商人の国の都の北に広がる、平原地帯を中心とした地域。 フリードアレストル“槍の庭”の名の由来となった、背の高い先の尖った草がそこら中に生えている。 この辺りは魔物もあまり出ず、ウサギや鹿などの獲物が豊富に獲れる場所として知られている。 運が悪いと、それらの動物を狙ってやってきた肉食獣に襲われることもある。 |
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GM |
ウェルブムは近辺を探索した。 草がぼうぼうと生えた草地は、どちらかというと天気の良い日に弁当を持ってきてのんびりするのに良さそうな風情だ。 と。 ばさばさ 羽音が聞こえる。 同時に、すぐ目の前の草むらに、特徴的な真っ白の草が見えた。 羽音はどこから聞こえたのかは咄嗟には判然としない。 |
ウェルブム |
灰ノ草が、草地か水辺のどちらを好むかをオウドノに確認しておくべきだったと思い至るが、仕方がない。 しばらくこの草地のあたりを探して、見つからないようなら川岸も探してみようと考える。 |
GM |
砂丘を下っていき、北西の草地を目指す。 道中、南西(C-13)の川沿いで枯れ木や枯れ草が山になっているのが見えた。川の流れで運ばれてきたものが、集まっているのだろう。 ウェルブムはそのまま、草地まで来る。 今のところ、特に何か嫌な気配を感じることはなかった。 草地に来たところで、錬金術に使えそうな材料が見つかった。 ぱっと周りを見た限りでは、灰ノ草らしき姿は見あたらない。なるほど、これほど茂った草の中で、ただ白い色の草ばかりを見つけ出すのは骨が折れそうだ。 三音草…1株 紅スズラン…1株 |
ウェルブム |
では、まずは北西の草地に向かいながら灰ノ草を探すことにしよう。 |
GM |
ウェルブムは植物の生えそうな地形を考えてみる。 水際だ。 とすると、考慮できるのは「川岸」と、それからいま現在、草木が生えている場所だ。 ならば、北西または北東、それから西の川沿いを行けばよいのではないだろうか。 後は、水の霊鳥に捕捉されたときのことも考えておく必要がある。 さて、どこへ進むべきか。 |
ウェルブム |
ぐるりと見渡し、おおよその地形を頭に入れる。 植物の生えそうな場所が無いか当たりをつけてみよう。 見当たらないようなら、帰りのことも考えて川岸におりながら灰ノ草を探すことにする。 |
GM |
ウェルブムは、砂に足を取られながら砂丘を上っていく。 いざ逃げるときには、この地形は不利になりそうだ。 丘のてっぺんまで到着する。 どうやら、この丘が、この辺りでは一番の高所らしい。 何の障害もなく、辺り一面を見渡せる。 |
ウェルブム |
白い砂に、眩しそうに3つの目を細めた。 そして川端にたまっていた木屑をいくらか拾い、鞄につめる。 炎の水の付け木にでもなるかもしれない。 森の中で思いつけば枝の一本でも拾ってきたのだが、これほどまでに見事な砂地だとは思わなかった。 まずは地形を把握しなくては目的の場所を探すことも出来ないだろう。 空からは丸見えになるが、これだけ白い砂ならそもそも隠れる場所が無い。 もう一度空を見渡してから、砂丘のてっぺんに向かって歩き出す。 |
GM |
いわれていたとおり、辺りは真っ白な砂が広がっている。 砂浜のように見えなくもないが、海はかなり遠くに見える。これが砂丘地帯なのだろう。 砂の山がうねるように連なっており、あまり視線が通らない。 今のところ、水の霊長らしい姿は見えない。 一面真っ白の景色なため、灰ノ草はかなり近くまで行かないと見つけられなさそうだ。 ウェルブムが進んできた川沿いには、木屑やら枯葉が溜まっている。どこからか風や水に流されてきたものだろう。 正面に進み、ひときわ高い砂丘の頂点に上れば、視界が開くだろう。 川沿いに進んでいけば、進みやすい低地をいけるはずだ。 |
ウェルブム |
目的地にたどり着いたら、あたりを見回して水の霊長らしきものがいないかを確認する。 見当たらないようならば。 ようやく灰ノ草の、探索だ。 |
GM |
移動は順調に進み、ウェルブムは予定通りに、昼過ぎに、目的としていた辺りに到着した。 |
GM |
見た限りにおいては、他に彼に狙いを定めているものはいなさそうだ。 ウェルブムは移動を再開した。 その後は特段、何かに妨げられることも無く、日が落ちていった。 夜半、月が天上にかかることに、ウェルブムは槍の草の合間に青白く光るものを見つけた。 白いスズランのような草だが、花弁がほのかな光を放っている。ウェルブムには直感的に錬金術に関わりのあるものだと分かるかも知れないが、その正体は分からない。 少なくとも、ウェルブムの知識の中にはその花の名前は刻まれていないようだった。 蛍火の花…1株 翌日の朝がくる。 朝日が昇る頃、花が放っていた光も止まる。 さて、四日目だ。 進んだ距離からすると、何事もなければ、昼過ぎには目的地にたどり着けるだろう。 |
ウェルブム |
ジャッカルを見送り他に跡をついてくるものがいないか確認して、歩き出す。 |
GM |
