PBeM
〜Dragon Pursurs〜
竜追い達の唄

騎士王国シルヴァード
大陸の東部、バーナード地方の列国、最強の国。
剣王ハルッサムによる安定した統治を受け、現在が史上の全盛期と言われている。

:騎士王国 鷲の止まり木亭:
 大陸中を冒険して廻る「竜追い」達。
 彼等の目的であり、この世界のほぼ全ての存在の願いである(とされている)創造竜の捜索、発見。
 それを援助、補助する為の施設であり、ほとんどの国家で奨励されている。
 大抵のギルドが、酒場や宿などと一緒に設立されており、ここでも例外ではない。
 看板には、木に止まって羽を休める鷲の姿が描かれている。
 酒場のマスターである壮年の人間は名をオッシュと言い、若い頃はやはり竜追いだったそうだ。
 彼の経験と知識は、此処を訪れる竜追いの冒険者達の命を、何度となく救っているようである。
投稿 (件名…騎士王国 鷲の止まり木亭)
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ギルド張り紙
宿部屋
裏山



シャ・ラ

シエラ<

 一瞬ぽかんとする。
「あら、そうなの?」
 まあ、足りなくても食べ物くらいわたしが……といいつつシエラの袋を覗き込む。
「あら、あるわよ。ほら」
 と、衣服の下の方に転がり込んでいたらしい保存食を取り出す。2食分かと思ったら、何の間違いかちゃんと10食分あったようだ。
「食べ物の他には何かあるかしら。武装とかは……、まあ、大丈夫みたいだけれど」


シエラ

「準備の必要、ですか。」

 シエラは、ひょいっと大袋をひざの上に乗せ、袋の中に手を突っ込んだ。そして難しそうな顔をしながらぶつぶつと一人でつぶやいている。

「お薬が3個・・・と3個で6個・・・食べ物が2個・・・」

(あれ、もっとなかったっけ?)

 中身をすべて確認したとき、シエラの時間は一瞬氷のように止まった。そして何事もなかったかのようにシャ・ラに顔を向ける。

「食べ物が、食べ物が足りません!」

 すごい驚いたようにそう言った。


シャ・ラ

シエラ<

「いつでも」
 やはり、さらっと答える。
「あなたに準備の必要がなければ、いつでもいいわよ。善は急げってね。
 それにわたしたちの若木は愛らしくて堪らないけど、わたしも冒険に飢えてるし……それに、久しぶりにシエラと一緒に出られるのも楽しみだわ」


シエラ

シャ・ラ<

 シャ・ラの「遠い」の一言を聞いて、ひとつ溜息をついた。

「・・・遠いんですね。でも、仕様がないですね。」

 そう言うとニコリと微笑んだ。

「それで、いつ出発するんですか?」


シャ・ラ

シエラ<

「遠いわよ」
 さらっと笑顔で答える。
「その砦があるのは、南西の、シューレスクとフラヌのちょうど間の辺りなのよ。大体、8日くらいかかるかしら」


シエラ

シャ・ラ<

「ああ、昼なんですね、よかったです。」

 シエラから安堵の笑みがこぼれる。しかしその笑みは少し疲れたようにも見える。ただシエラの心の中にある不安の芽は、いまだに心の片隅でひっそりと根を張っていた。

「砦は、ここから近いんですか?」


シャ・ラ

シエラ<

「夜よりは昼の方がいいわね。魔物たちは夜の方が好きだし、私たちは昼の方が動きやすいでしょう?」
 シエラの目線に気付いているのか気がついていないのか、さらりとそう答える。
「特別な情報というのか分からないけど、何のために砦を造ったのか、何をするつもりなのか、気になるでしょ。
 相手の戦力も重要だしね」


シエラ

シャ・ラ<

「忍び込むってことは、夜に砦へ行くということですか?」

(夜は苦手ですー・・・)

 シャ・ラに目線で訴える、夜は無理、夜は駄目、と。シエラはひとつ深く溜息をつくと、少し疲れたような顔をのぞかせた。『夜』の話題を避けるように砦について違う質問を投げかけた。

