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〜Dragon Pursurs〜
竜追い達の唄

大魔術師王国イ=サード
ロトッカ地方の大国、自然を重んじる緑の国。
若王セイフレイが統治する。彼は緑色の賢王と呼ばれており、
その名に恥じない素晴らしい政を行っている。

:大魔術師王国 鷹の宿:
 枝に羽を休める鷹の彫刻が、宿の扉に施されている宿。
 冒険者にも当然休みが必要であり、休むならこの場所で、ということらしい。
 その言葉はシルヴァードの鷲の止まり木亭と同様だが、その雰囲気はまるで違う。
 あちらが「明日を戦うために、仕方なく今は休もう」といったものであるのに対し、こちらのそれは「腹が減っては戦はできぬ。疲れていては冒険はできぬ」という風情だ。
 何しろ、扉に施されている彫刻のデザインも、「鷹がだらしなく、枝の上に寝そべっている」というものである。

 宿は何もかもが樹で造られているため、フィアヌス出身の旅人にも評判がいい。

投稿(件名…大魔術師王国 鷹の宿)
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GM

 どたばたして出立していく背中を、宿の主人パーダが見送る。

 二人は、竜追いギルドに移動しました。


マリン

 朝だけど昨日のワインが少し残っているか、頭が重い。アーシュラに急かされて、ふらふらと身支度を整える。半分、ぼんやりとした意識の中でアーシュラの後について、とにかく部屋を出る。途中、店の主人に会ったら挨拶しなければと思いながら宿を出て竜追いギルドに向かう。


アーシュラ

マリン<

「ふぁー、朝だ、朝だよ、マリン!」

 ベッドから勢いよく飛び出ると身支度を始める。朝からハイテンションだ。
「今日は、色々と忙しいからね。マリン!急いで!」
 マリンを急かせて身支度が終わるのをしばらく待っている。マリンの準備が終わると店の主人への挨拶もせずに竜追いギルドに出発する。


GM

 そのような調子で宿の時間は過ぎていく。
 気がつけば夜に、そして、二人が他に特にすることもなければ朝になる。もしかしたら、夜中に、二人で何かを話すこともあるかもしれない。いずれにしても、外の梢で、ナイチンゲールは美しい声を響かせている。


宿の主人パーダ

アーシュラ&マリン<

「おお、なるほどなるほど」
 人の良さそうな顔でうなずく。
「それはお疲れでしょうね。どうぞ、ごゆっくり体をお休めください」

アーシュラ<

「ご馳走というほどのものではないのですが、簡単なシチューくらいでしたらすぐにできますよ。作って参りましょう」

マリン<

「でしたら、ポテトにソーセージなどはいかがでしょうか。しばらくお待ちくださいませ」


マリン

 素早く、ワインをグラスに注いで、ぐっと飲み干す。しばらく目をつぶって、アルコールが体に染み渡っていく感覚を味わっている。チーズを一口かじって、グラスに二杯目のワインを今度はなみなみと注ぐ。

アーシュラ<

「あ・・、やっぱり、ワイン最高です。昨日までの長かった遺跡暮らしがウソのよう。」

 二杯目のワインを飲みながら、宿の主人に笑顔で話しかける。

宿の主人パーダ<

「昼間から宴会ですいません。もう、本当にご馳走に飢えていたものですから。
 チーズとハム以外にも、美味しいおつまみがあったら持ってきてください。今日はどんどん行きますので。」


アーシュラ

 テーブルの上の料理をいきなりパクつく。
「あっ、美味しい!」

 食べ続けながら、宿の主人を見上げて話す。

パーダ<

「美味しいね、うん、美味しい。これも美味しいけど、もっと違うお皿もどんどん持ってきて、もぐもぐ・・
 あたし達さぁ、今、遺跡の探索から帰ってきたところなんだ。遺跡の探索中は、大した食べ物にもありつけないし、口の中は土や埃で気持ち悪くなるし、不気味な悪霊とも戦ったりで、もう大変だったんだから。もう、ずっと、ご馳走を食べるのを夢見て帰ってきたんだ、もぐもぐ・・・うっ、水、水!!」

 テーブルの上の水を慌てて飲み干す。

パーダ<

「あっ、今日、泊めてもらうからね。」

 そういうと再び食べ始める。


宿の主人パーダ

 働いていた男性が二人の方を見る。
 小太りで丸顔の人間だ。口髭を生やし、人の良さそうなちんまりとした目をしている。

アーシュラ&マリン<

「はい、いらっしゃい。どうも、この宿は初めてだね」

 二人が入ってくるのを見て、声をかける。

アーシュラ<

「食べ物ならいくらでもありますけどね、この時間だからなあ。新しいのはないけど、昨晩拵えた物ならいくらでもありますよ。どれ、ちょっと待っていてください」

マリン<

「キーンと冷えているのは難しいなあ。氷室なんて上等な物はうちにはないですからね。地下の貯蔵室にあるやつは、まあ冷えている、というくらいです。どうですかね?
 チーズと生ハムなら、なんとかなりますよ」
 にっこりとする。
「そういった日持ちのする奴ならどっさりと用意してありますからね」

 もしも注文がそれで良ければ、主人は食べ物と飲み物を運んでくる。


マリン

 アーシュラの後をついて、宿に入りテーブルに腰掛けると、同じく働いている男性に声をかける。

働いている男性<

「お兄さん、私には白ワインをください。キーンと冷えているのをお願いします。それとワインのアパタイザーとして、ブルーチーズと生ハムの盛り合わせもお願いします。」
 キラキラした眼でニッコリと笑いかける。


アーシュラ

 宿の扉を開けて中に入っていく。働いている男性に手を上げて挨拶すると手短なテーブルと椅子を見つけてドッカと腰掛けてふんぞりかえる。

働いている男性<

「おじさん、お客さんだよ、お客さん、そして、あたし達がお客さん。あたし達、冒険から帰ったばかり。お腹空いてるの。美味しい食べ物、どんどん持ってきて頂戴。」
 大きな声で馴れ馴れしく男性に話しかける。



GM

 今、時間は昼頃。
 宿の中に客はおらず、施設の掃除や手入れをしてまわっている男性の姿だけがある。