラの元へと行けるかもしれない…。
そう、二人に感じさせた。

 
紫堂霧雨

ミネルヴァ<

「なに……!?」

霧雨もシエラの映像を見た。
すぐさま、ミネルヴァと同じように目をつぶり、念じてみる。



 
GM

ミネルヴァの念にか、再び映像が結ばれ、シエラの姿を映し出す。
シエラは剣を持って、凄まじい形相の、顔の魔物と戦っているようだ…
しかし、まだ何かが足りないのか、像は霞み、砂嵐に消えようとする。

 
ミネルヴァ・ラ・ルーラ

「あ!」
シエラの姿が映った空間に一歩近付く。が、姿は消えてしまった。

霧雨<

「今、あそこにシエラの姿が映ったわ。ここは夢の世界。もしかしたら、私達も少しなら
夢を形にできるのかも……」

そう言うと目をつむり、シエラの姿を念じてみる。



 
GM

霧雨がシエラの事を考えた刹那、墓場の後ろに漂う穴が揺らぎ、一瞬だけ、シエラらしき後姿が映った。
考えに耽っていた霧雨にはわからず、ミネルヴァだけが気付いた。

 
紫堂霧雨

ミネルヴァ<

「ふむ……」
顎に手を当て、小さく息を吐く。
「同じような現象か…そうなると、シエラという者も苦しんでいるかもしれんな…」
無表情であるが、戸惑った感情が読みとれる。
「このままでは、夢魔の良いようになるだけだ…打開せねば…」
(だが、俺をここまで導いたのは、幻影と思えるクロードだ…。敵ならば、味方同士を会わすはずはない……)



 
ミネルヴァ・ラ・ルーラ

霧雨<

「……ええ、クロードの幻影に会ったわ。本物には会ってないのよ。クロードも、シーラさんも、シエラにも。風景は一瞬で変わってしまうし、正直言ってかなり苦しんでいるわ……」



 
紫堂霧雨

ミネルヴァ<

「というと…お前も幻覚に捕らわれていたのか……?」
霧雨はこれ以上の彼女の情報を知らない。
だから…。
(信じて…みるか)
霧雨も警戒を解き、改め一歩引き口を開く。
「どうやら、お前は本物のようだな…あぁ、俺も本物だ。所で、クロードを知らないか?俺と一緒だったのだが…」

(思えば、あのクロードの示した球はミネルヴァのことだったか…だが、あの風景はなんだったのだ…?)



 
ミネルヴァ・ラ・ルーラ

霧雨<

「あなたは……霧雨、だったわね」
相手を確認し、言葉を聞いてようやく構えを緩める。
「ええ、ミネルヴァよ。私の名前を知っているということは、あなたは本物と思っていいのね」



 
紫堂霧雨

「!!しまっ!」
虚を衝かれ、死の覚悟をした瞬間。

ミネルヴァ<

「お前は………」
ミネルヴァと気づき、警戒を解こうとしたが、すぐにやめ警戒を続ける。
(こいつも…本物と決まった訳ではない…)
自身の持っている刀に力がこもる。
「お前は…本物か?確かみ…………」
突如、霧雨の言葉が止まる。
「み……………………………………み、みれるら、だったか…?」
どうやらカタカナの名前を覚えるのは苦手のようだ。



 
GM

ミネルヴァは、一瞬、「ざわ」という音と共に視界が霞んだのを感じる。
と、同時に、自分が、何時の間にか、目の前に立っている霧雨に剣を突きつけているのを意識した。


 
ミネルヴァ・ラ・ルーラ

背後からの気配に、緊張が走る。
腰のフランベルグに手をかけ、振り向いてすばやく身構える。
「誰!」


 
GM

霧雨は、ふと、クロードの姿が無いことに気がつく。そして、それに虚を衝かれた瞬間、「誰!」という言葉と共に、剣を突きつけられていた。
その剣の主は…ミネルヴァだった。


 
紫堂霧雨

「ちぃっ!またかっ…!」
すぐさま二本の刀を抜き、辺りを警戒する。
「クロード…敵が来るかもしれん、気を付けろ…」
クロードに助言しながら、霧雨はふと考えていた。
(しかし、何故墓なのだ…シーラの姿も最初の時とは違う……クロードの出した光の球に導かれて来た。となると…今のは本物のシーラ…?)