「砦には特別な情報とかあるのですか?」


シャ・ラ

 オッシュとともに、次に受ける依頼の話をしていたが、シエラが様子をうかがっているのを見て、にこりと微笑んで手招きをする。

シエラ<

「今、潜入の依頼の話をしてたのよ。
 魔物たちが造った砦があるらしいんだけど、そこに忍び込んで、情報を集めてくるお仕事ね。
 あなたも来る?」


インデイト

シエラ<

「ああ、代わりばんこだ」
 愛おしそうに我が子を覗き込みながら、答える。


シエラ

インデイト<

「シャ・ラさんとかわり番こに依頼を受けてるのですか?」

 シエラの両手が盆の上に置かれているホットココアに伸びた。そのホットココアを両手で大事そうに包みこむと、ほっとしたような表情を浮かべた。

「シャ・ラさんと一緒なら、心強いです。」

 シエラはシャ・ラとオッシュに視線を移し二人が話している内容に耳を傾ける。どうやら話に加わることができるタイミングを待っているようだ。


インデイト

シエラ<

「ああ」
 赤ん坊を見て、
「生まれてからしばらくは『この子』と言っていたがな、あまりに瞳が綺麗なものだから、アクアマリンとした。
 エルフらしからぬ名前だが、私たちの子にはちょうどいいだろう。
 今更、森や木、葉にちなんだ名前を付けるには、すれてしまっているしな。

 依頼か。
 それなら、次はシャ・ラが冒険に出る番だ。一緒に行ってみたらどうだ?
 今日から一ヶ月は、私がこの子の面倒を見るから、その間だな」

 カウンターでオッシュとなにやら話しているシャ・ラを見やりながらいう。


シエラ

インデイト<

 インデイトの問いかけに、シエラはにこりと笑いながら言う。
「しばらく、この街の依頼を請け負っていこうと思ってます。私にとって一番最初の街で一番知ってる街ですからね。」
 ふと視線を落とすとインデイトに抱かれた青い目の赤子と目が合った。
「この子の名前はなんていうんですか?」


インデイト

シエラ<

「元気だったか。
 死んではないだろうとは思っていたが、さすがに心配していたぞ」
 赤ん坊を抱き直し、
「ああ、こいつか。まあ、なんだかそういうことになった。
 おかげで、冒険の機会も少なくなったな」
 赤ん坊がぱちりと目を開けてシエラを見る。
 透き通った青い眼だ。
「それで、しばらくはこっちにいるのか?」


シエラ

インデイト<

 シエラはインデイトに抱かれた赤ん坊を見て、ぽかーんとした。ココアを握りしめたまま、魂を抜かれた人形のようにインデイトと赤ん坊を見つめている。
(・・・)
 すこし無言のときが流れたあと、シエラははっとインデイトを見上げた。しかしココアは手放さない。
「あ、インデイトさん、久しぶりですね!」
 シエラはとても名残惜しそうにココアを盆の上に置くと、インデイトのほうに寄って行った。インデイトの腕に抱かれた赤ん坊を怖がらせないようにそっと覗きこみ、くすっと笑いながらインデイトを見る。
「かわいいですね。」
 シエラは小声でそう呟いた。


インデイト

シャ・ラ<

「戻ってきた。
 今日は久しぶりに天気が良くて良かった。
 ……しかし、どうした。そろそろ出かけるのではなかったか。準備はしなくて――」
 と、シャ・ラの目の前でココアを飲んでいる姿に気がついた。
 その懐かしい顔は……

シエラ<

「シエラか!?」
 らしくもなく、大声を上げる。
 その拍子に、胸元に抱えられていたエルフの赤ん坊が眠りから覚めて、ぱちりと目を開け、シエラの顔を見る。


GM

 そこで、酒場の入り口が開く。
 インデイトが何かを抱えて入ってきて、シャ・ラ達の姿を認めて近づいてくる。


シャ・ラ

 にこにことシエラがココアを飲む様子を見ている。


シエラ・バゼラード

シャ・ラ<

 シャ・ラが嬉しそうな顔をしている。シエラはそれを眺めていた。
(なんだか幸せそうだなぁ)
 シエラはふっと笑顔をのぞかせた。

オッシュ<

「ありがとうございます。」
 オッシュがおいた盆を見て、シエラの表情がぱあっと明るくなる。
(やったぁ、ごはんまでつけてくれたぁ)
 なによりシエラの目を引いたものがあった。
(ホットココアぁ〜)
 シエラは何よりもまず、ゆらゆらと湯気を立てるホットココアに手を伸ばした。


オッシュ

シエラ<

「おお、待たせたな。
 腹減ってるだろうから、こいつも食っとけ」
 と、シエラの目の前に盆を置く。
 それはほかほかと湯気を立てる(季節柄不似合いではある)、あたたかそうなココアに、ハムとチーズを挟んだ黒パン、ベーコン一切れだった。


