ミオンは鷲の止まり木亭で依頼を受け、クランという人物のために“赤狼”という生き物の毛皮を手に入れることになった。 向かう先は、騎士王国の都の南東、ロンド・ロンドの山だ。魔物や危険な野獣が棲む場所だという。旅慣れているミオンだが、野伏としての訓練は積んでいないため、少しばかり厄介な場所かも知れないが……。 |
GM |
対岸の方をよく見てみるも、狼の足跡とはっきり分かるものは見ては取れない。 しかし、一部、なにやら普通とは異なる痕跡、土を踏んだような跡、砂を散らしたような跡があるのを見つけることができる。 狼というには大きすぎる。 それは、川から外れ、茂みの方、やや急な勾配の上り坂の方へ向かっている。そこには木々が密集して生え、奥がどうなっているのかは分からないが、滑りやすい土の坂道であることだけは判断できた。 ここが動物たちの水場となっているのなら、辛抱強く隠れて待ち続けることで、いずれは目的の獲物と出会えるだろう。それがいつになるかは分からないにしても、ミオンという狩人の存在さえ相手に気づかれなければ、という但し書きが付くが……。 さて、どうしたものか。 |
ミオン |
必死に山道を歩み辿り着いた川、喉を潤すように水を手で汲んで飲み 息を整えて改めて周囲を見回せば足跡はなくなっており、 「・・・・ふう・・・ふう・・・まいったな、痕跡がなくなっている」 反対側の川岸に視線を向けて痕跡がないか目を凝らして、 (最悪マスターがいっていた別の仕事も視野に入れないといけないな) |
GM |
ぬかるんだ地面を踏みしめ、ミオンは道なき道に分け入っていく。足元は、軟らかい土か、滑りを帯びた泥か、それか湿った草であり、とても良い足場とはいえなかった。 だからこそ、目的の獲物の後を追跡できることができているのだから、不幸と幸運は重なり合うものだということだろう。 幸運判定:分類/好ましからざる遭遇 ミオン:成功! 幸い、道みちに、不愉快な相手と遭遇することはなかった。 小一時間も進んだ頃、ミオンは、山の中に川を発見する。 険しい岩場、切り立った流ればかりの中で、その部分だけはなだらかな地形をしている。水を汲むのにも良さそうだ。 足跡はそのあたりで入り乱れ、途切れ、消え去っている。 足元が土や砂ではなく、砂利や石、岩ばかりとなっているため、狩人の技能を持ち合わせていなければ、その痕跡を追うのは困難だろう。 おそらく、ここは動物たちの水場になっているのだろうが……。 |
ミオン |
足跡を見つければ数を数え、 「・・・約5匹前後か・・・今度はサッカラのときみたいにはいかないか」 気を引き締めなおし、盾をしっかり握り締め、剣を鞘から抜けば足跡を追いかける。 |
GM |
ミオンのひらめきは、図に当たっていた。 どうやらそれらしい獣の足跡が、点々と続いている。あちらで交わり、こちらで交わりとしながら、東の方へ向かっているようだった。ある程度の規模、少なくとも五匹以上の群れが一緒に行動しているようだ。 東には木々が密集して生えている。 明らかに山の深いところへ向かっている。 道は険しく、そして、魔物などの類もいるのではないかと思われた。 |
ミオン |
排泄物を調べれば昨夜から今朝方、それがわかっただけでも儲けものだが。 知識がないためそれ以上の追跡に困る。 「・・・もう少し余裕があれば猟師でも雇った方がよかったか・・・」 軽く空を見上げればふと何か思い出したように地面を見て、 「そういえば雨が降ってたな・・・これだけのぬかるみだ、足跡の一つでも」 剣の鞘で草を空け獣足跡がないか探そうと。 |
GM |
ミオンは排泄物を調べ、ここに赤狼が痕跡を残していったのはいつ頃なのかを判断しようとする。 技能判定:分類/狩猟 ミオン:技能なし 成功! それはあまり難しいことではなかった。 ミオンは、大体のあたりを付ける。少なくとも、赤狼がここにいたのは、二日以上前ではないだろう。 おそらくは今日の朝方から、昨夜に掛けてくらい。赤狼の習性について詳しくはないが、……それほど遠いところにいるわけではないはずだ。 さて、山地の中で……獣が集まりそうなところはどこだろうか。 |