ウェルブムはいざというときの備えだけしておき、様子を見ることにした。 ジャッカルたちはつかず離れずついてくる。 均衡が崩れたのは、一時間後だった。 じりじりと、一匹が距離を縮め、不意に地を蹴って走り出してきた。 一気に距離を詰め、飛びかかってくる。 命中判定:分類/白い牙(突き) > ジャッカルA ウェルブム:巧みな成功! 命中! > 13ダメージ! ジャッカルの攻撃よりも、ウェルブムの“ラマァ”の方が早い。 突き出した青銅の短剣の、隠された力が発動する。 青白い力場が突如として発生し、ジャッカルをうがつ。 ジャッカルは地面に転倒し、あわてて起き上がる。 何をされたのかも分からず狼狽していたが、そのまま、足を引きずり、尾を巻き込んで遠ざかっていく。 つられたように、他のジャッカルたちも引き下がっていった。 獣は、勝てると思った時には傘にかかって追い込むが、勝てない、あるいは間違いなくてこずると分かった時にはあっさりと引き下がる。 ウェルブムを追跡していた獣たちの姿はなくなった。 |
ウェルブム |
ジャッカルの気配に集中しながら、そっと短剣に手を伸ばす。 かれらが腹をすかせておらず、ただ水を飲みに来ただけならいいのにと願いつつ。 |
GM |
幸い、夜間に何かが起きることもなく、朝がくる。 ウェルブムは夜明けと共に起きだし、出立の準備を整えて再び歩き出す。 歩き出して程なく、木々に囲まれた河に到着する。 川沿いに進路を取り、ウェルブムは進んでいく。 周囲の木の蔭は意外なほどに濃い。 採集判定:分類/幸運・薬草知識・錬金術 ウェルブム:失敗! 道中、周辺を観察しながら進んだが、二日目には大したものは見つけられなかった。 そしてまた、同じく猛獣や魔物などに出会うこともなく夜が来て、休息の時が訪れる。 問題が起きたのは三日目だった。 技能判定:分類/旅(冒険)・気配感知 ウェルブム:辛うじて成功! 昼下がり。森に囲まれた地帯を抜け、東側が開けた平原になった川沿いを進んでいたウェルブムは、嫌な予感に襲われた。 危ういところでとらえたその気配は、恐らくはジャッカルのものだ。 気配を殺し、数体――大体、2体から4体の肉食獣が後をつけてくる。 機会を捉え次第、あるいは彼が派手な動きを見せたらすぐに、獣たちは襲いかかってくるだろう。 |
ウェルブム |
手持ちの食料を少し齧って夕飯を済ませた。 しばらく耳を澄ませ様子を見、そのまま岩陰で休むことにする。 |
GM |
冬季でもない限り、この地方は夜間も大して気温が下がらない。安全な場所であるならば、ただ柔らかい場所を探して身体を横たえるだけでも野営の準備は充分だ。 風は体力を消耗させるため、木立の中や、あるいは岩陰があるならば尚良い。 幸い、ちょうど良さそうな大岩をウェルブムは発見した。 集めた枯れ枝に、炎の水を試す。 瓶をあけたときにほんの一滴が垂れ、地面に落ちる。 同時に、シュッと音がたち、燃える水に触れた枯れ草を巻き込みながら一瞬燃え上がって、える。 感触から、焚き火の着火程度ならば、一口分の水を注ぐだけで充分だろう。 色々と試したところ、燃える水は、“衝撃を与えると火に変わる”液体なのだろうと察せられた。 使う水を増やせば増やすほど長く、大きい火になる。近くに燃える材料があれば簡単に燃え移るようだ。 場所も定まり、炎も燃えている。ウェルブムの野営の準備は整った。 他にすることもなく、何も起きることがなければ、また朝がくるだろう。 |
ウェルブム |
適当なところで休むことにする。手早く野営の準備を始めた。 ついでにオウドノからもらった炎の水の効果を試してみることにする。たき火に必要な枯れ枝を集められたら、少量を使って火をつけてみよう。 |
GM |
ウェルブムは商人の国を北に行き、海まで続くはずの川沿いに進むこととした。 道中、今のところは危険は感じられない。 街道沿いでもないこんな場所で野盗などに遭遇することはないだろうが、気がかりなのは単独行動をする魔物や、偶然群れから離れた猛獣などに出会うことだろう。 散策をしながらのウェルブムの足取りは通常よりも遅くなる。 河のある地点に到着するより早く、日が暮れた。 採集判定:分類/幸運・薬草知識・錬金術 ウェルブム:成功! 道中、ウェルブムは錬金術の中でも基本中の基本といえる材料を発見し、採集した。 どの側から見ても左右対称の草、“三音草”だ。 それから薬草に、他にも名前も知らないが、何となく気になって採集した植物などを入手した。 三音草…2株 橙色のクローバー…2株 アイ…1株 |
ウェルブム |
ウェルブムは川沿いのルートを選んだ。 土地勘のない場所ではあるが、流れにそえばまず迷う心配はないだろうから。 オウドノに頼まれたものの他にも材料になりそうなものはないか、探しながらゆっくりと進む。 |
GM |
ウェルブムは灰ノ草の採取へと向かった。 オウドノから教えられた、採取のポイントとなる場所は彼にも判別がつく。 さて、どのようなルートをたどっていくべきか。 森林を通るのが直線距離としては一番近いが、大抵、人がなかなか踏み込まない場所には不愉快な生き物がいると相場が決まっている。 川沿いに行けば飲み水には困らないが、森林と同様に生き物が集まってくるのが河の特徴だ。 平野地帯を行くのは容易く、疲労が溜まりにくいという利点はあるが、害意を持つものに姿を見つけられやすい……。 |