シャ・ラ

シエラ<

 うふふ、となんだか嬉しそうな顔をしている。


シエラ・バゼラード

シャ・ラ<

「へ?」

 シャ・ラの意味深な微笑みを見て、シエラはきょとんとしている。

オッシュ<

「あ、ありがとうございます。」

 シエラは一言礼を言うと、手近にある椅子に手をかける。


オッシュ

シャ・ラ<

 にやにやとしながら、インデイトについてのシエラとシャ・ラの会話を聞いている。

シエラ<

「よし、ちょっと待ってろ。
 いま飲み物を持ってきてやる」
 いうや、厨房の奥に引き下がる。
 なにやらカチャカチャと、準備する音を立て始めた。


シャ・ラ

シエラ<

「確か西の方まで行っていたのよね、シエラは。往復一年くらいはかかるかと思っていたけれど、さすがに心配だったわね」
 頭を撫でたりなんかする。
 インデイトのことを聞かれると肩をすくめ、意味ありげに微笑んで見せた。
「ちょっと、色々とね。すぐに会えるわ。
 インデイトも喜ぶと思うわよ」


シエラ・バゼラード

 扉を開けると、やはりそこは見慣れたものだった。ただ懐かしいという感情は彼女を不安にさせていた。しかしそこは安心できる場所だった。それは彼女を忘れないでいてくれた、暖かく迎えてくれた。そのことが懐かしいという感情とともに、帰ってきたんだという安心感を彼女に運んできてくれた。それがシエラには嬉しかった。

オッシュ<

 オッシュに顔を向け、柔らかく、くすっとほほ笑んだ。
「ふふ、なんとか帰ってこれましたぁ。」
 そしてぺこりと頭を下げた。
「ま、またお世話になりたいです、よろしくお願いします。」
 そして真っ直ぐオッシュの顔を見つめる。

シャ・ラ<

 ふと名前を呼ばれた気がして、その声のほうに顔を向けると見覚えのある女性が立っていた。シエラはその女性の顔を見て目を丸くした。それはシエラにとって、ここにいるとは考えすらしてなかったことを物語っていた。そして驚きで上ずった声で彼女の名前を呼ぶ。
「シャ・ラ!?」
 シャ・ラはシエラが冒険という旅路に出て最初の仲間と呼べる人だ。シャ・ラに出会わなければシエラは商店街で馬車に感動したまま数日を過ごすこととなっただろう。声の調子を戻すように、シエラひとつ小さく咳をした。
「お久しぶりです。」
 そしてあたりを見回した。シャ・ラには「相棒」がいることもシエラは忘れていなかった。小首をかしげながらシャ・ラに尋ねる。
「インデイトさんは?」


シャ・ラ

「シエラですって?」

 店の奥で一人でワインを飲んでいたエルフがそちらを見る。
「あら、まあ」
 微笑んで、そばまで行く。

シエラ<

「本当に久しぶりね。わたしのこと、覚えてる?」


オッシュ

 扉を開けて入ってきた人物に目を向ける。
 特に意識せずにその名前を口にする、
「おう、シエラ」

 それから、目を見張った。

シエラ<

「シエラじゃないか!」
 立ち上がってよっていき、その背中を叩く。
「久しぶりだな、生きていたか!
 はっは、どこかで行き倒れたかと思っていたぞ!」


シエラ・バゼラード

(なんだか懐かしい感じがします・・・)

 その道は通いなれたものだった。その建物も見慣れたものだった。しかし、今その前に立つ彼女には、とても懐かしく思えていた。

(ど、どうしましょう)

 見慣れた風景、この扉を開けたらそこに広がる風景も、彼女には想像できる。しかしその扉をあけること、そんな簡単なことが今の彼女には難しいことであると、彼女自身が思い知ることになる。
 この先になにがあるのだろう。この店の主は受け入れてくれるのだろうか、またあの楽しかった日々が訪れてくれるのだろうか。
 しばらくの間、彼女は扉の前に立っていた。そっと瞳を閉じ、風景と溶け込むように、ただそこにいた。彼女がそっと瞳を開けた時、どれほどの時間が流れたのだろう。
 しかし目の前にあるのは先ほどと同じ表情の見慣れた扉であった。ただ、今の彼女にはその扉を難なく開けることができるだろう。
 それは、彼女がこの扉を開ける鍵、理由を彼女なりに見つけたからだろう。

