紫堂霧雨

シエラ<

 シエラの言葉に顎に手を当て一瞬考えるように視線をテーブルに落としてから顔を上げて。
「そうだな…」
 納得するように頷き、感心するようにシエラを見つめる。
(下手に動くより会えそうだ…こういう事に慣れているんだな…さすがだ…)


シエラ

霧雨<

「こちらから探すより、しばらくここで待っていたほうが・・・。」
(パティさんが依頼主なら、ギルドで待っていれば来るかと。それに・・・)
 ちらっとオッシュのいるキッチンを見る。
(ココアもありますし・・・)


紫堂霧雨

シエラ<

「パティ…」
 呟くようにシエラの口から出た名を反芻し、昨夜パティが座っていたと思われる席へ視線 を移しながら耳を傾ける。
 霧雨さんも会いましたよね、というシエラの言葉にだけ頷くが、それ以降相槌も打たない。
 真っ直ぐシエラを見つめて話を聞いていたが、来客の音に扉の方へ顔を向ける。

アリシア<

 シエラと並ぶように、だが言葉は発せず会釈だけペコリ、とする。それだけをしてすぐにシエラへと顔を戻す。

シエラ<

「ふ、む…」
 最後のシエラの様子が気に掛かりながらも話を全て聞き、初めて相槌を打ちながらシエラのつく席の向かいの席に座る。
「…お前の言うとおり、冒険者のようにも従業員のようにも見えない…」
 霧雨自身、パティという者の姿さえハッキリと思い出せていないがシエラの言葉に納得するものがあった。
 仕事も特に決めてなく、この地に関して無知と言っても過言でない状態。シエラはパティの事が気になっていると踏み、これを縁としても良いかもしれない。
 そう気持ちが決まった霧雨はココアを頼むシエラにほんの少しだけ表情を緩めて穏やかな口調で。
「…依頼主、かもしれないな…パティを探そうか?」


シエラ・バゼラード

霧雨<
 
「これからの方針・・・」
そう呟くとシエラは空のマグカップをテーブルの上に置いた。そして、真面目な顔を霧雨に向ける。
「私はパティさんが、なんでここにいたのか気になります。冒険者を雇おうとしてるんじゃないかって・・・」
昨夜、シエラ達が依頼を終えて帰ってきたときいた少女がパティだ。シエラの記憶では何度かその少女をここで見かけている。冒険者にしては浮きすぎている格好のパティ。シエラはパティが宿を利用しているか、ここのギルドで働いているのだと思っていたのだが・・・。
「霧雨さんも会いましたよね。昨夜、飲み物をここで飲んでいました。」
ここでシエラは言葉を切った。来客のようだが、パティではないようだ。
 
アリシア<

「こんにちは」
 
アリシアにシエラは微笑みながら挨拶する。そして真面目な顔で霧雨を見た。
 
霧雨<
 
「パティさんの格好から冒険者じゃないと思うんですよ。それとここの宿を使わなかったってことは、近くにパティさんが住んでるかもしれないんですよ。ここの従業員にしては働いていたとこは見たことないと思うんですよ。私、何回かパティさんを見かけた気がするんです・・・。」
確信のないことを霧雨にまくし立てる。パティの家を見たわけでも、従業員や冒険者かどうか確認したわけでもないからシエラは確信を持てないでいた。疲れたのか一気にトーンダウンしてシエラが呟く。
「だから・・・パティさんは依頼主なんじゃないかって思うんですけど・・・。霧雨さんはどう思いますか?」
勿論、パティが依頼主である、という確認も取れていない。
 
オッシュ<
 
「ココア、もう一杯・・・いいですか?」



 

オッシュ

アリシア<

「なるほど…」
 アリシアの言葉を吟味し、彼女の服装を確認すると、
「ちょっと待っていてくれ」
 というと、掲示板を示し、
「まず、あそこにあるもの以外のものを探してみよう」



 

アリシア=ウェルウェイ

オッシュ<

「と、とくぎ・・・?」
 あからさまに口ごもるアリシア。冒険に対してのコレと言った技術はあまり持ち合わせていないのだ。
 もともとは体を動かすよりは、頭を働かせるのが自分の本領。魔術も知識としては知っているが、肝心の呪文が折からの財政難で購入できないでいるし、あるといえば・・・
「剣なら、身を守る程度には使えるかなぁ?」

ちゃりん。

 腰の魔剣に手を置く。小気味よい金属音が小さく響く。実家を飛び出す際に持ってきたものだが、今までの旅路、これに助けられたことも何度もある。
 魔物・獣・人間。ボン・ノドンから、シルヴァード、若い娘の一人旅に危険はつきものだが、それを凌いでいくうちにそれなりの技量も身についた。
(必要は成長の母、やなぁ・・・)
 今までのしみじみと旅路を思い返しながらアリシアは、マスターに向き直る。
「あとは、なんか依頼の前金でももらえたら魔法も使えるで?うち、一文無しで呪文も買えんねん。」

ぱん。と胸元で左右の両手を合わせて、そのまま握り合わせる。
「なぁ。こんなんでもできる依頼て、ある?」
アリシアは瞳を潤ませながらマスターに哀願した。



 

オッシュ

アリシア<

「ん?
 そうだな。まずはお前さんの特技をきいてからでないと、答えようが無いな…」



 

アリシア=ウェルウェイ

 まずはマスターに挨拶。

オッシュ<

「はじめまして、わたしアリシア言います。こういうところ初めてなんやけど、初心者向きの依頼ってありますか??」
 周りの冒険者達にもにこにこと愛想を振り撒く。




紫堂霧雨

 オッシュの声に振り向く。
「あぁ…少し、な…」

シエラ<

 そう言ったら、ココアを楽しんでいるシエラの席へと近づく。
「シエラは…これからどうするんだ…?」
 テーブルを挟んだシエラの真っ正面に立ったまま質問した。




シエラ・バゼラード

 霧雨が依頼用掲示板が更新されていることに気がついたようだ。内容を確認するためだろう、彼は席を立ち掲示板の前で立ち止まった。
(どんな依頼なんだろ?)
 シエラもココアを手に取ったまま、席を立つと霧雨の隣まで行き掲示板を覗き込んだ。しかし、彼女はすぐに椅子に戻ってきた。
(夜のお仕事は不可能です。)
 夜になると怯えてしまう彼女。しかも、満月か新月の夜は怯えが得に酷い。昨夜は霧雨が来てくれたからよかったが、一人だったら充分に眠れもしなかっただろう。夜に弱い自分を慰めるようにココアを一口。
(霧雨さん、行っちゃうのかな・・・)
 シエラが霧雨を眺めていると、オッシュから声が掛かった。

オッシュ<

「あ、はい。飲み終わったらもう一杯お願いします。」



 

オッシュ

「……」
 霧雨が掲示板を見ているのを、黙って見守り、

霧雨<

「その依頼に興味があるのか」
 と声を掛ける。

シエラ<

「…もう一杯、いるか?」



 

紫堂霧雨

「ん……?」
 壁にある掲示板に貼られている紙が1枚増えている事に気が付いた。
(号泣の館…自警団から…か)
 大きく書いてある見だしだけ見て、自警団からという事に興味が沸いた霧雨は、席を立ち掲示板の前へ行く。
(夜に呻き声…)
「ふむ…」
 シエラがココアを堪能しているのを尻目に顎に手を当て、何かを考えていた。


 

オッシュ

 頷いて、皿を受け取って洗い場に置く。
(ふう…)
 とりあえず、宿泊客の朝食は一段落付いたようだ。


 

シエラ・バゼラード

 シエラはココアに向かって彼女なりに猛進を続けていた。急いだ甲斐はあって、だいぶ皿の中が無くなってきた。
(もう一息です!!)
 ラストスパートに突入したシエラは少し食事の速度が上がる。周りのことが極端に見えなくなっているシエラだが、オッシュが持ってきた暖かいチョコレートには気がついた。
(ココアですぅ!!おいしそうですぅ)
 ゴールが見えてきた。ゴールの先にはココア色の世界が待っている。なんとかシチューを食べ終わったシエラは、残ったパンでシチューの皿を拭い、口の中に入れる。それを何回かくリ返したら、ついに皿が空になった。
 
オッシュ<

「ごちそうさまでした、美味しかったです。」
 皿を重ね合わせてオッシュに手渡すと、シエラは両手でココアが入ったコップを両手に取って飲み始めた。両手にほかほかと優しい温もりを、口と心で奥深い甘味を感じながら、シエラは至福の一時を楽しんでいる。



 

GM

 ふと、霧雨が発見する。
 ギルドの部屋の壁にある掲示板に新しい依頼の紙が貼られたようだ。


 

オッシュ

 シエラの前から食事が浚われていくのを見て、オッシュはおくからまた湯気の立つチョコレートを一杯、持ってきた。
 それから霧雨に頷き、空になった皿を下げる。


 

紫堂霧雨

 まずクリームシチューから口に運んだ。
(……ほう)
 シチューに具の味がとけており奥深くコクのある味に感嘆した。
 次にパンを一口頬張る。
 更にココアも口に入れる。
 この順番を繰り返し、徐々に量が減っていった。
 シチューとパンも食べ終わり、最後のココアもくいっと飲む。
 そうして霧雨の朝食は終わった。
 オッシュに顔を向け軽く頭を下げる。
「ごちそうさま…美味しかった…」


 

シエラ・バゼラード

 食事中は無口になる癖を持っているシエラは、黙々とシチューとパンを食べている。
(おいしいです)
 ただ、いつもは食事の遅いシエラだが今は一般人並の速度で食べている。彼女にとっては大急ぎで食べている状態に等しい。だが、傍目からは何故か普通に食べているようにしか見えない。
(ココア、ココア、ココア!!)
 霧雨がココアを堪能している姿を見て、急激にココアが飲みたくなったシエラは、ココアを目指して朝食を攻略していく。


 

GM

 朝食は、A−EランクでB+ほどの出来でした。


 

紫堂霧雨

 目の前に料理を置かれた音を耳にし、ハッと気付くように顔を上げた。
「あ…すまない…」
 オッシュに慌てて礼を言う。
 霧雨は料理の前に一緒に置かれている焦げ茶の液体に目がいった。
(これは…ココアか)
 料理の前に甘い香りのひきたつココアを手に取った。
 この世に生を受けて初めて飲むココア、霧雨は内心興奮していた。
 どんな味がするのか、もはや好奇心でいっぱいだった。
 コクっと一口飲んでみる。
「つっ…!」
 熱かったようだ。だが、ココアの甘く、ほんのり苦みの味わいは霧雨の味覚に十分行き渡った。
(これが…ココア…)
 今まで感じたことのない味に霧雨は感動していた。先ほどの羞恥はどこへやら。
 もう一口ココアを飲み、また味をかみしめた後に、料理へ手を出し始めた。


 

シエラ・バゼラード

 シエラは動かない霧雨を観察するように見回していた。
(私がこーやってきょろきょろしても、全然動きません)
 勝手に感動するシエラ。そこへ、オッシュが朝食を持ってきた。あっさりと霧雨の観察を終えると、シエラの関心は今自分の目の前にある朝食に移った。

オッシュ<

「おいしそうです。」
 素直に感想を言うシエラ。そこには具沢山のクリームシチューと、パンが添えられている。霧雨のほうにはココアもある。
(私のは食後ですね)
 朝食を眼で楽しんだシエラは、次に味を楽しむことにした。
「いただきます」
 まずはクリームシチューから・・・。