ミオン |
雨によるぬかるみに不快な思いをしながらも必死に足場を確かめて歩むしばらく歩き回るが目標の獣は見つからず、代わりに見つけた糞と赤い毛を見れば、 「・・・少々品がないが、背に腹は変えられないか」 手近にある木の棒などで糞をつつき硬さを調べ、ついさっきなのかそれとも時間がたっているのか調べようと。 ごく近い時間であることがわかれば剣を抜いて身を屈め、足跡か草が踏みしめられたような後がないか探そうと。 |
GM |
足元は岩だらけ、草だらけで歩きにくい。人に踏み固められている道とは違い、かなり足を取られる場所だった。先の雨でしめった地面はぬかるみ、靴の中に染みこんでくるのが不快だった。 その中でも、ミオンはなるべく歩きやすそうな場所を選んで進んでいく。 技能判定:分類/狩猟・特定の獲物の捜索 ミオン:技能なし 辛うじて失敗! > 痕跡を発見 山の中に踏み入り、赤狼の姿を探す。 しかし、獲物を見つけることはできない。 ……ふと、茂みの中に、動物の排泄物を発見する。そして、その周辺に特徴的な赤い毛が落ちているのに気がついた。これは、目的の“赤狼”の残したものではないだろうか? |
ミオン |
目的の山へとつけば、山頂を見上げようとして 「・・・・さて・・・目的の狼はどこにいるのかな?」 山道には不慣れな為、足場の安定していそうな道を選んで山へ入り、狼を探そうとする。 |
GM |
幸運判定:分類/好ましからざる遭遇 ミオン:成功! その後、山の麓にたどり着くまで、厄介なことは起きなかった。途中で急な雨が降り、難儀したことくらいだろう。このあたりでは、時折、突然の豪雨が降り、すぐに止むということがある。 ロンド・ロンドの山は、長い裾野を持った、円形の山岳地である。山というよりも、ある意味では山脈に近い。緑ばかりが続いている空間が、突然、岩場だらけの地形に変わり、高度も劇的に変わっていく。 まるで、地図の一部を、神が戯れにつまみ上げたことでできたかのような、不思議な場所だ。 今、ミオンが立っているのは、ちょうどその境だ。背後には草原地帯、正面には山岳地帯が広がっている。ここから先は、これまでよりも、間違いなく危険度が高い。 |
ミオン |
サッカラ達が立ち去れば、ゆっくりと剣を振り、血糊を払えば鞘に納めて、絶命したサッカラに黙祷を捧げれば目標の山を目指して歩み始める。 |
GM |
サッカラの一匹を迎撃し、再び走り出そうとすれば残りの獣達は躊躇するように見ていれば相手の士気をくじこうと転倒したサッカラに止めを刺そうと剣を突き刺そうとする。 命中判定:分類/ソード > サッカラ(転倒) ミオン:成功! 通常の命中! > 15ダメージ! > 「撃破」! ミオンはすっと踏み出すと、倒れたサッカラにとどめを刺そうと、突きかかる。一撃は命中し、息の根を止める。 転倒したサッカラを殺せば、残りの獣達を睨み付けながら盾を叩いて音を鳴らして威嚇を真似る。 士気判定:分類/野生動物 > 「士気崩壊!」 サッカラたちはじりじりと下がると、そのまま後ろを向いて、離れていく。 この獲物に手を出すと痛い目に遭うと判断したようだった。 |
GM |
行動値: ミオン21(18+2D6) サッカラ14 一目散に走り出し、軽く後ろを見る。 (1・・・2・・・2か・・・まずは) 追いかけてきた最初の一匹と対峙する様に振り返り足を止める。 ミオンの動きは素早い。 最初の一匹目は走る勢いに任せて飛び掛ってくると予想しなぎ払うように剣を振るう。 命中判定:分類/ソード > サッカラ ミオン: 「先読み」…外れ!(-20%) 優秀な命中! > 26ダメージ! > 「転倒」! > 「朦朧」! その行動の読みは外れ、サッカラはミオンの足元に食らいつこうとしてきていた。それでも、ミオンは行動を修正でき、思い切りよくその体に剣を叩き付けた。 ぎゃん! と、甲高い悲鳴を上げて、この獣ははじき飛ばされる。そのまま地面を転がり、すぐには起きあがれそうにない。 