(ほっとこーこあ)

 そして目の前に立ちはだかる扉に手をかけた。甘い誘惑、それに彼女は身を任せた。身を任せるしかなかった。


GM

 ミオンは騎士王国を出立しました。
 シナリオ22が開始されます。



オッシュ

ミオン<

「ああ」
 頷く。
「無理はするなよ。騎士ってやつはどうにも死にたがるもんだけどな」


ミオン・カスタム

オッシュ<

 革袋と金貨を受け取り、簡易地図に軽く眼を通せば、オッシュのほうに視線を向けて、
「ご好意感謝いたします、ご期待に添えるよう勤めましょう」
 礼儀正しく挨拶すればすぐに背を向けて出発しようとする。


オッシュ

(なるほど、遊歴の旅の最中か)
 騎士は、修行のためと、騎士として備えているべき武勲を身につけるために、各地を冒険して廻るという。納得する。

ミオン<

「よし、決定だ」
 頷くと、
「ちょっと待っていろ」
 といい、カウンターのあたりをごそごそと探り、革袋に何かを詰めている。
 程なくして、テーブルの上に、その革袋と合金貨を五枚(50Rd)とを置いた。
「注文の品、食料十五日分と、前金の残りの50Rdだ。道については分かってるのかも知れないが、念のため、簡単な地図をつけておいた。季節が季節だから、野宿には問題ないかも知れないが、できるだけ、宿は探した方が良いぞ」


ミオン・カスタム

マスター<

「今は元がつくかな・・・遊歴の身でね・・・・」
 短く質問に答えれば、オッシュの説明を真剣に聞き入って、
「引き受けよう、その前金で15日分ほどの食料を用意してもらえないか、すぐに出発する」


オッシュ

「いらっしゃい」
 扉を開けて入ってくる若者に声をかける。

ミオン<

 金髪の若者の姿を上から下まで、眼を走らせて確認する。
「お前さん、腕が立ちそうだな。見たところ、拍車も紋章も帯びていないようだが、シルヴァードの騎士かい?」
 と、尋ねる。
「この依頼はそこそこ危険を伴いそうだからな、駆け出しには紹介できないが、お前さんには問題なさそうだな。
 さて、と。
 ロンド・ロンドの山の赤狼の依頼だな。
 こいつは、クランっていう名前の、魔術師だか錬金術師だか、剣士だか仕立屋だかよく分からない奴が依頼人だ。まあ、怪しくないって言ったら嘘になるが、ギルドでも常連でな。信頼はできる。
 この町の出身者だったら、説明は不要かも知れないが、ロンド・ロンドの山は、この王都から南東に、大体5日間ほど向かった所にある山だ。高度はそれほどじゃないんだが、とにかく広くてな。木材もあまり取れない、切り立った崖や岩ばかりの山だ。おかげで、野獣や魔物の格好の住処になっている。国の方でも認識しているんだが、いかんせん、場所が良くない。騎士隊を派遣するには地形が険しすぎるし、かといって、今は南の戦線に人手を割きすぎていて、新しい討伐隊を組織するには余力がないからな。
 赤狼は、バーナード地方の南東、特に、そのロンド・ロンドの山付近に生息している、半分、魔物のような獣だ。名前の通り、真っ赤な毛皮を持った狼だそうだ。おれも見たことはないんだがね。こいつの毛皮を持ってきてくれれば良いそうだ。
 毛皮一匹分に付き、200Rd。路銀として、前払いが200Rd。携行食が14日分だけでも、140Rd、山に滞在する期間も考えたら、まあ、まさに路銀にしかならないが。
 もしも、一匹も捕れずに戻ってくるような場合は、前払い分を返せとは言わないが、別の仕事を頼みたい、だそうだ」
 説明を終えると、顎をかく。
「さて、どうするね?」


ミオン・カスタム

 鷲の止まり木亭へとやってくる偉丈夫な青年、まだ場慣れしてないのか少々落ち着かない仕草で張り紙を見るとしばらく二つの依頼を交互に見て顎に手を当てて思案すれば、受けたい仕事が決まったのかマスターの元へ

マスター<

「すまない、この赤狼の依頼を受けたいんだが・・・詳しい話を聞きたい」


GM

一行は、サノット共和国に向けて移動を開始した。


GM

 準備はよろしいですか?
 移動を開始すると、町を出立することになりますので、それ以降は装備を整えることができなくなります。
 どうぞ、ご注意くださいませ。
 何も投稿がなければ、八月六日に出立いたしますね〜。



