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〜Dragon Pursurs〜
竜追い達の唄

騎士王国シルヴァード
大陸の東部、バーナード地方の列国、最強の国。
剣王ハルッサムによる安定した統治を受け、現在が史上の全盛期と言われている。

:英霊の聖堂:
 シルヴァードで行われた戦争で命を落とした兵士達を、英雄として祭った聖堂。
 国王は、政務を執り行う前に祭壇で祈りを捧げる風習となっている。
 一般の人々にも公開されており、竜追いの中にも、冒険に出る前に武運を願って訪れる者がいる。

 毎日、正午になると訪れ、祭壇の前に佇む女性がおり、
 まだ若く美しい女性だからか、一部の人々の間で様々な噂が囁かれている。

 この聖堂の管理人である、司祭オーディナーは最近、何かしらの悩みを抱えているようである。
 それが原因で、とある婚礼の儀式の際につい溜息を吐いてしまい、かなりの不評を買ったようだ…。
 彼付きの神官パルムもその悩みの内容は知らず、かといって無神経に聞く訳にも行かず、心配しながら見ているようである。

投稿(件名…英霊の聖堂)
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従者ウォルフ

カール<

「承知しました」
 去っていくカールの背中に一礼し、同じく聖堂を出て行く。



 
カール=グスタフ

ウォルフ<

「陛下自らが、招集を…」
 顔が僅かに緊張するも、すぐさま、平穏な顔になり、
「・・・全兵に通達。直ちに、出撃準備を整え、王城前に集合、俺は、一足先に、城に向かい、陛下に謁見してくる」
 そういうと、カールは足早に聖堂を立ち去っていった。



 
従者ウォルフ

カール<

「剣王陛下が、カールさまに使命を下されるそうです。城に来て受諾せよと。
 南の対魔物戦線に関わることのようですね。戦支度をして参れ、と言付かっております」
 陽気な性格のこの従卒が、珍しく真面目な顔をする。
「存分に、ここで武運を祈っておくが吉かと思いますね。
 相当な任務のようですよ」



 
カール=グスタフ

ウォルフ<

 聖堂に入って来る見慣れた顔に片手を挙げて挨拶を返す。
「どうした?何か火急の用でも、できたのか?」
 たびたび聖堂に訪れてるとはいえ、こんなところで呼ばれるのは初めての事だ。
 カールは少々首をかしげながら従者に話し掛けた。



 
従者ウォルフ

 そこで、足早にやって来た青年がカールに声をかける。

カール<

「やはりここにおられましたか、カールさま」
 カールの従者であるウォルフは、カールに礼をし、それから奥の布陣に気がついて彼女にも一礼をする。



 
カール=グスタフ

クレア<

 クレアの微妙な表情に首を傾げつつも
「そうですか…なにか、お悩みのように思えたので…」
 軽く一礼し、立ち上がる
(さて、これからどうしようかな?)
 そんな事を考えながら、聖堂を見回してみる。



 
クレア

カール<

「ああ、はい…。
 わたしは、クレアと申します」
 名乗ってから、先ほどのカールの質問に、
「悩みは…、悩みは、ありません。ありがとうございます」
 切なさと、自嘲の含まれた、何ともいいようのない微笑で、礼を言う。



 
カール=グスタフ

 モノゴツイ鎧に気圧されたのか、女の人は少々驚いているようだ。

謎の女性<

「えぇ、騎士…まぁ、任官したばかりで、まだ右も左もわからぬ新参者ですよ」
 少々苦笑しながら語る。
その時何かに気付く
「はっ!申し訳ありません…騎士たるもの、まずは名乗るべきでしたね。
 私はカール=グスタフと申します。
 よろしければ、貴方の名前をお教えいただけませんか?」
 相手に、緊張感を与えないようにカールは優しく話し掛ける。



 
謎の女性

 突然掛けられた声に、びくりと身体を震わせる。

カール<

「あ。ああ、すみません…」
 驚いた事を恥じるように顔を俯かせる。
「あなたは、騎士様ですか?」



 
カール=グスタフ

 カールが甲冑を鳴らしながら聖堂の中へと入ってくる。
 そして、中に入ると、司祭オーディナーと神官パルムに恭しく一礼する。
 そして、祭壇の前まで行くと、祈りを始める。
(…騎士になって早幾数月…いまだ平穏に暮らして居れるのは…神のご加護か?
 それとも、嵐の前の静けさか?)

謎の女性<

 ふと、傍で祈る一人の女性に気付く。
 なにやら酷く深刻そうだ
「…如何なされました?なにやらお悩みのようですが?
 私は神に仕える者ではありませんが、お悩みならば、お話を聞かせていただけませんか?」
 にこやかに話し掛ける。



 
謎の女性

(今日も私は此処にいる…。
 毎日、此処に来て、毎日、祈っている。
 …あの人が、帰ってくる訳は無いのに…。私は、いつまで…)
 目を閉じて、祈りを捧げながらもそんな事を思っている。
 雑念を払えない自分を嗜めるように頭を振り、祈りに集中する。


 
司祭オーディナー

パルム<

「ん、いや、気にするな。…ちょっとした寝不足だ」
片手で目を覆いながら、低い声で応じる。

独り言<

「…やれやれ。
今日もまた寝不足だな…。
司祭であるなら、この程度の事に倒れるわけにはいかんのだが…。
パルムに心配をかける訳にもいかんし。
つぅ…、頭痛も酷いな。
…やれやれ。」



 
神官パルム

司祭オーディナー<

具合の悪そうなオーディナーに、心配げに声をかけます。
「司祭様、大丈夫ですか?
顔色が良くないようですが…。」