 

オッシュ

シエラ&霧雨<

「……」
 奇妙な雰囲気に気がつかない振りで、無言のままシエラと霧雨との目の前に料理と飲み物を置く。
 霧雨の方には、ほかほかと湯気をあげる濃厚なチョコレートがあった。



 

紫堂霧雨

「…………………」
 未だに全く動かない霧雨の心中は、シエラの想像の瞑想とは全くかけ離れたものであった。
(朝食はまだか…?間が持たん…!)
 もはや誰も気にしていないことを一人で引きずっていた。


 

シエラ・バゼラード

(まだ来てない・・・、今日も来るのかな?)
 パティの姿は見当たらない。こんな朝早くに、ここにいる者といえば宿を利用していた者くらい。パティの姿がないのも無理はない。
(パティさん・・・か)
 シエラはパティが依頼主であることをほぼ確信していた。冒険者としては装備が無さ過ぎるし、彼女は宿の利用を否定していた。なのにパティはこのギルドにいた。パティが依頼主であれば、依頼を受けてくれる冒険者をギルドへ探しに来るのは当然の選択である・・・。(なぜ依頼用の掲示板をつかわないのかは疑問だが)
(・・・?)
 ここでシエラは妙な静けさに気付いた。霧雨を見ると、彼は瞑想するかのように目をつむり俯いたままピクリとも動かない。俯いているので顔の表情は分かりにくいが、石像のように動かないその様子は、なんとも不自然だ。
(これは・・・、瞑想なのですか?)
 瞑想をすると精神が鍛えられる、とどこかで聞いたことがある。
(鍛えてるのですか・・・こんな場所で・・・すごいです。)
 霧雨の心情に気がつかず、シエラは勝手に感心した。


 

紫堂霧雨

 ぎこちないシエラの挨拶に自分の失態が端から見られるとどのようなものだったのかが見て分かる。
 ココアを注文した霧雨は俯いて目をつぶり、朝食が出てくるのを待つ。
 平静を装っているように何も動かない霧雨だが、本当に何の仕草もしない、まるで石像のようにこり固まっている姿は、逆に不自然であった。
シエラの方もオッシュの方も見ず、いや、自分の顔を見せぬようにただ腕を組み、俯いている。
(…恥ずかしい……)


 

シエラ・バゼラード

オッシュ<

「お願いします。」
 シエラはペコリと頭を下げた。しばらくすると、シエラは周りをキョロキョロし始める。
(そういえば、パティさんは来てないかな?)

 見てみるが、まだ朝も早いせいか、少女の姿は見られない。



 

オッシュ

 胸中でくつくつと笑いながら、表面では平静を装う。

シエラ<

「分かった。バケットとシチューでも作ってやろう」



 

シエラ・バゼラード

 扉の開く音が聞こえた。シエラはその音につられて扉に目を転じると、霧雨が入ってきた。

霧雨<

「おか・・・」
 裏山から帰ってきた霧雨に声をかけようとしたシエラだが突然、霧雨の姿が揺らぎ次の瞬間、ドンッと大きな音が響いた。
「!!」
 シエラはその音に驚き、びくっと身体を強張らせた。一瞬視界が高くなった気がするが気にせず霧雨を見た。彼女の目線には微かな警戒心を帯びている。それでも霧雨は平然とした態度でシエラに挨拶した。
「お・・・おは・・・ようございます。」
 霧雨の態度にシエラは混乱して挨拶も滑らかに出てこない。
(なんだか不自然です・・・)
 混乱しながら勝手に気まずさを感じるシエラ。オッシュも霧雨と同様、ごく自然に振舞っていた。自分だけが混乱し、気まずさを感じる空間のなかで、正直な感想を心の中で呟く。
(なにか・・・触れてはいけないものを感じます・・・)
 少し落ち着いたシエラはこの空間に自分が和むにはどうすればいいか考えて、とりあえず自然に振舞うよう頑張ることにした。

オッシュ<

「私も朝食をお願いします。食後にココアを飲みたいです。」



 

オッシュ

霧雨<

「分かった」
 何事もなかったように、頷く。

シエラ<

「お前は、どうする」



 

紫堂霧雨

ガチャ。
 扉が開かれ、霧雨が入ろうとした刹那、久しぶりの修練疲れのせいか、霧雨自身の左足を敷居に引っかけてしまい、コケそうになってしまった。
 が、なんとか右足でダンッ!と力の限り踏ん張り、転ぶことはなかった。
 ほんの一瞬、そのままの体勢で石のように動かなかった。
 そして何事も無かったように、シエラにおはよう、と挨拶をし、カウンターに座った。

オッシュ<

「朝食を頼む…」
 刀をカウンターの下に立て掛け、腕を組んで待つ姿勢に入ろうとしたがふと何かを思いだしたようにオッシュに言う。
「それと…ココアを頼む…」



 

シエラ・バゼラード

オッシュ<

「すみません、使いっぱなしで。」
 シエラは謝りながらカップを手渡した。
「朝食ですか・・・、霧雨さんが来てからにします。」
 霧雨が裏山から帰ってくるまで待っていることに決めた。シエラ自身、まだ朝食をとるほど空腹でもない。
(どうしよう・・・、霧雨さんが帰ってくるまで・・・)
 手近な椅子に座ると、シエラはなんとなく外を眺めた。



 

オッシュ

シエラ<

「構わん。おれが洗うからな」
 いって、カップを受け取る。
「朝飯はどうする」



 

シエラ・バゼラード

オッシュ<

「はい、分かりましたぁ。それで・・・これはここに返せばいいのですか?」
 シエラはマグカップを軽く掲げてみせる。
「あの・・・、洗ってないんです。洗い場はないですか?」



 

オッシュ

シエラ<

「おお、霧雨は随分前に外に出て行ったぞ」



 

シエラ・バゼラード

 夜が明けて、朝となった。
(そういえば、パティさん。今日も来るのかな?)
 シエラはいつもの私服にマグカップを両手で持ち、階段を降りてきた。
 
 オッシュ<

「おはようございますー。」



 

紫堂霧雨

 朝日が昇る前、空が闇から青色に変わってきた頃。
「ん…」
 霧雨が目をこすりながら起き上がるが、目が線のように細い。まだ寝ているようだ。
 だが体は起きているのか、動作がのろいながらも着替え等の朝支度を済ます。
 顔も洗い、目が覚めてきたのかやっと目が開く。
(……朝食までにはまだ時間があるな)
 自分の懐中時計で確認をし、自分の得物を持ち部屋を出る。
 階段を降りた時、オッシュが居るのを見て軽く会釈する。

オッシュ<

「少し散歩してくる…」
 そう言い残し、外へ出た



 

シエラ・バゼラード

(なんだったんだろ? 仕事依頼なのかな? もしかして・・・)
 そういえばここはギルトだった・・・、シエラは当たり前のことを思い出した。
 ギルトなのだからパティは仕事依頼者か冒険者のどちらかだろう。シエラから見てパティの服装は冒険者とはとても思えない。
(明日もくるかな・・・、くるよね)
 勝手に思いこんだ。霧雨につられるようにシエラはカウンターへ向かった。

オッシュ<

「今日はもう寝ます、鍵をください。」

 シエラは宿部屋に移動しました。



 

紫堂霧雨

シエラ<

「…そうか?」
 意外と言われたことには、よく言われるのか特に反応はなかった。

オッシュ<

「あぁ、そうさせてもらう…鍵を頼む」
 ゆっくりと腰を上げ、カウンターへ向かう。

シエラ<

 最後にシエラの飲んでいたカップへと視線は向いた。
(………ここあって何だ?)

 霧雨は宿部屋に移動しました。



 

オッシュ

シエラ&霧雨<

「わかったわかった」
 あまり動かない表情の端に苦笑いだけを浮かべて、頷いた。
「じゃあ、まあ、部屋に行くか?」



 

パティ

シエラ<

「ああ、いえ、違いますー」
 半ば憮然と答える。

(もういいや)

「じゃあ、あたし、帰りますね」
 いって、宿を抜けていった。



 

シエラ・バゼラード

霧雨<

「意外です」
シエラは少し驚いた。
(霧雨さんなら、お酒飲んでも平然としていそうなのに・・・)

オッシュ<

「お酒飲んで冒険にでたら、間違いなく私、死んでます」
と、真顔で断言する。
「できれば、違う部屋がいいのですが・・・」
困ったような表情でおずおずと言い、ココアを一口。
(同じ部屋だったら、霧雨さんに笑われます)

パティ<

「そういえば、パティさん」
パティの存在をすっかり忘れていたシエラは静かに声をかけた。
「今日はお宿を利用しにここへきたのですか?」



 

紫堂霧雨

シエラ<

シエラの返事にこくっと頷く。
部屋を尋ねてきたオッシュに目だけ向く。

オッシュ<

「………………別で頼む」
そういった冗談が苦手なのか嫌いなのか、嫌に不愛想に答える。
答えた後、パティをちらっと見る。

パティ<

(そういえばこの女…何か用があるのか…?)
半分疑惑の目でパティを見る。



 

パティ

胸中で<

「わたし、また明日来ようかなー…」



 

オッシュ

シエラ<

「ああ、無論構わんよ」
 答えてから、ちらと霧雨を見る。

霧雨<

「同じ部屋にするのか?」
 意味ありげな問いを意味のなさそうな表情でする。



 

シエラ・バゼラード

霧雨<

(お酒飲んでる人みたいですね)
 呆然と霧雨を見ながら心の中で呟き、ココアを一口飲んだ。
「そーいえばここは宿にもなってましたねぇ、今日は私もここの宿で休みます」
 冒険の初頭、このギルトで寝起きの人をみた記憶がある。
(そーいえば・・・、誰だっけ?)