フラック

ラナ<

「そうそう。頼りにしてね」
 わざとらしく胸を張る。

スコーレ<

「地理に明るいかは分からないけどさ。
 たくさん歩き回っちゃったから、いろんな道がごっちゃになってるから」

オッシュ<


「ありがと」
 にっこり。
「じゃあ、またね」
 ぱたぱたと手を振って、外に出て行く。


霧雨

ALL<

「ああ…」
 スコーレの確認にコクっと頷き、後に続こうとする。

オッシュ<

「…御馳走になれるのを楽しみにしているぞ。そのときは何か土産を持って戻ってくる。
 …世話になった」


ラナリュート

オッシュ<

「私はまだ未成年ですのでその時はお酒以外のものをお願いしますね♪
 それではいってきます、オッシュさんもお元気で〜」
 最後の最後まで微笑むような雰囲気を崩さないでいた。

 マイペース、それが彼女のウリの一つでもあった。



カイ

オッシュ<

「いってきまーす、おぢちゃんありがとう〜♪」
 手を振って元気に別れた後、小走り気味にスコーレの後を追って扉をくぐる。


オッシュ

スコーレ<

「まあな。いい加減、この年齢だ。若い奴らに何か手助けをしてやることができりゃ、満足ってもんさ」
 磨いている最中だったグラスをあげて見せた。

ALL<

「まあ、生きて帰って来いよ。
 その時には、一回ぐらいなら、ただ飯とただ酒を振る舞ってやる」


スコーレ

シエラ<

「ん?」
 かすかにシエラの視線を感じて、思い出したように
「ちょっと持ってみるか? これもある種のトレーニングだな」
 と罠の袋をシエラのほうに差し出しながら、おどけてみせる。

フラック<

「となると、途中でおまえさんの故郷を通ることになるわけか。地理に明るい奴がいるってのは安心させられるな」
 と安堵とも取れる表情を見せた。
「俺にとっちゃ、そこまで遠出するのは初めてのことなんでな」

ALL<

「よし、みんなOKみたいだな?」
 周囲を見回し、そのまま止まり木亭の扉を開く。

オッシュ<

 そして、振り向いてから
「じゃあ、行ってくるぜ。いろいろと世話してもらって本当に感謝してる。おっちゃんも達者でな」


オッシュ

カイ<

「ほう」
 目を瞠って、小柄な姿を見る。
 それから、何となく納得して頷き、
「なら、食糧事情がまずくなってきたら、お前さんの出番かも知れんな」


カイ

オッシュ<

「あ・・・はい」
 と、小さく手をあげて
「私、狩り(狩猟:所持)なら少しできるよー?」


ラナ

オッシュ<

「狩りとか採集とかはちょっと・・・経験ないですね」
 苦笑しながらに応える。

フラック<

「フラックさんはカルファール出身なんですか♪ 向こうでは便り にしてますね」

ALL<

「食料とかの準備も大丈夫ですからいつでも出立できますよ」



フラック

スコーレ<

「準備オッケーだよー」
 にこりとする。

ALL<

「ボクさ、カルファール出身なんだよね。
 だから地理は分かると思うよ」
 とかいいながら荷物を抱え上げる。
「じゃあ出発しようー」


シエラ

(私が持てば、少しは体力が上がるんじゃないでしょうか)
 そんなことを考えて想像を膨らまし・・・。
 しばらくして、ふと我に返る。
 すると、スコーレが罠の入った袋を受け取っていた。
 まあ、いいか、と心の中で呟く。

オッシュ<

「色々ありがとうございます。」
 ぺこり、と頭を下げた。

スコーレ<

「はぁい。」
 どうやら準備は整っているようだ。


スコーレ

オッシュ<

「ははは、なんか俺、あいつらのことをそんなに憎めないんだよな。さすがにやられたらやり返すけどさ」
 罠の袋を受け取り、それを背負い袋の脇に肩からさげるようにもつ。
 持ちながら「確かに中々かさばるな」などと独り言をいってから、
「よし、これで準備万端かな?」
 と周囲を見回した。


