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〜Dragon Pursurs〜
竜追い達の唄

大魔術師王国イ=サード
ロトッカ地方の大国、自然を重んじる緑の国。
若王セイフレイが統治する。彼は緑色の賢王と呼ばれており、
その名に恥じない素晴らしい政を行っている。

:大魔術師王国 衛視の詰め所:
 王都の治安維持のため、日々警備を行っている衛視たちの詰め所。
 衛視たちはほとんどが騎士ではないが、騎士の縁戚などが大半を占めている。
 詰めている人数は多くない。ここが本部のようなものであり、実際に巡視してまわる隊員は、町中の拠点に散らばっている。

投稿(件名…大魔術師王国 衛視の詰め所)
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GM

 リゼルは東門へと向かった。


衛視

リゼル<

「はいよ」
 物資の収められた倉庫に行き、傷みのないハードレザーアーマーとバックラーを持ってくる。


リゼル

衛視長ランダム<

「ありがとうございます。お取り計らいに感謝致します。
 それでは、バックラーとハードレザーを受け取って東門前に急行します。」

衛視<

「すいません。お手数ですが、バックラーとハードレザーをお願します」

 軽く会釈して、受け渡されるのを待つ。

 それにしても簡単に入隊できたな?
 あたしが盗賊の仲間だったらどうするのだろう・・
 この衛視長の行動はちょっと要注意かな。


衛視長ランダム

「いま戻った。騎士殿もすぐに来るそうだ。
 今朝の指示通り、1時間以内に討伐隊は全員、出撃の準備をして東門前に集合だ」
 戻って来るやリゼルの話していた衛視に命令し、それから新顔に気がつく。

リゼル<

「ん? 君は新人か?」

 そこで衛視から説明を受け、頷く。

「なるほどな、志願か。襲撃を受けた意趣返しに戦いたいというのは理解できる。通常であれば受けないが……。
 治療術と鍛冶術を取得しているとあれば、ちょうど良い。
 特に報酬は出せんが……戦闘で役に立ってくれれば、何かしら与えることもできるだろう。
 バックラーとハードレザーについてはそいつが約束したとおりで良い。
 これで問題ないか?」
 てきぱきと話をまとめにかかる。
 かなり短気なのか、頭の回転が速いのか、合理的な人間なのかは不明だ。


衛視

リゼル<

「ああ、なるほど。要するに薬師か」
 薬師とは薬草や薬品を使って、簡単な手当をする治療術の使い手のことだ。勘違いしているわけだが、大筋のところでは問題ない。
「たぶん、こっちにとっちゃあ渡りに船だから問題ないが、衛視長に聞かないとなあ……」
 いつ頃戻って来るやらと呟いたところで、扉が開く。


リゼル

 衛視の話を聞いて苦笑する。
『自分に必要な物は自分で持ってくるべきだ』
 その通りだと思う。

 リゼルの切り替えは早い。もともとダメモトで言ってみたことだから。

衛視<

「はい、その通りですね。ちょっと図に乗ってしまいました。
 では、お言葉に甘えて革鎧を交換してください。それと盾のレンタルもお願します」

 ペコリと頭を下げる。
 もらえる物なら最大限にもらう。
 リゼルの生き方だ。

「痛んだ武器防具は許可があれば何時でも修理開始しますよ」

 金鎚を持ち上げて肩に担いでみせる。

「それと医術ですけど怪我の治療を行う技術なんですけど・・・」

 医術道具を取り出して衛視に医術の説明を始めた。
  ・
  ・
  ・
 説明し終わって内容を総括してみた。

「要は戦闘で怪我したら治療する技術のことですね。」

 わかってもらえただろうか?
 最後に確認のためのダメ押しする。

「志願の許可をお願します」

 志願の許可をもらうのが目的でここに来たのだから、なんとかお願いしないと。


衛視

リゼル<

「ふうん。イジュツっていうのはよく分からないな……。
 でも、鍛冶師がいるってんなら助かるな。正直、傷んだ武器やら防具はたくさんあるんだ」
 頭をかく。
「その辺のことの許可は衛視長に聞かないと分からないけど、なんというか、衛視長なら『ゲスト参加するんなら自分に必要な物は自分で持ってくるべきだ』とか言いそうだなあ。
 だって、ホーバークもチェインメイルも高いぞ。動物もだけど。
 なんせ、俺らの標準装備だって革鎧だしな。金属製の鎧を着れるのは騎士様か、ある程度武装に金を使える傭兵とかくらいさ」
 うんうんと頷く。
 そこで、ふとリゼルの防具に目をとめ、
「ハードレザーか……ずいぶん傷んでるな。
 そいつを、ある程度きれいな奴と取っ替えるくらいなら何とかできると思うぜ?
 あと、相手が弓つかってくるってんなら、盾のレンタルくらいはできそうだ」


リゼル

衛視<

「ええ、本気です。宜しく、お願します。」

 自分の荷物に目を向けて、ちょっと恥ずかしいそうに話す。

「これが私の全財産なんです。確かにちょっと重くなってきたので、運搬用のロバでも欲しいところですが・・・」

 ギルドで受けた依頼を放棄してしまったので手元には50Rdしかない。ロバを調達するには少し足りないな。
 どうしよう・・・しばらく考えて、思い切って衛視に話して見る。

衛視<

「すみません。あのー、もし良かったら運搬用の動物と装備を少々貸してもらえないでしょうか?
 盗賊たちとの戦闘で彼らが弓矢を使うことがわかったのですが、防御装備がないものですから。ホーバークか鎖かたびらを貸してもらえないでしょうか?
 かわりに、医術と鍛冶の心得があるのでお役に立てると思います。」

 丁寧に頭を下げた。


衛視

リゼル<

 なにやら武具の手入れをしていた衛視らしき男性が、珍しそうにリゼルを見る。
「盗賊退治の志願だって?」
 目を白黒させて、側による。
「すごい荷物だな、あんた。
 すると、本気で志願してるのか?」


リゼル

 詰め所の前に立って中を覗いて見る。
 あまり混雑している様子もなく、思い切って中に入っていく。

「今日は〜」

 元気な声で詰め所の中の衛視たちに向けて挨拶をする。

「あの〜、先程、盗賊に襲われた者ですけど、その盗賊たちを退治すると聞いたので志願しに来ました。
 何方か話を聞いてくれませんか?」

 持ってきたハルバートやアルバレストをまとめた荷物を、「どすんっ」と音を立てて地面に置いた。
 期待に満ちた眼差しを前方に向けて返答を待つ。


GM

 衛視の詰め所は、大して大きくもない木造の建物だ。脇に厩舎があるくらいで、その辺りの宿屋よりも小さい。
 今、ここに詰めている衛視たちの数は多くない。