オッシュ<

「うぅー・・・」
 シエラはしかめっ面で低く唸った。それはオッシュのひよっこ発言に対してちょっとした悔しさの表れだった。
(確かにひよっこですけど・・・)
 否定できないところが得に悔しい。
「私もここの宿で休みたいのですが・・・、いいですか?」
 少し不機嫌そうな顔をしながらぶっきらぼうに尋ねた。



 

オッシュ

霧雨<

「ほう。お前さんもか」
 渋い顔をする。
「別に飲めんものは仕方ないがな。ノースパールなどを冒険するなら酒は欠かせんもんだぞ。身体を温めて気分を昂揚させるもんだからな」

 ちなみに、宿へ上がる場合はそのむねをご投稿くださいv



 

紫堂霧雨

シエラ<

「俺は…下戸だ、酒は飲めん……」
 オッシュのひよっこという言葉に抵抗があるのか、小声で答えた。

オッシュ<

「わかった…後で行く…」
 それと…と付け加え、人差し指をピンっと立てる。
「牛乳をもう一杯…」



 

オッシュ

シエラ<

「ふむ。まあ、一人前に酒が飲めない間はひよっこということだ」
 口の端に笑みを浮かべて、戯言を言う。

霧雨<

「ああ。部屋はそこの階段を上がったところだ。
 いまのところまだ客は誰も入っていないから、適当に決めていい。それから、鍵を受け取りに来るんだな」
 カウンター脇の狭い階段を示す。



 

シエラ・バゼラード

オッシュ<

「お酒飲んだら酔っ払っちゃうじゃないですか」
 ココアを両手で受け取りながら呟く。
「お酒は飲めないこともないですけど・・・お酒飲んだらその後の記憶がなくなっていることが多くて・・・」
 恥ずかしそうな顔をしながらココアに口をつける。

霧雨<

「霧雨さんはお酒飲めるんですよね?」



 

紫堂霧雨

 運ばれてきた牛乳をグビグビと喉を鳴らし、一気に飲み干した。
「ぷはぁ……」
(仕事の後のこれはたまらんな…)

オッシュ<

「ふむ…」
 オッシュに聞かれ、自分の体と今日の出来事を考える。
「…………あぁ、休ませて貰おう」

シエラ<

ココアを手に取り、幸せそうなシエラを見る。
「と、いうわけだ…俺は宿をとってから、次の仕事を探す…」



 

オッシュ

シエラ<

「酒は頼まないな。飲めんのか?」
 さっと暖かいココアを作って手渡す。

霧雨<

 氷で冷やしたミルクをおいて、
「おまえさん、ここの宿で休むかね?」



 

シエラ・バゼラード

パティ<

「そうですか」
 なにか隠しているような気もしたが、シエラに詮索する気はなかった。

霧雨<

「ココアくださーい」
 注文するとシエラは嬉しそうに微笑んだ。



 

紫堂霧雨

シエラ<

「わかった…」
 そう言うと、シエラ達のテーブルの椅子に座り、荷物を床に置く。
 一息ついたようなため息を吐いた後、カウンターの方へ身を曲げた。

オッシュ<

「主人、牛乳を頼む…」
 いつもの真顔で注文をした。
「冷たい奴をな…」



 

雑貨屋の娘パティ

シエラ<

「あは、いえ、なんでもないですよ」



 

シエラ・バゼラード

パティ<

(なんだぁ・・・って?)
 残念そうな表情を浮べるパティを見て、なにが残念なのかシエラには分からない。

霧雨<

「私も一休みしてます。仕事探しはその後また考えます。」



 

バント

オッシュ<

「報酬まで持ち出されたんじゃあ、断る理由はないさ。
わかった、その二人組みのほうも引き受けたよ」
綺麗に中身の消えたシチューの椀をカウンターに戻すと席を立ち、椅子の脇に立て掛けてあった愛用の弓を肩に背負う。
「それじゃあ行って来る。朗報ってやつを期待しててくれ」
 

 バントはシナリオ12に移動しました。



 

紫堂霧雨

パティ<

パティの挨拶に軽く会釈する。

シエラ<

「そうか…俺は一休みした後仕事を探そうと思うが…お前はどうする?」



 

雑貨屋の娘パティ

シエラ<

「いえ、大丈夫ですー」
 むしろその謝罪に慌てたように手を振る。
「お仲間なのですか。なんだぁ…」
 何故か、残念そうな顔をする。
 こっそりと、(別にいい仲というわけじゃないんだ)と呟いたりする。

霧雨<

(精悍な感じのひとだなぁ…)



 

シエラ・バゼラード

パティ<

「す、すみません・・・、突然声をかけてしまって」
 驚いたのは自分のせいだと気がついたシエラはぺこぺこと頭を何回も下げた。パティから霧雨のことを聞かれると微笑みながら簡単に紹介する。
「あ、はい、霧雨さんっていって私の冒険仲間です。」



 

オッシュ

バント<

「おいおい、本当にやる気か?
 …ところで、お前さん、グリフォンについてちゃんとした知識をもっているのか?」
 オッシュは、バントに、グリフォンについて知っている事を教えた。
「お前さんの弓の腕は知っているが……。
 そうだな、既にふたり組みの冒険者が向かったが、十日経ったいまも帰ってこない。
 それでも行くんだったら、ついでにこいつらの消息も調べてみてくれないか? 
 もし怪我をして動けない程度だったら、連れ帰ってきてくれ。
 やられているようだったらその報告だけでいい。
 その分の報酬は、別途に300Rd出そう。
 ミネアンへの船賃にはなるだろう」



 

バント

オッシュ<

「いやぁ…俺向きの仕事があって助かったよ、
 最悪人足の口でも探そうかと思ってた所だったんでね。
 …にしても22往復ってのは随分景気の良い話だな。」
 嬉しそうにその顔をほころばす。
「グリフォン退治、詳しい話を聞かせてもらえるかい?」



 

雑貨屋の娘パティ

シエラ<

「いえ、あの、叫んだのは驚いただけです」
 申し訳なさそうに言う。
 そして、やってきた霧雨に気が付く。

霧雨<

 ちらと霧雨を眺めて、「あ、こんにちは」

シエラ<

「お仲間の方ですか?」

ALL<

「そういえば、ええと…
 わたしは、パティっていいます。
 あそこの広場の雑貨屋の娘です」



 

シエラ・バゼラード

 シエラはパティの反応をみて思った。
(迷ってる?)
 ふとシエラは肝心なことを思い出した。
(自己紹介していない・・・!!)
 名前も知らない人間と話すのは苦痛だろうとシエラは思った。
 
パティ<

「あの・・・、私、シエラって言います。それで・・・」
 シエラは気になっていた、何故自分を見て叫んだのか。表現を変えてもう一度、少し表情を和らげて聞いてみる。
「なんで、さっき叫んだんですか?」
 そこへ、霧雨がやってきた。
 
霧雨<

「あ、霧雨さん。買い物は終りました。
 買い忘れとかはないとは思います。」



 

オッシュ

バント<

「ふむ。
 なんだったら、グリフォン退治でも引き受けてみるか。
 お前さんひとりで何とかすれば、金貨45枚…、ざっと4500ルディの収入だ。ミネアンまで、海運王国から、船で10往復もできるぞ。
 …でなければ、城塞都市までの手紙の配達もあるな。
 ミネアンまで徒歩で行くにしても船で行くにしても、もののついででできるというものだな」



 

バント

オッシュ<

「ぼちぼちって所さ。ただ少し懐が寂しくてね。
 だいぶ暖かくなってきたし…そろそろミネアンに戻る時期なんだが…」
 ポリポリと顎を掻くと、麦酒の満たされたジョッキをあおる。
「まぁ…それで親父さんに何か仕事を紹介してもらおうと、ここに寄らせてもらったわけさ」



 

紫堂霧雨

 無言のまま、扉を開き入ってくる霧雨。
 入るなり辺りを見回し、シエラを探す。
(……居た、先に来ていたのか…)
 シエラを確認し、ゆっくりと近づく。

シエラ<

「待たせたな…買い物は終わったのか…?」
 シエラに声を掛け、次に隣に居る少女を見やる。

パティ<

(…………誰だ?)



 

雑貨屋の娘パティ

シエラ<

「いえ、あの、その…何が起こったというか…」
 パティは、いまはじめてシエラの様子を眺めた。
 ……。
(女の人だし…。親身にはなってくれるかもしれないけど…。ひとりじゃあ、ちょっといけないわよね…)
 視線をちょこまかとさせて迷っているようだった。



 

シエラ・バゼラード

「わぁお!!」
 パティが突然大声を上げたことにシエラも驚いた。

パティ<

「は、はい、冒険者やってます。」
 なにが起こったか理解不能なシエラであったが、なんとか笑みを作りパティの隣に腰掛けた。真剣な表情になり、
「それで、何が起こったのですか?」
 と聞いた。



 

オッシュ

バント<

「お前さんか。腹にたまるものか…。乾し肉でも用意しよう」
 麦酒をそそぎ、冗談を冗談らしからぬ表情で告げて奥に引っ込んだ。
 しばらくしてから手に大きな深皿をもって戻ってくる。
「羊の煮込みのシチューだ。……調子はどうだ?」



 

バント

 大きな背中を屈めるようにして酒場の戸をくぐると、カウンター前の一席に腰を降ろす。

オッシュ<

「やあ、久しぶりだな親父さん。また厄介になりにきたよ」
 人懐っこい笑みを浮かべてそう言うと、気の無い風に店で飲んでいる面子に目をやる。
「そうだな、まずエールと…それから腹に溜まる料理を頼む」



 

雑貨屋の娘パティ

「あわぁっ!」
オレンジの絞り汁を飲みながらぼんやりとしていたパティは、シエラに声を掛けられて昼寝を邪魔されたねこのようにびくりとする。

シエラ<

「はははは、はい。どうぞ」
 胸を抑えながらようようのことで答える。
 答えてから、シエラの風貌を見て、ふと思いついたように。
「お姉さん、冒険者な方ですか」



 

シエラ・バゼラード

「こんにちはぁ!!」
 扉を開けるなりシエラは明るく挨拶した。それは、無事にこのギルトへこれたことを喜んでいることを意味していた。が、真の喜びは・・・
(ココア・・・ココア・・・ココアが飲める!!)
 椅子に座る前に辺りを見まわす、霧雨の姿は確認できない。
(先にくつろいじゃっていいのかな・・・)
 霧雨に悪いと思い、シエラはココアを一時的に我慢した。どこに座ろうかとシエラが席を探したとき視界に何かが入った。
(あの人は・・・)
 思えば以前にもこのギルトで見たかもしれない、ギルトには不似合いな少女がそこにいた。

パティ<

パティの様子を伺いながら隣の席を指差す。
「あの・・・、隣いいですか?」



 

セッシュウ=ミフネ

 ギルドに入ってきたミフネは、護衛の依頼を受けて、イ=サードに向けて旅立っていく。


 

雑貨屋の娘パティ

酒場の扉を開き、中を見渡す。

独り言<

「わたしの力になってくれるような人は…いるのかなぁ…?」
早々に、もう一度夜になってから出直そうかと思っている。



 
GM

夜はふけていき、冒険者たちはそれぞれ部屋に入っていった。
…そして、夜が明け、共同墓地へと彼らは向かった。

 
リアス・ブルーライト

オッシュ<

「ふむ、分かった」
リアスは家事をした経験が豊富にあるため、食器洗いくらいは慣れている。自分の飲んだ紅茶のカップも持って厨房に消えていった。



 
ウィンド

オッシュ<

ふ、と口の端に笑みを浮かべて、地図を受け取る。
「承知した」

以降、舞台はシナリオ11に移行します。



 
オッシュ

ウィンド<

「……」
オッシュは無言で、ウィンドの姿を上から下まで、ざっと眺めた。
「…ふむ」
最後に、彼の目を覗き込む。
そして頷いた。信頼に足る人物のようだ。
さらに、動作から依頼にあった条件を満たしているらしいことを見切ると、
「ああ、少しまっていろ」

といっていちど奥にさがり、折りたたまれた紙片を持ってやってきた。
それは小さな地図だった。シルヴァードから、依頼人のいる場所への簡単な道筋が記述されている。

「そこで依頼の詳細を話すそうだ。…依頼人は偏屈者だが、信頼のできる人物だということは俺が保障する。まずはそこに行ってくれ。」



 
ウィンド

オッシュ<

「主人・・・ シルバーロットの依頼を受けたいのだが」

先ほど店に入ってきて、張り紙を眺めていた男がやってきて、オッシュに告げる。



 
オッシュ

リアス<

「……。」
リアスを見、そしてすっと背後の厨房を指した。
「洗い場で食器を洗って来い。
すべて片付けたら無料にしてやろう」

この宿代や酒代は、ロールプレイ上で支払われているだけであり、実際にキャラクターシートから引かれることはありません^^。



 
リアス・ブルーライト

グレイル<

「私もいるのだが・・・」
半眼になりながらうめく。

ふとカノンが去っていった方向を見やる。
(結局行ってしまった・・・、彼女には悪いことをしたな・・・)
とんっと座っていた椅子に座る。
(そういえば・・・)
まだ残っている紅茶を見る。試しに一口飲んでみる。
(冷めてる・・・)
一気に冷めた紅茶を飲み干すとオッシュに向かい言う。