オッシュ

スコーレ<

 泥棒じゃないか、という所に対して、
「そういうときは、そういうことは気にしないもんさ。
 何たって、相手は気にしないんだからな。
 意識の、一番の根っこの部分でに相容れない存在だから、魔物ってんだ。中には、おまえさんみたいに哀れみを持って魔物に接せられる奴もいれば、逆に、こっちに対して敵意を持っていないような魔物もいるがな」
 といって、ため息をつく。
「何でも、共存できれば一番だってのは確かだけどな」

罠の袋(重量3 容量15)

「重さとしてはまったく大したことはないんだ。短剣一本と変わらんからな。
 ただ、木材やら皮やら紐やらをゴテゴテ組み合わせた細工だから、結構、大きくて、かさばるんだ。
 この袋の中にゃ、それが三つ入ってる」


スコーレ

オッシュ<

「まぁ冗談だと思って聞き流してくれ」
 と若干小さな声で呟いた。
「なるほど、それもそうだな。わざわざ硬くて臭みのあるような肉に食らいつくよりかは、そいつらの溜め込んでる食料を奪ったほうが得だな」
 手をぽんと叩いてから
「でも、それはちょっとかわいそうだな。泥棒じゃないか」
と付け足すように言った。
「それに危険も多いか。やっぱり」
 頭を抱えて悩んでいたが、オッシュが罠の入った袋を持ってきたのに気づくと
「おお、それはかなりありがたいな。なるほど、狩りの腕は心もとないが、それがあればかなり助かる」
 大喜びをしてから、
「本当に何から何まで世話になるな…っと、まだ余裕もあるし、俺がそれを持とうか?」
 と周囲を見回し、袋に手を伸ばした。


フラック

オッシュ<

「そうだね。ボクもそんな気がしてた」

スコーレ<

「手の空いている人に持ってもらうかー……」
 いわれたことを呟いて、思わせぶりに見る。
「手の空いている人……」


オッシュ

霧雨<

「……まあ、なんだ。
 この町の西側から出ている、二本の街道の、よりみすぼらしい方を、なるべく日の沈む所に向かって進んで行けば、サノットに到着するさ。
 何より、道中に町も村もある。その所々で聞いていけば、間違いはないだろう」

フラック<

「おまえさんは小さいからな。食料もそんなに多くは必要ないだろうな。
 素早さを身上としてるんだ。あんまり大荷物は持つべきじゃあないぜ。その必要があるなら仕方ないが、普段は、なるべく他の手の空いている奴に持ってもらうんだな」

スコーレ<

「あいつらは止めとけ、腹を壊す」
 真顔で手を振り、それからにやりと笑う。
「魔物を食うんだったら、なるべく鳥に近い格好をした奴を選ぶのがいいぞ。一番、食うのに抵抗がない」
 それから、ふと、考え込んで。
「小悪魔どもの巣はどこにでもあるもんだからな。
 食料が乏しくなってきたら、奴らを捜してみるのも悪くないだろうな。何しろ、あいつらは人間様みたいな顔をして、いろんなものを溜め込んでいやがるし、狩りの技術だってまあまあの線に行っている。
 小悪魔どもがいるような所に来たら、退治して、そのついでに家捜しをしてやれば、食い物もそれ以外のものも、手に入るってもんだ。
 ま、奴らがいくら貧弱だっていっても、巣としてそれなりの規模になっているものだと、止めとく方が無難だがな。人数の差はそのまま戦力の差ってもんだからな」

シエラ<

「ま、当座はそれくらいで問題ないだろ。
 いくらか割り増しになったとしても、途中の民家で補充も出来るだろうしな」

ALL<

 少なくとも今返事をした連中の中には、特に技術として学んだものがいないと知って、うなり声を上げる。
「……別に、不毛の大地というわけではないし、比較的簡単に捕れる動物もいれば、果物もいくらでも採れるだろうから、そう心配はいらんだろうが……」
 ちょっと待ってろ、といって、奥へ行き、すぐに戻ってくる。
 なにやらがちゃがちゃ鳴るものが入った袋を手に持って来て、テーブルの上にどんと置く。
「誰か荷物に余裕のある奴が持って行くんだな。
 素人でも使えるような罠の仕掛けだ。
 水場とか獣道とか、適当に、動物が通りそうなところにでも仕掛けておけ」


霧雨

オッシュ<

「サノット…」
 聞いたことがない地名にどんな場所さえも想像できずにいたらオッシュの質問に無言で首を横に振る。
 仲間の持っている食料の数を聞いて自分の荷物袋をじっと見つめ、しばし目を細める。


