地底国でもっとも大きな――というか、国民全体の性質として根っからの職人気質で、何かの兼業という店が極端に少ない(取り扱うものは酒のみ、武器のみ、雑貨のみ…)国では唯一の万屋である。 ドワーフの酒樽亭のすぐ傍に店を構えており、やはりドワーフが経営している。ボルゴという名の店主は、その道五十年の熟練商人だ。 若い頃から大陸中を行商し見識を積んでいるため、頑固一徹のドワーフ種族にしては珍しく柔軟で広がりのある発想をする人物である。 ただし、どことなく軽い性格である。 |
シド |
ボルゴ< 「そうじゃの・・・いまは特に思い付かんの・・・ |
ボルゴ |
シド< 「なるほどなぁ…。 |
シド |
ボルゴ< 「一つ目の星と言っておこう・・・わしの本当の星は鍛冶師ギルドを作ることじゃ、わしは思ったのじゃよ・・・この、強い武器を作れば重くなる、軽くすれば弱くなる、軽くて強い武器を作れないジレンマを感じているのはきっとわし一人だけではないと・・・技術や鉱石そう言った物を相互で提供していきそのジレンマをなくしたいのじゃ」 |
ボルゴ |
シド< 「ほ? 新しい鉱石かね。 |
シド |
ボルゴ< 「なんと、そうであったか・・・失敬失敬」 |
ボルゴ |
シドはこの店を訪れ、“鍛冶道具”を下取りに出して、“名工の鎚”を購入しようと試みた。すると、ボルゴは、 シド< 「うむ? いいのか、同胞。 |