オッシュ<

「あーっと・・・、私は分かるように駆け出しで金を持ってないのだが・・・、ツケにしといてくれないか? くれませんか? 宿代・・・」
リアスは今度はオッシュにぺこりと頭を下げる。
どうやら夕食は抜くようだ。



 
カノン・オルファンさんは、諸々の事情により、竜追い達の唄を中断することになりました。
みなさんには申し訳ありません、とのご伝言です。
なので、現在のこの場からカノンさんは立ち去ったということで、ゲームを進行させていってくださいませ。
よろしくお願いします。

 
カイ・フォーティラス

オッシュ<

「まだレモネード残ってるし・・・・・・・」
そう言ってミルクを断わった。



 
オッシュ

カリン<

「ああ、…気をつけていけ。春になって、魔物どもの活動が盛んになってきたからな」

カイ<

「…なら、おまえさんはミルクでも飲むか?」



 
カーテローゼ・コールラウシュ
(カリン)

オッシュ<

「わかったわ
いいものができたら持ってくるわね
いろいろなとこを回るつもりだから時間がかかると思うけど
よろしくね」

そう言うとかリンはギルドを出て行った。



 
カイ・フォーティラス

カイはオッシュにそういわれると(入り口をふさぐな)と・・・入り口の邪魔にならない隅に移動してカノンの返事を待つ。

オッシュ<

「わたし・・・みせーねん・・・」
オッシュの冗談をそのまま彼女式の冗談(?)で返した。

グレイル<

「わたし・・・ずぅっと入り口の所にいたんだけど(^^;;;;;」



 
グレイル・ソリュード

「カイはどこかにいったようだな・・・
仕方ない、しばらく待つか」

 
オッシュ

カリン<

「すまんな。
・・・張り紙か?
ああ、問題ない。
一度、おまえさんの作品を俺に見せてくれれば、出来によっては認印も捺せるが?」



 
カーテローゼ・コールラウシュ
(カリン)

オッシュ<

「そうなの・・・仕方ないわね
多めにとってきて、私も使おうと思ったんだけど・・・残念」

カリンはそういって立ち去ろうとしたが、思い出したようにオッシュに話し掛けた。

オッシュ<

「あ、そうそう
ここで『武器製作します』とか言う張り紙だしていいかしら?
値段は材料費プラスの手数料とかで」



 
オッシュ

カリン<

彼女の格好と物腰をひとしきり眺めて、
「ふむ…。難しいな」
呟く。
「洞穴の場所については俺も詳しくは聞いていない。
依頼人が直接教えてくれるが…。
…その依頼人は、俺とは個人的な面識があってな。その伝でここに張り紙をおいてやっているんだが、相当な偏屈でな。あいつの出した条件を満たさない者は紹介されたくないそうだ」
まぶたを伏せて、続きを言う。
「洞穴の探索には、戦闘技術、罠への知識が不可欠だそうだ。
…お前さんは、見たところ、戦闘の補助は出来そうだが…
…、すまんな」

情報1〜2を入手
条件 パーティの中に、武術熟練度が3以上の者がいること
    罠に対応出来る技術を持っている者がいること



 
カーテローゼ・コールラウシュ
(カリン)

カリンはギルドに入ると
近くにある仕事の張り紙を一通り見て
カウンターへと歩き
そして、ギルドのマスターらしき男に話し掛けた

オッシュ<

「壁の張り紙の依頼なんだけど
その洞穴の情報とか分からないかな?
あたしでできる仕事かあれだけじゃ分からないしね
できれば依頼人のこととか詳細があればうれしいんだけど…」



 
グレイル・ソリュード

ウィルバー<

「こちらこそよろしく」
グレイルはそう言うと周りを見回した
「カイがいないな…
どこへいったんだろうか…」
ウィルバーに紹介しようと思っていたのだが
カイの姿はどこにも見あたらなかった。



 
ウィルバー・ラング

グレイル<

「それはありがたい。
こちらからお願いしようと思っていたんだ」



 
グレイル・ソリュード

ウィルバー<

こちらを見ていたウィルバーに話し掛ける
「騒がしくしてすまないな。
一緒に行ってみないか?
あなたも墓地へ向かうようだが・・・」



 
リアス・ブルーライト

オッシュ<

不意に後方からオッシュに話しかけられたリアスはオッシュに申し訳なさそうな表情を浮かべ、
「すまない・・・」
冗談を真に受けたようだ。照れ笑いして続ける。
「酒は飲めない」

カイ&カノン<

カイとカノンに向き直ると
「中に入ろう。」
と、優しく促した。



 
オッシュ

カノン&カイ&リアス<

「何時までもそんなところで話していないで、こっちへ来たらどうだ。
入り口を塞がれると、かなわん」
後半を、彼らしくも無い冗談で締めながら、三人に言う。
「話があるのなら、酒でも飲みながらやったらどうだ?」



 
オッシュ

グレイルと戸口のカイを示して、
「あの二人はそうだな。
後の二人――リアスとカノンを示す――は分からんが。
どうせ行くなら、明日、一緒に行ってみたらどうだ?」

 
ウィルバー・ラング

オッシュ<

「ってことは、そっちの皆さんも?」



 
リアス・ブルーライト

(・・・・・やはりな)
リアスは呟く、誰にも聞こえないように。
(警戒している・・・)
一瞬リアスをみたカノンの目線がそう物語っているとリアスは感じた。
(どうするべきか・・・)
しばらくカイ達のやりとりを見ていたリアスは口を開く。

カノン<

「すまない、自分が警戒心を与えてしまったかな・・・」
申し訳なさそうな顔をしながらぺこりと頭を下げた。



 
カイ・フォーティラス

カノン<

「先約って……えぇっと…リアスさんのこと?」
名前を出すのに少し時間を要した。
そして……
「仲間になりたいんだったら行こうよ」
カノンの手を握り酒場に戻ろうと少し力を入れて引っ張る。
「旅は道連れ……たくさんいた方が楽しいよ♪」
彼女はしゃべっている間も笑顔を絶やさなかった。



 
カノン・オルファン

カイ&リアス<
 

店を出て何処に行こうか…、と歩みを止めると同時に背後から何か叫声と足音が聞こえてくる。
(・・・・おねえちゃん?)
周りを見回すがそれらしき人物は見あたらない。
ふとさっき後にした店の方を振り返ると先ほど店内で話しかけた女の子が、そして少し距離を置いて一人の少女が自分のそばまで駆け寄ってきた。
(・・・・おねえちゃんって・・・私?)
どうやらこの女の子はさっきのカノンの話しを聞きにわざわざ追いかけてきたみたいだ。
「…あ…………さっきのね。仲間に入れてもらいたかったんだけど…」
ちらっと、リアスに視線を移し、そして再びカイに視線を戻し、
「…先約がいたみたいだから……わざわざ聞きに来てくれてありがと」



 
GM

「私も全然構わないよ」
カイがアイスレモネードを口にしながら答え、ふと、直ぐ傍にいた少女が店を出て行ったのを見、「いっちゃ………った……」呟く。

リアスは「助かる」とグレイル達に言い、カノンの居た辺りを見て誰もいないことを確認する。

二人が声を上げ、行動を起こしたのはほとんど同時だった。
「ちょっとあのおねえちゃんのところに行ってくる」
「そこにいた女性のことが気になる、探してくる。」
カイは、去り際に「まだ食べるから片さないでね」とオッシュに言うのも忘れなかった。

リアスは足早にカイの後ろを進みながら、
(もしかしたら自分のせいで・・・)と呟いていた。

「おねえちゃん、さっきはなぁに?」
カノンに追いついたカイはそう問う。



 
カノン・オルファン

カイ&リアス<

「あの・・・えっと・・・・」
カイのあどけない返答に安堵し、意を決して話しかけようとしたが
直前にリアスの真剣な眼差しと目が合いカノンは口を詰むんでしまった。

「・・・・・・・・・・・・・・」

少しの間、2人のやり取りを眺めていたがカノンだったが
ここに自分の居場所はないと感じその場を後にした。



 
グレイル・ソリュ―ド

リアス<

ああ、俺は構わない
二人でできる依頼は限界があるしな」

カイ<

「カイも構わないか?」



 
カイ・フォーティラス

リアス<

一拍置いて
「…………だって」

グレイル<

「どうするの?」
そういって隣に座っているグレイルを見上げる。



 
オッシュ

ウィルバー<

「ほう、お前さんもあそこの仕事をしに来たのか。
…あそこは、それなりの規模の丘に作られた大墓地だ。
先の大戦で、多くの死者が葬られたが、最近になって、亡者の活動が活発になってきたために、夜はお前さんが見たとおりに封鎖されている。
様子か…。
丘陵地帯に、墓碑が行儀悪く立ち並んでいると言う具合だな。
その墓の敷地を、高い石壁が取り囲んでいる」
彼自身も共同墓地にはあまり立ち入ったことが無いのか、拙げな喋り口調で説明する。



 
ウィルバー・ラング

オッシュ<

「三つとも全部、頼む」
ウィルバーは苦笑した。

「共同墓地の墓守が戦力を集めていると聞いてミノッツから来たんだが、門が封印されていて当の本人には会えなかった。随分とものものしい様子だが、中はどんな様子なんだろうか?」



 
リアス・ブルーライト

カイ&グレイル<

(・・・・)
リアスはカノンとウィルバーを見る。
が、すぐカイ達に視線を戻した。
「私の名前はリアス・ブルーライト、リアスと呼んでくれ。」
言葉はぶっきらぼうだが物腰は丁寧に彼女は言う。
「さて・・・」
小声で呟き、一瞬目線を下へはずす。瞬転、真剣な眼差しで
「単刀直入に言うが、仲間にしてくれないか?」
と、はっきりとした口調で言った。



 
カイ・フォーティラス

カノン<

「どうしたの?」
リアスの反応と近しく、レモネードこそ飲まなかったものの、首だけそちらの方に向ける。
彼女の首から上はなかなか忙しい……



 
オッシュ

ウィルバー<

静かにいらっしゃいと返して、
「食事か、泊まりか…。それとも、ギルドに用か?」



 
ウィルバー・ラング

些か草臥れた様子で、ウィルバーは「鷲の止まり木亭」の扉を潜った。

オッシュ<

「こんにちは」



 
カノン・オルファン

カイ<

ふらりと立ち寄った酒場内。
なんとなく居場所の見つからないカノンはふと目に付いた一人の女性に話しかけた。
「・・・・あの・・・」



 
グレイル・ソリュ―ド

リアス<

「・・・ん?・・・何か用かな?」



 
カイ・フォーティラス

オッシュ<

カイはオッシュに渡された宿帳に自分の名前を書き出した。
カキカキッ、と言う効果音がいかにも似合いそうな雰囲気で……

描き終えた字をみるとやはりまだ安定してなくていかにも子供、という代物であった。
カイはその宿帳をそのままグレイルへと渡した。
 

リアス<

「……に?」
レモネードのストローを加えながら首だけリアスの方へと向ける。



 
カイ・フォーティラス

カイは注文を待ちながらも地面に届かない足をぶらぶらとさせている。
決して周りの客に迷惑にならないように……物にぶつかって音を立てないように…と。
そこらへんは普通の子供とは微妙に違った。