フラック

オッシュ<

「できないから食べ物はたくさん買ったよ」
 ぱんぱんになった荷物袋を持ち上げる。


スコーレ

オッシュ<

「準備はばっちりだ」
 背負い袋に荷物を詰め、確認をしてから顔を上げた。それからオッシュの質問に苦笑いをして
「ははっ、俺はそういうことに関してはまったく経験が無いんでな。一応はある程度の食料は買ってあるけど」
 と周囲に視線を送る。
「なんとかなるさ、本当にピンチになれば、ゴブリンを捕まえて食べる覚悟はあるぞ」
 と強がるが、うっすらと汗をかいているのは隠せない。


シエラ

 2階から荷物を背負って降りてくる。

オッシュ<

「食料は5個あります」
 シエラにとって「ある程度」な個数だった。
 ただ、と続ける。
「狩りとか、採集とかは、知らないです・・・」
 申し訳なさそうにしている。


オッシュ

霧雨<

「む」
 問われてから、しばらく考え込む。
 そして、ぴしっと、あさっての方向を指さしてみせる。
「大体、こっちだな。南西だ。
 今回の仕事の依頼人はサノットで待機してるからな。
 サノットの町で内職をして小銭を稼ぎながら、おれが推薦する冒険者が来るのを待っているってわけだ」

シエラ・カイ・霧雨・スコーレ・フラック・ラナ<

「準備は整ったか?
 今は晩春だから防寒具は問題ないだろうが、ある程度の食料は持っているんだろうな?」
 といって、顔を見回す。
「あと、ちゃんと狩り(「狩猟」技能)や採集(「旅/冒険」など)に慣れた奴はいるんだろうな?
 いたらちょっと手を挙げてみろ」


霧雨

フラック<

 早く行こう、という言葉にコクンと頷き、買ってきたものをまとめて荷造りをしようとする。

シエラ<

「……そうだとも。」
 小声が聞こえたのか、妙な間を置いてから小さく息をフゥ、と吐いて返事をする。

 ニヤニヤするスコーレの表情が視界に入ったが気付かない振りをして。

オッシュ<

「主人、この通りこちらはもうすぐ準備が整うが、依頼人はどこにいるんだ?」


スコーレ

フラック<

 シエラと霧雨のやり取りをニヤニヤしながら聞いていたが、フラックの言葉にハッとして、
「それもそうだな」
 と自分も買ってきたものを背負い袋の中に詰め始める。


シエラ

霧雨<

「そうですか?」
 と首を傾げる。
(やってみないと分からないじゃないですか・・・)
 心の中にしまったはずだが、もしかしたら、小声で呟いていたかもしれない。

フラック<

「そうですね〜、荷造りしちゃいましょうか〜」
 続けて、部屋の荷物を片つけると言って宿屋の階段を上がっていく。


フラック

 いつの間にか酒場の中に入っていて、そこから顔を出している。

ALL<

「早くいこうよー」
 旅に出るのが待ちきれないようだ。
「荷造りやっちゃおうよー」


霧雨

フラック&スコーレ<

「…二人とも速いな。」
 お互いが速いと評しているのを見て、表情には出さずともおかしく思いながら感想を述べる。

シエラ<

 自分にまで言われるとは思ってなかったらしく、少しキョトンとした顔を見せてから小さく首を横に振り。
「あの二人ほどではないさ…」


シエラ

フラック&スコーレ<

「元気なんですね〜」
 うらやましそうに呟く。
(でも、マネしたくないのは、なんででしょう?)
 その疑問は、色々言われそうなので、
 心の中にしまっておくことにした。

霧雨<

「でも霧雨さんも足が速そうですよね〜」
 そんな気がしたからなんとなく言ってみたようだ。


GM

 シエラ、霧雨、カイ、ラナたちも到着しました。


フラック

スコーレ<

「は、早いね、にーさん」
 はぁ、と息をついて見上げる。
「びっくりした。ボクの足が短いからかなぁ」


スコーレ

フラック<

「ぜぇ・・・やっぱ、速いな」
 肩で呼吸をしながら、鷲の止まり木亭の扉を押す。
「さすがだな・・・でも、俺の足も捨てたもんじゃないだろ?」
 フラックの肩を叩きながら、負けたとはいえ満足そうな表情を浮かべる。


GM

 競争判定:分類/市街・短〜中距離
  スコーレ:技能なし 成功度27!
  フラック:成功度31!

