鍛冶街の外れにある万屋。 店主のトーマ・カルガラは高齢の人間で、混乱期のフラヌに新しい技術を伝えに来て、そのままこの街に居着いた狩人である。 鉄もその他の金属もなくなり、戦うための武器がなくなりかけていたこの街に、かれはこう言ったのである。「武器の材料なら、敵が持っているじゃないか」。 人間の兵士としての美学に縛られていたかれらに、トーマは黙々と、魔物の牙や爪、毛皮から作った装備を渡し続けた。武器がなくなり、地底国からの援助を受けることが出来るまでの3年の間、この街を支えたのは確かに、トーマが伝えた「獣具」であった。 それらを使う必要のなくなった今では廃れてしまい、フラヌではかれ以外に「獣具」を作るものはいない。 |
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