とどめを刺した訳ではないが、この様子では、再び追跡してくるのは難しいだろう。 ミオンは軽く呼吸を整えまた走ろうとする。 同胞が一蹴されたのを見てか、残りのサッカラたちは躊躇している。 知識判定:分類/動物学(サッカラ) ミオン:技能なし > 辛うじて成功! 元々、獣というものは、極端に反撃を恐れる。動物同士の争いではほとんど犠牲が出ないのはそのせいである。攻撃者は、自分が完全に防御者に対して優越しているのでない限り戦闘は継続しない。軽く手を出してみて、実力を図り、少しでも手痛い抵抗をされそうならば逃亡するのである。 今回のサッカラたちも、同じような行動に出るように見える。 |
GM |
行動値: ミオン21(18+2D6) ミオンは駆け出し、群れを突っ切ろうと試みる。 敏捷判定:分類/突破と妨害 ミオン: > 成功! 手近にいた一匹が飛びかかり、行く手を阻もうとするが、ミオンの動きの方が早い。 彼の判断の通り、サッカラは互いに連携を取っており、正面に二匹、背後に三匹がいた。 背後から忍び寄っていた三匹はつられて走り出し、横を抜けられた二匹も後を追いかける。 先に追いかけてきたのは、正面にいて、ミオンの足止めをしなかった一匹である。それに遅れて二匹、さらに二匹とそれぞれで追跡にかかっている。 |
ミオン |
サッカラの姿を確認すれば盾を構え、剣を抜く。 視線をそらすことなく睨み付けるように見つめて、 (群れをなす獣は連携をとるはず・・・ならば) 四方からの攻撃を防ぐ為、サッカラが攻撃を仕掛ければ一目散に走り、追いついてくるサッカラから対処するように攻撃を仕掛ける。 つまり、1対5ではなく、1対1を5回繰り返すように。 |
GM |
ミオンは周囲を見渡し、目的のものがないか調べる。 手頃な木立や、それか大きな岩でもあれば良いのだが。 技能判定:分類/気配感知・注意力 ミオン:技能なし > 辛うじて成功! ……視線を走らせていると、ふっと、足元に広がる、背の高い草で埋め尽くされた草原の一部が、不自然に揺らいだのに気がつく。 明らかに、風によるものではない。 さらに、ちらりと、何かの姿が見える。 姿勢を低くして、こちらの様子を伺っているようだ。 知識判定:分類/動物知識 ミオン:技能なし > 成功! 草の陰に隠れていたものは、サッカラという、犬に似た生き物で、“草原の狩人”の異名を持つ獣だ。十五匹くらいの群れを形成し、雄五匹程からなる狩猟グループがそれを養う。 気性は荒く、単独で行動する中型の動物程度なら、躊躇なく狩りの対象とする。 |
ミオン |
騎士王国を出て幾日、時折地図を見て目的の山への道を確かめてふと空を見上げ太陽の光を草原の風を身に浴びて、 「さて・・・」 目標の山までまだ道のりがあれば今日の宿を探そうと、なければ雨風を凌げる野宿場所を探そうとする。 |
GM |
ミオンは騎士王国を出立して、フーリーズ平野を抜け、ハレットの草原に入っていた。ここは、治安維持に熱心な騎士王国の領内でも、手薄なあたりである。 土着の遊牧民のキャンプや、新しい文化と交わろうとしない民族が形成する集落が多いことが理由としてあげられる。いわゆる“貴族的な統治”を嫌う剣王ハルッサムは、彼らが古来から守ってきた生活圏に対して干渉することをよしとしなかった。 結果、彼らによる自治が展開され、法と兵による守護の手も届かないということになった。 とはいえ、それは政策の放棄とは同じではなく、大規模な魔物の群れが侵入してきたり、また、別種の危険があると判断されたときには、剣王は躊躇なく討伐隊を派遣している。 それでも、やはり、バーナード地方の他の地域と比べれば、旅路に関わる危険は多いといえるだろう。 今は太陽がでており、暖かな陽射しを注いでいる。 辺り一面、草原が広がっており、遙か先に淡い稜線が見える。あれが、ロンド・ロンドの山とその一帯だろう。 道程は今日で八日目。道も半ばを過ぎたところだ。今のところ、これといった危険には遭遇してはいないが、これからは気を抜くことはできない。 |