オッシュ<

「ここって宿屋だったんだぁ」
今始めて知った。そんな顔だった。
カイはずっとここをギルド兼酒場としか認識しなかった。
そして…
「うん、お願い」
宿泊の件…即答だった。



 
リアス・ブルーライト

「・・・・」
リアスは黙ってオッシュの言うことを聞いていた。
(何事も経験だ)
そして頭を掻きながらリアスは今まで眼中になかったグレイルたちに目を向ける。
(ふむ・・・・、なるほどな)
何かに納得しリアスは心の中で呟いた。

カイ&グレイル<

「あの・・・」
いままでとは違いおずおずとリアスはカイ達に話しかける。



 
オッシュ

カイ<

「ああ。じゃあ、まあ、これに名前を記帳してくれ」
と、古びた分厚い宿帳を渡す。

(GM:宿泊代は、実際は差っ引かれません)



 
カイ・フォーティラス

カイは注文を待ちながらも地面に届かない足をぶらぶらとさせている。
決して周りの客に迷惑にならないように……物にぶつかって音を立てないように…と。
そこらへんは普通の子供とは微妙に違った。

オッシュ<

「ここって宿屋だったんだぁ」
今始めて知った。そんな顔だった。
カイはずっとここをギルド兼酒場としか認識しなかった。
そして…
「うん、お願い」
宿泊の件…即答だった。



 
オッシュ

カイ<

此処は酒場なんだがな…
と呟きつつも、注文を用意する。
「お前さんは、気付いていないのか素知らぬ振りをしているのか…。
此処は、ギルドにして、酒場兼宿屋だ。
宿泊は、二食事つきで100ルディだが?」

リアス<

「……ふむ」
一つ溜息をつく。
「しかし、お前さんといい、最近の冒険者たちは皆こうなのか?
仲間と言うものは、他人に頼んで紹介してもらうものじゃないぞ。
自分の足で探し、眼で見極めて誘うものだというのにな」
呟くような声で教示してから、傍のグレイルとカイを示す。
「例えば、この二人だったら、魔術戦士と剣士だ。
子供の方はともかく、剣士の方は見ただけで、お前さんの要望にあっているのが判るだろう。声を掛けてみたらどうだ?
此処に限らず、本来、仲間と言うのはそうやって求めるもんだ」



 
リアス・ブルーライト

出された一啜りし、目を細めた。
(美味いな・・・)
紅茶を堪能したリアスはオッシュに目を向ける。

オッシュ<

「できれば、前衛がいいかもしれないなぁ。」
リアスはまた紅茶を飲みはじめる。



 
カイ・フォーティラス

グレイル<

「だって……それじゃ今夜はどこかで一晩?」
と、オッシュが言ってきたのをそのままグレイルへと促す。

オッシュ<

「ありがとう♪」
そういって、今度は……
「それじゃ、アイスレモネードと…………
今日のマスターのオススメメニュー頂戴♪」
どうやら夕食……らしい。



 
オッシュ

リアス<

無言で、リアスに紅茶を淹れて渡す。
「…それで、仲間が欲しいのか?
前衛か、後衛か、それとも支援か」

カイ<

「今は夕暮れ時だ。
確か、その墓は夜の内は立ち入れない筈だ。
翌日まで待つんだな。
それに…」
と言って、グレイルを見、カイを見る。
「二人だと心許無いかも知れんな。
仲間でも求めたらどうだ?」



 
カイ・フォーティラス

オッシュ<

「うん、一応ね」
そう謙遜気味に答えた。そしてホットミルクを一気に喉元に流し込み…
「今から行っても大丈夫かな?」
そう問いかけた。
心は今すぐにも行こうとしている。



 
リアス・ブルーライト

(注文・・・?)
マスターの言ってる意味がリアスは理解できないようだ。
しばし考え込む。
(ギルトに何を注文するのだ・・・?)
そこでリアスは周りを盗み見る。彼女の目にホットミルクを手に持つ少女が写る。
(ほぅ・・・、飲み物か・・・。それで何を飲もう・・・?)
リアスは頭の中で飲みたいものを羅列し、一気に消していった。

オッシュ<

「紅茶、砂糖だけ入れてくれ、分量は角砂糖なら小さいの1個分粉砂糖ならスプーン半さじで頼む。」
リアスは細かい注文をオッシュにつけると言い忘れたような顔をして「ホットだぁ。」
少し大きい声でオッシュに言った。



 
オッシュ

リアス<

まず、オッシュは彼女に静かな視線を注いで、
「注文は?」
とだけ言った。



 
リアス・ブルーライト

オッシュ<

「こんにちは、マスター」
テーブルの向こう側にいる人間、マスターにリアスは声をかけ、適当な椅子に腰をかける。
「いっしょに活動する仲間がほしいが・・・、誰かいないか?」
リアスは髪を掻き揚げ、オッシュの目を見ながら言った。



 
GM

その会話の途中、ギルドの外で…

ここがギルトってやつか・・・)
リアスはシルヴァードの竜追いギルトを見上げる。
シルヴァードに移り住み一年がたち、それなりに彼女の住んでいた場所と有名所は理解したつもりで、ギルトにも迷わず来れた。
一拍おいてからリアスはギルトの扉を開ける。



 
酒場のマスターオッシュ

カイ<

「此処の共同墓地の墓守、ギュンターという元宮廷魔術師の老人が、日増しに数と力を増す亡霊たちに対抗できる戦力を求めているらしいな。
魔術に長け、または武術に長け、そして信頼できる者、それも数が多ければ多いだけ欲しいそうだ。
お前は身軽そうだし、魔術もそれなりには扱えるんだったな」



 
カイ・フォーティラス

オッシュ<

カイは出されたホットミルクを一口のんで
「どんなの?」
と、オッシュに聞き返した。



 
酒場のマスターオッシュ

カイ<

「ん?
…張り紙があるだろう?
とりあえず、あそこに貼り出している物以外では、特に仕事は入っていないな」
ホットミルクを出しながら、告げる。
「…ああ、それなりの力量のある、信頼できる魔術師だったらだが、依頼は無い事も、まあ、無いか」



 
カイ・フォーティラス

オッシュ<

久しぶりに訪れる酒場…カイは見知った顔の…オッシュの元にかけていった。
「こんにちわ〜〜〜〜」
元気にそう挨拶をして定番のホットミルクを注文する。
「とりあえず聞きたいんだけど、何かお仕事ないかなぁ?」
ホットミルクが出てくる前に質問を投げかけた。



 
リィナ

オッシュ<

「ん、わかったわ、ありがと」

叡智の塔へ移動しました。



 
酒場のマスターオッシュ

リィナ<

「お前さんは、妖精か…、妖精の冒険者は珍しいな」
軽く目を瞠って言うと、ミルクを出す。
「仕事か…、今のところ、大した仕事は無いな。
人材だったら、腐るほどあるんだが、目だって使えるものは居ない。
少し前だったら、腕の立つものが幾らかいたが、全員仕事をしに出て行った。
早急に仕事が欲しいのでなければだが…少し遠いが、イ=サードにでもいってみたらどうだ?
叡智の塔で、あの大図書館の調査隊を募集しているらしいからな。
仲間も見当たるんじゃないか?」



 
リィナ

オッシュ<

「こんにちは、仲間と仕事が欲しいんだけど
いい人と実入りのいい仕事はないかな?
できれば両方とも欲しいな」



 
GM


そして、シエラ、霧雨、シャ・ラとインデイトの四人は酒場を出て行った。


 
シエラ・バゼラード


インデント<

「準備完了です、行きましょう」
と、レザーブーツを装備しながら答えた



 
紫堂霧雨


インデイトの問いにこくりと頷く霧雨。
(…この大陸での初仕事だ、この仕事で俺がここで生きていけるかどうか…測ってみる)
服の影で拳を握った。


 
冒険者インデイト


霧雨<

「それは、心強い」
揶揄でもなく笑んで、頷きかける。

シエラ<

「ああ、構わない。行って来るといい」

「さて……、これで準備も済んだか?」

移動するときは、「〜へ移動する」といった旨のメールを送ってください。



 
シエラ・バゼラード


インデントの言ったことに、シエラは軽く頷いて答えた。
軽く装備を確認する。

インデント<

「ちょっと買い物したいですね。いいですか?」
と、聞いた。

シエラはレザーブーツとポーション・キュアーを4つ購入しました。



 
紫堂霧雨


インデイト<

「…よろしく」
軽く会釈し、インデイトに応える。
「準備すること…」
インデイトの言葉に反応する霧雨。
少し考え込むようにわずかに息を吐く。
(準備にも金も無いからな…ま、獲物があれば十分だ)
自分の腰に差す二本の刀を一目見て、インデイトに向き。
「いつでも出られる…」



 
冒険者インデイト


「話はついたらしいな」
一応の結論がついたところで、奥で酒を飲んでいたインデイトがやってくる。酒のペースはそれ程でもなかったらしく、まるで酔った様子が無い。

霧雨<

「よろしく頼む。君なら、充分前線の戦力になる」

シエラ<

「あまり気を張ることは無い。何に付いてもな」

ALL<

「では、そろそろ行くか?
準備することや物が無いか?」



 
紫堂霧雨


シャ・ラ<

シャ・ラの提案に一つ頷き。
「それで構わない…」
更に。
「腕が立つかどうかはわからんがな…」
と、付け加え最後に。
「信頼…」
ポツリと誰とも聞こえぬような声で呟いた。



 
シエラ・バゼラード


シャ・ラ<

「はい・・・」
と、シエラは頷いて、
「そうですね、行く場所もないですし・・・・。」
と、答えた。



 
冒険者シャ・ラ


オッシュ<

「マスターがわたしたちに頼み事をするなんて珍しいわね」
からかうように笑うと、「結構危ない状態なのね、その人は」と問う。
彼が頷くのを見てから、一行のほうを振り向いた。

霧雨<

「あなたは、腕が立つ事は間違い無いわねー」
インデイトと一緒に、前線を張ってもらえそうだし、と呟く。

シエラ<

「シエラは、魔法も使えるし、知識もあるわね」

独り言<

「で、わたしが信頼、と……」

シエラ&霧雨<

「どうしようか?」



 
酒場のマスターオッシュ


「暇なんだな、お前達は」
確認するように一行の顔を見回し、オッシュは頷く。

ALL<

「だったら、ちょっとした仕事があるな。
クロードという吟遊詩人がいる。
俺とはちょっとした面識があるが、信用は出来る奴だ。
そいつが、どうも冒険者を探しているらしい。
仕事の内容は分からん、だが、腕が立ち知識豊富で、そして信頼の置ける者を必要としているようだ。
暇だったら、そいつの力になって貰えないか。
今日も商店街の噴水前に佇んでいるはずだ」



 
冒険者シャ・ラ


シエラ<

「あら…、深いのね」
やや問い掛けるように呟くと、そっと頷いた。
「うん、それじゃあ、行きたくなったら何時でも言ってね」

シエラ&霧雨<

「あんまり希望も無いようだし……。
とりあえず、じゃあ、適当にイ=サードにでも――」
行って見る? と続けようとした声を遮り、オッシュが話し掛けた。



 
シエラ・バゼラード


シャ・ラに鋭い指摘をされたシエラは慌てた様子はなく、
(さすがだな、シャ・ラは)
と関心した。素直に心情を言うべきかどうか迷ったが、
(嘘をついてもばれるだろうな)
と思い素直に口をひらいた。

