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〜Dragon Pursurs〜
竜追い達の唄

神聖王国ミノッツ
騎士王国シルヴァードと領土を面した国家。
国土を治めるのは国王であり教皇であるパルマ四世。

:神聖王国 ドン・ブラウン自警団:
 ドン・ブラウン自警団は、まさしく貴族ブラウン家が運営している自警団だ。
 団長はブラウン家の現当主の次男ダニエル・ファー・ブラウンであり、当年35歳。
 自警団を運営し、王国の発展に寄与すべしという先々代の意向を忠実に守っているブラウン家であるが、老いた当主の代理に立っている、ブラウン家の長男はあまり自警団を快く思っていないという……。

投稿(件名…神聖王国 自警団)
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リューイ

ダニエル<

「わかりました。準備を整えて、急ぎ城門に向かいます。」
 そう言ってから、一瞬笑顔に近い表情を浮かべる。
「・・・それはすごいな。シルヴァードの馬は、それこそ風の様に走ります。
 南の砦にも、きっとすぐに到着できますね。」
 では、と軽く一礼をすると、踵を返した。

 リューイは青い跳ね魚亭に移動しました。


ダニエル

リューイ<

 振り返ると、うむうむと頷く。
「やはり騎士たるを備えていると見える」
 リューイの台詞を一顧だにしていないわけではないようだがそのようなことを呟き、手を挙げる。
「しからば、城門にて落ち合うといたそう。
 それがしの馬も今より鞍を乗せることから始めねばならぬゆえ。
 単純な魔物退治にはなろうが、念のため食料や酒も持っておいたが良かろう」
 脚の速さといわれ、破顔する。
「それがしの馬を、貴殿の愛馬と競わせてみるもまた一興。我が愛馬イエロースター号、大陸に名だたる騎士王国が一の駿馬にも易々とは負けまいぞ」


リューイ

ダニエル<

「・・・いえ、その・・・紹介状にどう書いてもらったのかわからないのですが。
 僕はそんな、勇者と呼ばれるような人間ではないです。
 ですが、誰かを守る手伝いができるのならー精一杯のことがしたいと、そう思います。」
 はにかんだようにそう言うと、まっすぐな視線をダニエルに向ける。
「ありがとうございます。ご期待に応えられるよう、努力します。」
 はっきりとした声でそう言ったあと、身を翻したダニエルを慌てて呼び止める。
「いえ、大丈夫です。馬は持っています。
 ここには連れてきませんでしたが、『青い跳ね魚』亭に・・・すぐに連れてきます。」
 脚の速さは保証できます、と、これは少し誇らしげにそう言った。


ダニエル

リューイ<

「良きかな。謙虚な心の持ち主と見える」
 呵々と笑い、頷く。
「宜しい。祝宴とは言わず、ただ杯をもって迎えることといたそう。
 また、それがしに同道せんとの申し出、ありがたく頂戴する。正直に申せば、報告が真実ならばそれがし一人では苦戦は免れんところであった。貴殿の助太刀があれば、いかほどの相手にも、万に一つも負けることはなかろう。
 あるいはその名誉ある戦いこそが、貴殿を迎える宴となるともいえるかも知れぬ。
 されば、汝と我と、共に参ろうぞ」
 大仰な仕草で腕を振り、リューイに方向を示してみせる。
(それが南の砦を指しているようだ)
 そこで声を上げ、
「これはしたり。
 それがしは駿馬をもって砦に赴くつもりであった。
 見るに貴殿は馬をもってはおらぬ様子。しからば我が敬愛する兄より馬を借りて参ろう」
 くるりと身を翻して本館の方に向かおうとする。


リューイ

ダニエル<

 時代がかった口調や身振りは、リューイにはそれほど驚くものではなかった。
 ただ言われている内容が、ひどくいたたまれない気分にさせる。
(・・・ジョセフさん、どういう書き方をしたんだ・・・)
 ここにはいないギルド員に心の中で文句を言いながら視線をさまよわせていたが、申し訳なさそうに続けられた言葉にぎょっとする。
「・・・祝宴!?」
 目を見開いて困った顔をしたダニエルを見、慌てて言葉を継ぐ。
「いえ、あの・・・そんなことより、邪魔にならなければご一緒させていただけませんか。
 ――その、祝宴とか・・・あらたまった場所は苦手で」
 僅かに頬を赤らめ、小さくそんなことを言った。