シャ・ラ<

「気になる場所はあります・・・。けど、今からそこへ行く気持ちには
なれないんです。」



 
冒険者シャ・ラ


霧雨<

「あら、そう?」
頬に手を当てて首を傾げる。
「じゃあ、とりあえずは他の人の要望で決めるわね」

と応じてから、シエラの方に、物問いたげな視線を送る。

シエラ<

「どうしたの?
何か行きたいところでも、あるんじゃないかしら?」



 
シエラ・バゼラード


シエラは少し考えた。
(今ごろ故郷はどうなったのかなぁ?)
気になるといえば気になる。
しかし、故郷にはとても行ける気持ちではなかった。

シャ・ラ<

「希望はないですよ・・・。」
と少しばつが悪そうに言った。



 
紫堂霧雨


手を上げて挨拶してきたインデイトに対し、霧雨は見るだけで特に挨拶もしなかった。
希望を訊いてきたシャ・ラを向いて。

シャ・ラ<

「特に無い…そちらに任せる、何処だって良い…」



 
冒険者シャ・ラ


「さて……」
一息吐いて、シエラと霧雨の方に向き直る。

霧雨<

「それじゃあ、これからは一緒に行動を取る事になったのね。
私はシャ・ラ。見てのとおりの魔術師ね。
彼は――」
隅にあるカウンターの方で一人でグラスを傾けていたインデイトを示す。
「インデイト。剣の使い手ね」
彼はこちらに視線を向けて、軽く手を上げて挨拶を送った。
「よろしくお願いするわね〜」

シエラ&霧雨<

「さて、これからどうしましょうか?
何か希望はある?
私達は当面の目的は無いから、何処へ行くのでも良いわよ」



 
紫堂霧雨


オッシュの酒という言葉に一瞬、霧雨が反応した。
(…危なかった、酒であったら今頃…注意するか……)
ホッと小さく息を吐く。
そしてまた、冒険者達に向き、返事を待つ。


 
酒場のマスターオッシュ


シエラ<

「ああ、プルという果物とその他から作ったカクテルだ。
…といっても、酒では無いがな。ジュースのようなものだな」



 
シエラ・バゼラード


シエラは霧雨に置かれた琥珀色の液体を凝視した。

オッシュ<

「・・・・、それぇ、なんですかぁ?」
と興味津々に訊いた。



 
紫堂霧雨

置かれたグラスを見て、ん…と喉の奥で声を出した後。
「すまない…」
とオッシュに呟くように言った。
次にシエラ、シャ・ラ、インデントを向いて。
「改めて、自己紹介する…紫堂霧雨だ…よろしく……」
笑うことも無く、表情一つ変えず言う。
(しかし、あっさり引き受けるものだ…疑うことを知らんのか…?)
ほんの少しの間、無表情のまま立っていた後、グラスを口に付ける。
 「はぁ…」
一口飲み、一息吐く。
シエラ達に向き直り。

シエラ<

「それで、次に何をするのかは決まっているのか…?」
淡々と、感情を込めることなく言う。



 
酒場のマスターオッシュ


「……」
シエラの言葉に僅かに首を傾げ、そして含むように笑ってから、オッシュは奥から瓶を持ってきてグラスに注いだ。その琥珀色の液体が入ったグラスを霧雨の前に置く。

霧雨<

「――冒険の世界にようこそ、ということらしいな。餞別だ」



 
シエラ・バゼラード


(そういうことか・・・)
シエラは納得した。シャ・ラも彼女に判断を任せたようだ。
彼女も霧雨をまねして一つ咳をしてこう言った。

霧雨<

「そういうことですか。分かりました、仲間になってください。」
あっさりといった。そして、オッシュにむきなおり、

オッシュ<

「この人もここの人じゃないと思います、それに、仲間がいないって
ことは冒険も私と同じで初心者なはずです、ってことで、
この人にもなにか奢ってあげてください。」
と、笑顔でオッシュに頼み、その笑顔を崩さないまま霧雨に向き直り

霧雨<

「私は、シエラ・バゼラードっていいます、
むこうの人達がシャ・ラさんと、インデントさんです。」
と、笑顔で言った。



 
冒険者シャ・ラ


霧雨とシエラのやりとりを端で見ていたシャ・ラは、
シエラの答えにかくりと足を滑らせる。
(この子ってば…、またトリップしているのかしら)
霧雨の風貌、身のこなしなどを観察して、
彼が<何か特殊な体術>を会得しているのではないかと推測し、
そして、(まあ、悪い人じゃないかしらね)と感じた。

シエラ<

「どうする? 
判断はあなたに任せるけど」



 
紫堂霧雨

(い、依頼…? 何故そうなる…)
女の返事に多少戸惑う霧雨。
コホン、と一つ咳をしてから再度言う。

シエラ<

「お前たちが仲間を捜しているように見えたのでな、
それで、俺が入ろうかと提案しているのだ、依頼では無い」
はっきりゆっくりと喋る。
(うぅむ…声を掛ける相手を間違えたか…?)
少し後悔しながらも、今の自分の状態で稼ぐのは難しい。
恐らく仲間を捜しているパーティ、
いつも不運な霧雨にはもってこいの機会。
逃す手は無し。
「で、返答は?」



 
シエラ・バゼラード


その後しばらくココアの世界を堪能したシエラは聞きなれない
声に呼び戻された。が、今の彼女の思考能力は皆無に近かった。
(これって一種の喧嘩をうるって行為ですか・・・?剣で勝負しろって?
そんなの無理に決まってるじゃないですか)
無視しようとも思ったが、後々大変そうだと考え直す。
考えてる間に思考能力が蘇ってくる。
(・・・、この人・・・、地元の人じゃない・・・)
単なる直感にすぎない。
(地元じゃない・・・そしてギルト・・・なら、仕事探し・・・の線が濃厚、いや
私達に声をかける・・・は・・・。喧嘩説は皆無・・・、だとすると、)
と、考え付いた答えは
(ギルトのない地区からの依頼?)

霧雨<

「仕事依頼ですか?」
と、充分時間をとってからシエラは霧雨に聞いた。



 
紫堂霧雨

故郷を離れるために船に乗ったが…まさか難破するとはな。
おかげで故郷から一気に離れた、まぁ、別に良いんだがな…。

霧雨がこの地に来て初めて訪れた街、シルヴァード。
どうやら随分と大きい街のようだ。
「ふむ…」
辺りをキョロキョロしながら歩く霧雨。
「(まずは収入か…このままでは行き倒れだ)」
色々調べた結果、収入を得る方法はいくつかあったが、その中で一番やりやすいものを見つけた。
「依頼を受け、報酬を貰う…忍の頃と変わらんやり方だな」
だが、一番手慣れている仕事でもある。
霧雨は、さっそく仕事探しにギルドへ向かった。
「(ぜーたくは言ってられん…)」

「ここか…」
鷲の止まり木亭、酒場でもあるこの店に、ゆっくりと扉を開け入る。
キョロキョロ…ここでも辺りを見回す。
カウンターでこの店の主人らしき者を見つけ、話しかけようと思ったその時。
後方から賑やかな声が聞こえてくる。
どうやらこの地の冒険者のようだった。
「(…俺にはこの地の情報が全くない、情報が無い状態で仕事を受けても…失敗するのは必然。どうやらあの冒険者達、仲間を捜しているようだが…ふむ、まずはこの地の冒険者と共に仕事をこなし、この地に慣れることが得策、か…)」
ゆっくりとその冒険者達に近づく霧雨。
そして口を開いた。

シエラ達<

「仲間を捜しているようだが…俺を連れていく気は無いか?」
無表情のまま、鋭い眼光で冒険者達を見ながら言う。
「俺は霧雨、紫堂霧雨だ。
これでも、剣術には多少自信があってな…どうだ?」
ここで忍の頃の癖が出た。
忍術の事を話さない、忍として、自らの技を明かすようなことはしない。
霧雨自身も気づかないまま、話していた。



 
冒険者シャ・ラ


独り言<

「これからどうしようかしらね…
インデイトは特に今のところは目的は無いし。
シエラのいい勉強になるようなお仕事は無いかしら。
……でもあれよね。
わたしは魔法を使って、インデイトは剣。シエラは両方でしょ?
もう一人ばかり前線に人員が欲しい所よねー」



 
GM


カイ、シエラ、グレイルやシャ・ラ達はそうやって暫く話し込んでいた。
その後オッシュから報酬を貰い、カイとグレイルは酒場を出て行く。
グレイルが、何か欲しいものがあるらしく、ミノッツに向かうといっていた。
「さーて…、これからどうしようかしらね〜」
戦友の背中に手を振って、シャ・ラは考える。

カイとグレイルは神聖王国ミノッツに向かいました。



 
グレイル・ソリュ―ド


インデイト<

「あなたの剣技もすごいものだった
またどこかで会うことがあったらぜひ組みたいものだな」

カイ&シャ・ラ<

「とりあえずミノッツに行こうかと思っている
ぜひとも手に入れておきたいものがあるんでな」



 
カイ=フォーティラス


グレイル<

「…………どうするの?」
次のことなど全く考えてなかったカイがグレイルの顔を見上げるように聞く。



 
冒険者シャ・ラ


シエラ<

(あら、暫く見なかった夢見状態に入っているわね)
ここは下手に手出ししない方が無難だと判断し、シャ・ラはカイとグレイルたちに向き直る。

カイ&グレイル<

「わたし達は、またぶらぶらと街を出るけど、あなたたちはどうするの?
何処か、行く所でも決まっているのかしら?」



 
冒険者インデイト


「今回も命生き長らえたか…」
誰とも無しに呟いて、ふと、隣に立つモノンドの若者に目を向ける。

グレイル<

「…、君の手腕は素晴らしかった。
武術もさることながら、戦術にも見識があるようだ。
また共に仕事をしたいものだ」
最後を一つの曇りも無い笑顔で飾ると、
早速オッシュが出してくれた杯を手に店の奥へと入っていった。



 
シエラ・バゼラード


シエラの目が光る。
(ここはココアの店だぁ!!)
数時間前の記憶が頭の中に展開される・・・。
ココアの世界へ突入したシエラにシャ・ラが訊いてきた。
ココアの世界から現実世界へ引きずり出されたことに少しながら不快感を抱きつつも、
戦闘のとき信じてくれた人はシャ・ラであったことを思い出す。

シャ・ラ<

「私はとくに大丈夫です、ありがとうございました。」
まだココアの世界の余韻のためかシエラはすこし焦っていた。



 
冒険者シャ・ラ


オッシュ<

「ただいま、マスターっ」
にこにこと微笑んで、オッシュに手を上げてみせる。

シエラ&カイ<

「やっと終わったわねー。
シエラにカイちゃんは、大丈夫だった?」



 
GM


がたがたと音を立てて、ギルドの扉が開かれる。
酒場のマスターであるオッシュは、グラスを磨く手を止めずに視線だけを入り口に向けた。
また、仕事に困った冒険者がやってきたのだろうか。
それとも、困難な依頼を果たして、揚揚と凱旋してきた者達だろうか。
入ってきたのは幼い女の子に、人間らしい剣士、エルフの男女三人…
…、どうやら、後者らしい。
数時間ほど前に出陣していった若者達の顔を思い出し、オッシュは口元に笑みを浮かべた。


 
GM


シーザーは、オッシュの不機嫌そうな顔を見て、
ひょいと肩を竦めて見せる。

オッシュ<シーザー

「そんな顔をしないでおくれよ。
僕だって素人じゃない、判っているだろう?」
オッシュは溜息をついて、シーザーの出した勘定を受け取った。

シーザー<オッシュ

「判ってはいますがね…。
くれぐれもお気をつけて」

「ああ、それじゃあ」
笑って、シーザーはヴィッシュの後を追った。
以後、舞台はシナリオ3へと移ります。



 
ヴィッシュ・ラーガス


ヴィッシュはオッシュの目をしっかり見て。

オッシュ<

「わかった…」

と一言だけ言ったが、その顔は今までに見たどの顔よりも怖く、真剣な顔だった。
コーヒーを飲み終えると、

シーザー<

「さて行くか。少年」
と言って店を出ていった。



 
酒場のマスターオッシュ


オッシュは渋い顔をして見せたが、目を輝かせるシーザーを見て、溜息を吐いた。

シーザー<

「仕方が無い…。
彼が言っていたように、それなりに危険な仕事だ。
くれぐれも気をつけるように」

ヴィッシュ<

「あんたもな。
危ないと思ったら箱は捨てて構わんから、すぐにその場から退避しろ」

真剣な眼差しで二人に忠告する。



 
冒険者シーザー


ヴィッシュに謎の小箱の話をされ、興味深そうに目を輝かせた。

ヴィッシュ<

「面白そうだね、よければ、同行させてもらえないかな。
…あ、僕の名前はシーザー。
見ての通り、剣士だね。あなたも、剣を使うようだけれど」



 
ヴィッシュ・ラーガス


ヴィッシュの方も同じように彼を見て、
(この少年・・・・只者ではない)
と彼の方も悟った。そして、

シーザー<

「少年、良かったらいっしょにやってみないか。」
と言って、オッシュから来た依頼の内容を説明した。
(こいつと冒険してみると面白そうだな。)と思ったためである。
それから、

オッシュ<

「いいだろ、マスター」
と笑って言った。



 
酒場のマスターオッシュ


シーザー<

「…暫くご無沙汰だったな」
コーヒーを淹れて彼に差し出しながら、ぼそりと呟く。

ヴィッシュ<

そして、一瞬だけヴィッシュに視線を向けた。
彼が、
【仕事の相棒になる人物を探そうとしていることを知っているから】だが。
少し考えて、オッシュは口を開いた。
「それで、先ほどの仕事はどうする」
オッシュの手前に置いたままの箱を示す。
「一人でも、お前さんなら別に大した危険は無いかもしれんが…?」



 
冒険者シーザー


少年は軽く酒場を見回してから奥へ進んでいった。そのときに視線がヴィッシュとあった。
(…熟練の人だね)
一目で彼の実力を見抜き、そして軽く微笑んで見せた。
動きは軽やかで、体重を感じさせないものだった。
彼はヴィッシュの斜向かいに腰掛けて、オッシュに挨拶を送る。

オッシュ<

「久しぶり、マスター。
あ、コーヒーを頼めるかな」
あどけなく笑って、彼は注文をした。



 
GM


ヴィッシュが店内を見回した時、ちょうど入り口の扉が開いて、一人の客が入ってきた。オッシュが片方の眉を軽く上げてみせる。
入ってきたのは鮮やかな金髪の少年だった。切れ長の鳶色の瞳。精悍な、と形容するには少し柔和そうなイメージがある。
旅人が纏う頑丈な繊維の服の上に、銀色の鎖帷子を身につけている。腰には細身の長剣を佩いており、その姿に違和感がないことから、少なくとも駆け出しではないと感じられる。


 
ヴィッシュ・ラーガス


オッシュ<

「受けてもいいんだが、俺一人じゃ少々危険だな。もう一人ぐらい誰かいれば助かるんだが。
……そういうわけにも行かないか」
と言ってあたりを見回した。



 
酒場のマスターオッシュ


「ふむ…」
コーヒーの準備をしながら、(とすると、実入りが余りよくない仕事でも喜んでやりそうだな)と考える。

ヴィッシュ<

コーヒーを彼の前において、
「ちょっとした仕事がある。少し待っていろ」
言って、カウンターから出て奥へと入っていった。
暫くしてから、彼は、厳重に封印の施された箱を持ってきた。
四方それぞれ十五センチくらいの簡素な作り黒塗りの小箱だが、その重々しい封印が、箱の重要性を語っているようだ。
「これは、今の今まで奥の封印室に仕舞ってあった物だ。
最近ある冒険者によって持ち込まれた物でな。
何故かこれをもっていると魔物に狙われるらしい。
俺も調べてみたが、何をしてもこの封印は解けないし、夜毎に魔物たちが侵入しようとしてくる。
最近は、わざわざ魔術師を呼んで造らせた封印室に入れていたんで、その気配も魔物にはわからなかったらしいがな。
何時までも持っていたいものではないし、この箱の中身も、歴史も気になる。何か重要な情報があるかもしれんしな」
興味深そうに箱を覗き込むヴィッシュに続ける。
「だからだ。
この箱をイ=サードの叡智の塔に運んでいってもらいたい。
あそこには優秀な魔術師達が大勢いるから、
何かしらの答えは出るだろう。
そして道中はかなり危険な道のりになるかもしれんが、腕試しにはなるだろう。それに、そういった修羅場を越えることで得られる物もあるかもしれん。勿論、断っても構わんがね。どうする?」
ヴィッシュの依頼:
『封印の小箱』を大魔術師王国イ=サードの叡智の塔へと運ぶ。
報酬は300ディ。



 
ヴィッシュ・ラーガス


オッシュ<

「いや、そういうわけじゃないんだが、運動しないと体がなまっちまうからな。とりあえず、コーヒーもらえるか」
と笑いながら言った。



 
酒場のマスターオッシュ


グラスを磨く手を休めずに、視線だけカウンター席の男に向ける。

ヴィッシュ<

「金にでも困っているのか?」
身のこなし、目付き顔つきから仕事に苦労してしまう程度の使い手ではないと判断しながら訊く。



 
ヴィッシュ・ラーガス


扉が開いて、一人の冒険者が入ってきた。
そして、ゆっくりとカウンターにきて座り、

オッシュ<

「ようっマスター、何か手ごろな仕事はないか。」
と、のんびりした口調で言った。



 
冒険者シャ・ラ


「…、うん、これなら大丈夫そうね。じゃあ、行きましょうか」
誰に言うでもなく言ってココアのカップをおいて立ち上がった。
これ以後、舞台はシナリオ2に移ります。


 
シエラ・バゼラード


カイ&グレイル<

「ありがとうございます!」
と笑顔で言い、インデイトに、

インデント<

「はい、精一杯がんばります!」
と、笑顔で答えた。



 
冒険者インデイト


「ふむ…」
一連の会話を聞いて、頷く。

グレイル<

「あなたは剣を使うのだな。私も同じだ。
私と共に後衛たちの楯となってくれる事を感謝する。
私だけで、数も知れないオークの群れから二人も守ることが出来る自信はさすがに無かったからな」
手を差し出す。
そして無意識に握手を求めている自分に気付き、口の端を上げる。
(私たちには握手などと言う習慣は無いのだがな…。
どうやら、私も随分人間の世界に慣れたらしい)

カイ<

カイの身体を見下ろして、
「君は…、いや、君も重要な戦力のようだな。
君は守るより自由に行動した方がいいようだな。
よろしく頼む」

シエラ<

「まだ互いの実力も解らないが、何とかなるはずだ。
君も、頑張ってくれ」



 
グレイル・ソリュード


カイ<

「……そうだな……オーク程度でこの報酬なら破格だろう。
依頼主も国だからな、問題はない、受けるべきだろうな」
見上げるようにして聞くカイに答える。
そして、シャ・ラたちに頷きかけた。
「同行させてもらいたい」



 
カイ・フォーティラス


グレイル<

「どうするの、グレイルさん?」



 
シエラ・バゼラード


イメージトレーニングでだいたいの形ができてきたとき、彼女はカイに聴かれて我に返り、説明しようとしたが、シャ・ラが先に説明してしまった。

カイ&グレイル<

「私からもお願いします。私はまだ初心者ですしいろいろ足を引っ張るとは思いますが・・・」
そう言って不安そうにカイ達をみる。



 
冒険者シャ・ラ


出会ってから何度目かの、シエラの妙な挙動に眉根を寄せながらも、とりあえずは無視することに決め、カイの質問に応えて先を続けた。
「ええとね…」
先ほどシエラにも話した、国から降りてきた依頼の内容を話す。

カイ&グレイル<

「ちょっと、わたしたちだけじゃ不安なのよ。相手の数は多くても10…くらいしか把握していないし、もしかするとそれを遥かに超える数かもしれない。勿論、歯が立ちそうに無いと思ったら引き返せばいいのだけど、それで行動が遅れて、何かしらの被害が生じたら後味が悪いでしょ?
だから、良ければあなた達にも手伝ってもらいたいの」



 
カイ・フォーティラス


シエラ<

ホットミルクを軽く口に含んで飲んだ後、
「どんなお仕事?」
いの一番にカイが聞いてきた。



 
シエラ・バゼラード


 シエラはおとなしくココアを啜りながら、外をみた。
(いい天気だなぁー・・・・)
彼女はうっとりと微笑しながら街行く人達をぼーっと見ていた。
街は活気があふれ、小鳥たちが鳴いている・・・。
 ふっと彼女は我に帰りあまりに暇なため勝手に戦闘イメージトレーニングをし始めている。
眉間にしわを寄せながら、
あーではないこーではないと一人つぶやいていた。


 
冒険者シャ・ラ


人差し指を口元に当てて、カイとグレイルの様子を眺めている。
そしてオッシュの言葉に、

カイ&グレイル<

「あ、それ、わたしも興味があるわねー」
そして、笑って自己紹介をする。
「ちなみに、わたしはシャ・ラ。こっちがインデイトね。
それで、今…あなた達はフリー?
だったら、ちょっとした仕事があるのだけれど」
碧眼を軽く細めて微笑む。



 
酒場のマスターオッシュ


グレイル<

「判った」
言って、熱いミルクを注いだカップを持ってくる。
そして、

カイ&グレイル<

「見た所、お前さん達も冒険者のようだが…。
今、仕事はあるのか?」



 
カイ・フォーティラス


シエラ<

「あっ……」
カイはシエラの挨拶に気づき口に運ぼうとしていたホットミルクを胸の前でとめ、
「はい♪始めまして。えっとぉ……私はカイ・フォーティラスといいます♪」
純粋無垢の笑顔とはまさにこのことかという笑顔で挨拶を返して、
飲み損ねたホットミルクを喉元へそそぐ。



 
グレイル・ソリュード

シエラ<

軽く会釈する

オッシュ<

「俺もホットミルクをもらおうか、甘いめにな」



 
シエラ・バゼラード

シャ・ラの説明に眉間にしわをよせながら,
ずずずずずずず・・・とココアを派手にすすったシエラ。
「ぷはぁー」
その後、視線をそらしカイ達を見る。

カイ・グレイル<

「こんにちはぁー」
笑顔で挨拶し、「私はシエラ・バゼラードっていいます、シエラって呼んでください、よろしく」
笑顔で自己紹介した。その後ずずずずずずず・・・・ココアを啜り、
「ぷはぁー・・・・」 彼女はここのココアが気に入ったようだ。そしてまたカイ達に微笑んで見せた。