男性

リューイ<

「いかにも、ダニエルと申す」
 リューイの挨拶に対して、こちらも丁寧に騎士礼を返す。
 抜き身のままの槍を地面に立てて戦意のないことを示すと同時に手を空け、紹介状を受け取る。
 ざっと流し読みをして、
「うむ、剣士リューイ。我が賢明ならぬ目にも、貴殿が騎士の名にふさわしい男子と見える。しかるに貴殿は紋章を帯びず、家名も告げていない。されど深くは訊ねまい。
 心根の優れた、健やかな肉体の持ち主であれば、我が自警団はいつでも入団を歓迎している。
 それが、かのノームの森林の魔女騒動を静めたという勇者であれば、なおのこと。
 是非、入団頂きたい」
 時代がかった身振りと口調で一切を朗々と述べてみせる。
 それから困った顔をして、
「なれど、危急の用向きがある。
 それがしは日が暮れる前に、南の放棄された砦まで行かねばならぬのだ。そこに魔物の姿があったと連絡があり、速やかにその駆逐をせねばならぬ。
 明日には戻る故、それまで祝宴をもって歓迎することができない非礼を詫びたい」


リューイ

男性<

 コートに描かれた紋章を見て取り、姿勢を正す。
 無意識のうちに拳を軽く胸にあて、正式な騎士礼をとると真っ直ぐに相手の顔を見た。
「サー・ブラウンでいらっしゃいますか? ギルドより紹介を頂いて参りました、リューイと申します。
 竜追いとしてミノッツに参りましたがしばらくこの国に滞在することになり、その間自警団に参加させていただきたく思いお願いに参上しました」
 大きくはないがはっきりした口調でそう言うと、ギルドで渡された紹介状を差し出した。
「・・・こちらの自警団は、町の人のために活動をしていると聞きました。
 是非、私にもそのお手伝いをさせていただけないでしょうか」
 真摯な口調と表情で、そう言葉を続ける。


GM

 リューイは道を進んでいく。
 と、目の前に別館らしい建物の姿が見えてきた。
 本館と似通った作りの建物で、こちらは三角屋根ではない。重厚な石造りの建物で、頑丈そうな作りをしている。

 リューイがやってくると同時に、その扉が開き、中から口ひげを生やした三十代ほどの男性が出てくる。
 薄手の鎖帷子と槍でしっかりと武装しており、水色のサー・コートを羽織っている。そのサー・コートに描かれた紋章は、この館の正門に掲げられていたものと似通っている。
 男はリューイに気が付き、「おお」と声を上げた。

リューイ<

「我が自警団にご用かな」


リューイ

 美しく整えられた裏庭の中を、どこか物珍しそうに眺めながら歩を進めていく。
(別宅を自警団のために開放しているんだろうか?)
 門にあった銅板は年代を感じさせるものだったのに対し、案内板のような看板は新しいものであったことを思い出す。
(何か理由があって、最近になって場所を移したとか・・・)
 考えすぎかな、と、一瞬苦笑のようなものを浮かべる。
 本宅の近くに大勢の人が集まっていると、落ち着かないということかもしれない。
 足跡をたどるようにして、足をすすめて行った。


GM

 裏庭に回ると、門扉も何もなく、ぽかりと外壁の一部が抜けているところがある。そこに、やはり新しめの看板が掛けられている。
“ドン・ブラウン自警団”
 壁の空白には道ができていて、裏庭の中へと続いている。
 見事に整えられた木々が並ぶ中、どうやら屋敷の別宅らしいものへと道が続いているようだ。幾つか足跡が残っており、それなりに人の通りがあるらしい。


リューイ

 どこか可愛らしくさえ見える、三角屋根に瞳を瞬かせた。
「自警団」という言葉の重々しさとは対照的なその佇まいに、一瞬、場所を間違えたかと思ってしまう。
「・・・シルヴァードの騎士団とは、大分雰囲気が違うけれど・・・」
 正門横の看板を見つめ、僅かに首を傾げる。
 わかりやすい、とか、親しみやすい、という意味において、この建築様式は有効なんだろう。たぶん。
 そんな風に納得すると、看板に従ってリューイは裏庭へと足を向けた。


GM

 ドン・ブラウン自警団のあるブラウン家は、ソレシエ通りという、左右に大きな白樺が生えている、赤煉瓦の敷かれた明媚な並木道を抜けたところにある。
 重厚な白壁に剣呑な忍び返しがついた、古式ゆかしい構えの壁に囲まれた館がそれだ。貴族の館にしては特徴的な、ユニークなくらいの三角屋根が、いい目印となっている。
 正門の横に張られた、古い分厚く銅板には次のように書かれている。
“ドン・ブラウン自警団”
 その下で、比較的新しい看板が言葉を付け加えている。
“自警団にご用の方は、裏庭までお越しください”