 
酒場のマスターオッシュ

カイ<

無言でホットミルクを作り、カイの前に置く。
「…、ほら」

グレイル<

彼の方に目を向け、
「あんたは、何にする?」



 
カイ・フォーティラス


始めに口を開いたのはカイだった。

オッシュ<

「おじさん♪ ホットミルク一つちょうだい♪」
カイはマスターのカウンターの前の椅子にチョンと座った。



 
GM


扉を開いて、まず入ってきたのは、年端の行かない少女、カイだった。
その少女の後ろから、男…グレイルが続く。
インデイトはその二人を見て、(冒険者か…、二人ともだな。子供の方は幼く見えるが、…少なくとも、多少の武術は使えるようだ。
男の方は…、騎士か? 動作に、シルヴァード騎士団の影がある)そう判断した。シャ・ラは少女より、グレイルの方に興味を覚えたようだ。
(あらー、珍しい。なんだっけ…、そう、モノンドね。
こんな所で見かけるなんて。んー…っ、学術的興味が湧くわねー)
シエラはカイの方を見ている。かわいー、とでも思っているのだろうか。
マスターはどちらも見ず、静かにグラスを磨いている。
三人三様の視線の中を、二人は進んでいった。
始めに口を開いたのは…


 
冒険者シャ・ラ


仕方無さそうに頷く。

インデイト<

「はいはい。ったく、いい加減話すことについて面倒くさがりよね」

シエラ<

懐からメモを取り出して、読み上げる。
「この街から東へ一時間。そこから北へ20分。其処にオークの巣あり。
ミノッツ近辺から追い払われて新しい住処を探している模様。
棲み付かれる前に脅して追っ払うべし。
オークは性格的に依存心が強く、頭を潰せば混乱に陥る可能性高し。
仲間は十人までなら、一人一人に報酬を払う用意あり。
成功報酬は一人700金なり。頭の首を別途に600金で買い取る。
群れを全滅させれば、裏を取った上でさらに一人300金ずつ。以上。
竜追いギルドシルヴァード支部「鷲の止まり木亭」殿」
一息で言って、メモを懐に仕舞う。
「そういうことね。
オークが何匹いるかわからないけど…、十を下回る事は無いわね。
普通の群れ一つだったら、十どころじゃなく二十匹三十匹いてもおかしくは無いけど、追い払われてきた群れだったら、最低でも半分にはなっているはずよ。上手くいけば、十二、三匹くらいだけれど…」
そこで、困ったように笑う。
「シエラを加えても、三人しかいないのよね、これが。
もう三人、せめて二人は欲しいのだけど…」
と彼女が小首を傾げた時、入り口の扉が開いた。
三人ともが、視線をそちらにやる。



 
冒険者インデイト


シエラ<
「ふむ…」
シエラの目を見て、頷く。
「そこまでの覚悟があるなら、俺がこれ以上何を言うこともあるまい。
…共にやっていこう。
では、早速俺たちが今受けている依頼について話そうか」
と、シャ・ラに目配せをする。


 
シエラ・バゼラード

呑気にココアを啜ってたが、
真面目な話になって真剣な表情になったシエラ。

インデイト<

「ついていきますよ・・・。どんなに危険だろうと自分の意思はまげたりしません。自分が命を落とそうと、冒険をすることに悔いは残しません。
それに一生懸命戦ってこうって。そう決心したんです。
…それしか生きがいがないのかもしれませんね…」
悲しく笑ってみせるシエラ。
(ほんとうに私は戦っていけるのだろうか・・・?数学ダンジョンとかとは違うんだろうなぁ。でも、決心したんだ。がんばるぞぉー!!)
と心の中で思いつづけるもどこか影をおとしていた。


 
冒険者インデイト


シャ・ラ<

「茶化すな。お嬢さんが困るだろう」
軽く睨む。

シエラ<

「ふむ。では、俺のこともインデイト、と呼んでくれ。
……それでシエラ、君は本当に俺たちについて来るんだな?」
シエラの意思を確認するように見つめながら、
「俺たちのやる冒険は、たいていが危険な物だ。
一人前になるまで色々と教えるとか、そういう問題ではない。仲間になるんだ。
仲間になるのだから、その俺たちと同じ危険を冒すことになるわけだ。
当然、出来るだけカバーするが、それでも助けられないことだってある。
運が悪ければ、命を落とすかもしれない。その覚悟はあるか?
軽い気持ちではなく、真実、命を賭けても構わないという、その覚悟はあるのか?」
真剣な眼差しで見据えて言う。



 
冒険者シャ・ラ


インデイトに見惚れるシエラの様子を面白そうな顔で見やり、

インデイト<

「おやおや、どーするお兄さん?
惚れられちゃったかもよ〜」
からかうように笑って言う。



 
シエラ・バゼラード

インデントに見惚れて固まっていたが頭を少し振ってココアを啜り、

インデント<

「あ、シエラ・バゼラードっていいます、シエラって呼んでください」
インデントに向かって簡単な自己紹介をして微笑んだ。



 
冒険者インデイト


オッシュが入れてくれた紅茶を飲みながら、シエラに目を向ける。
透き通るような碧眼が彼女を映した。

シエラ<

「で、君の名前は何と言うのかな。
…俺はインデイト。シャ・ラの五年越しの相棒だ」



 
GM


シャ・ラとシエラがココアを堪能していると、カウンター脇の扉が開き、その奥にある階段から人が降りてきたのが判った。
エルフの男性は、髪を櫛で整えながら、眠たげな瞼を抉じ開けつつ、入ってくる。
薄い緑色の髪に、碧眼。肌は褐色で、それが髪と眼には不釣合いに感じられる。「ああ、シャ・ラ。帰ってきたか……、?」
シャ・ラの側まで来て声を途切らせる。
「なぁい、インデイト?」
「お前は、…まさかとは思うが、また拾い物をしてきたのか?」
「んー…、早起きは三文の得」
「……今度は女の子か。お前の朝の散歩には魔力でもあるのか」
溜息をつきながらインデイトはシャ・ラの左隣に腰を下ろす。シエラはシャ・ラ越しにインデイトの横顔を見た。
(わぁぁ、格好いい〜…)
シャ・ラも並みの美人とはいえないが、その相棒のエルフのインデイトも、並ではなかった。顔筋は均整が取れており、身体も一見華奢だが、力を秘めた、若木のようにしなやかだ。腰には小剣と長剣を下げているが、身体の運び方から、その腕も並ならぬものだと知れる。


 
シエラ・バゼラード


ココアしか頭の中に入っていないシエラ。頭の中をココアが縦横無尽にかけまわる。

オッシュ<

シエラ「(奢ってくれるんですか? あ、ありがとうございます!!」
彼女は我に帰って礼を言った。
(オッシュさんはやさしい人なんだなぁー)
ココアが来た。
(おいしぃー!!)
シエラはココアを飲みながら微笑んだ。

シャ・ラ<

シエラ「寒いときのココアっていいですよねぇ。ココアの世界の堪能には最適な日ですね」
そういってまたココアを啜り微笑んだ。



 
冒険者シャ・ラ


「やだ、けーち」
オッシュに悪態を吐き、暫くは美味しそうにココアを堪能する。
「わたしは、寒い日のココアの方が好きだけど、
まあ、こういうのもいいわね」


 
酒場のマスターオッシュ


「判った」
カウンターの奥に下がってココアを作り始めた。
暫く無言で作業をして、熱いココアを二つ、運んでくる。

シエラ<

「冒険者の仲間入りの祝いだ。俺が奢っておこう」

シャ・ラ<

「お前の分は、お前が自分で払え」



 
冒険者シャ・ラ


オッシュ<

「だって、マスター」
苦笑して目線を送る。
(……それにしても、この子と話してると何故か背中がごそごそとするのよね……何か良からぬことでも考えているのかしら)



 
シエラ・バゼラード


龍追いギルトに入るとすこし驚いた。(これがギルト・・・・)
初めてのギルト、きょろきょろと辺りを見まわしている.
シャ・ラが紹介してくれたときもきょろきょろ。ふと気がついて、

オッシュ<

「よろしくお願いします。分からない事があったらおしえてくださいね。」
と頭をぺこりとしたあとにエンジェルスマイル。
シャ・ラに促されて席に座る、が、つまずいたりする。
オッシュの説明を聞き(初心者の私に教えてくれるのだろうか・・・・)と、
まじまじとオッシュを見て、
「どれくらい冒険者をやってたんですか?」

シャ・ラ<

笑うシャ・ラにはすこし驚いたようだ。
(何がおかしいのだろう・・・・もしかして・・・・頭・・・)
またもや素晴らしい誤解をしたシエラ。
ぶんぶんと頭をばれないように振って
(そんなわけない!!)
と自分に言い聞かせ、無理やり、
(きれいな髪だなぁ)とごまかした。
が、ココアと聞いたとたん、(ココアだぁー!!!!!)
ココアは武器屋で飲んだ事がある。
それはココアは精神安定にいいのだ。
それは戦いでも同じで興奮しすぎると良からぬ結果を招きかねない。
そんなときココアはちょうど良い興奮状態が得られる飲み物なため
武器屋で配ってたのだ。そのときシエラも飲ませてもらいそれ以来、
ココアが好物のひとつになったのだ。
「はい!!ホットココアがいいです!!」
目はらんらんと、おもちゃをもらった子供のようににこにことココアの到着をまった。



 
冒険者シャ・ラ


「ただいま、マスター」
オッシュに声をかけながら、シャ・ラはシエラを引きずり込んできた。
ずりずりずり…と足を床で擦って、彼女は店内に入る。

オッシュ<

「この子は、シエラ・バゼラードっていうのよ。
新顔ね、見てのとおりのエルフの子で魔法も使えるみたい。
冒険者帳に記入しておいてね☆
インデイトにこの子を会わせようかと思うんだけど…、
まだ寝ているわよね、きっと」
カウンターの椅子に腰を下ろしながら、その隣にシエラを座らせる。

シエラ<

「と言うわけで、ここがこの街の竜追いギルド「鷲の止まり木亭」ね。
そこの無愛想なオジサマがマスターで、オッシュ。
以前はやっぱり冒険者をしていてらしいわね。色々と知っているから、解らない事や困った事があったら、まず第一に相談してみるといいかもね」
髪を手櫛で整えて、天真爛漫に笑った。

オッシュ<

「マスター、この子と私に、暖かいココアでも淹れてくれる?」

シエラ<

「あ、ココアでいいわよね?」



 
GM


静かな早朝。客の姿も無く、オッシュはカウンターに腰掛けて煙草をふかしながら、一人静かにコーヒーを飲んでいた。
「……」
ふと、目線を入り口にやる。同時に、その扉が開いてここの宿に泊まっている冒険者シャ・ラが、一人の少女を連れて入ってきた。


 
酒場のマスターオッシュ


客も少なく、酒を求める者もいないので、静かにグラスを磨いている。
不意に訪れた少女を一瞥して、また無言で視線を戻す。


 
雑貨屋の娘パティ


酒場の扉を開き、中を見渡す。
あまり人のいない様子に、当てが外れたように頬を掻いた。
後ろ手に扉を閉めて、

>独り言
「わたしの力になってくれるような人は…いるのかなぁ…?」
早々に、もう一度夜になってから出直そうかと思っている。