 出だしからは、フラックが大差をつけるかのように思われたが、スコーレも健闘して半ば追いつきかけた。
 鷲の止まり木亭に到着したのはフラックが先立ったが、その差は、ほんの一呼吸、二呼吸程度だった。


GM

 足の速い人たちは、既に商店街に向かっているようです。


シエラ

(・・・、待っていてココアでも飲んでいようと思っていたのですが・・・ってお金がありませんでした。)

 内心では残念そうにしながらも、その大所帯に加わっている。

(でも、外もいいもんですね。)

 すこし外の風に身体を委ねていると、誰かが近づく足音が聞こえた。ちらっと見ると自分と背丈が同じくらいの少女がそこにいた。

カイ<

「買うお金がありません・・・。」

 とても悲しげに呻く。

(何故お金がないのでしょう?)

 そんな、どうしようもない疑問は心の隅に置いておいて、続ける。

「なので、フラックさんに買ってもらいます。あとで何かお礼をしなければなりませんね。」


霧雨

ALL<

「……賑やかになりそうだな。」
 みんなで行く、という案が出ていることに振り返り、目を細めながら呟く。
 だが嫌味のようではなく、どこか嬉しそうな響きだった。


カイ

スコーレ<

「よろしく♪ハゲのおにーちゃん♪」
 怒ることの出来ないような無邪気な笑顔でスコーレの出してきた右手を小さな手を一杯につかって握り返した。
 歩幅の小さいカイはみんなの後を軽く駆け足でついていってシエラの横に並び
「シエラおねえちゃんは何かうのー?」
 と、商店街につくまで雑談のようなたわいのない会話を投げ始めた。


ラナ

「くす、私はいいと思ってますけどね」
 誰に言うわけでもなく、そうつぶやいた。

 皆が買出しに行くというのを聞き
「それでは私も買出しにご一緒させてくださいな♪」
 そういって買い物に行くメンバーの後を着いて行った。


シエラ

ラナ<

「こちらこそ、はじめまして。シエラ・バゼラードといいます。シエラって呼んでくださいね。」

 と、微笑んで自分の背丈と同じくらいの少女に会釈を返す。

「私も頼りにしてますね。」

カイ<

「私も頑張りますから、頑張ってくださいね。」

 と微笑む。

霧雨&フラック&スコーレ<

「私はここで待ってますから、いってらっしゃい〜。」

フラック<

「それでは、頼みましたよぅ。」

 と一言。


スコーレ

カイ<

「よろしくな、カイ。子供とはいえ、こんな場所に居るだけあって、足を引っ張るなんてことはないと思うがな」
 と握手を求める。そして、
「まぁ、足を引っ張るときはお互い様だ」
 とつけたす。

ラナリュート<

「確かに、失礼だな。だが、こういう育ちなんで、他に言いようも無くてなぁ」
 恥ずかしさを隠し切れないような、すこし複雑な表情を浮かべつつ、ごまかすように笑った。
(すこし時系列がおかしいかもしれないので、こちらの発言も聞き流して結構です^^;)

フラック・霧雨・シエラ<

「みんな、まだ準備に不安があるみたいだな」
 周囲を見渡し呟いてから
「じゃあ、全員で商店街まで繰り出すようかな」
 笑いながらも、自分だけが準備が整ってないんじゃないかという不安があっただけに、内心では胸をなでおろす心境である。


フラック

シエラ<

「はいはーい、オッケー」
 そそくさと準備をする。

ALL<

「じゃあ行ってきまーす」
 後から何人ついてくるのか振り返り振り返りしながら、先に立っていく。



霧雨

ラナ&カイ<

「ああ、こちらこそ宜しく…」
 二人を見比べるようにカイとラナへ視線を移す。
(…二人とも若いなぁ…)
 無表情のままながらも何処か感心するように小さく頷く。

ALL<

「さ、て…では俺は買出しに行ってくる」
 そういって足早に鷲の止まり木亭を出て行こうとする。


カイ

ALL<

 ぺこりと子供らしい大きなお辞儀をした後に大きな笑顔を浮かべて、
「えと、はじめまして、カイ・フォーティラスです♪
 まだまだ子供で足をひっぱってしまうかもしれないけどよろしくです♪」

それはとても子どもらしい、純粋な笑顔だった。


ラナリュート

(遅れてすいません、やっと復帰できます。結構前に声かけられたのも返事しちゃってますが、流れがおかしくなるようならば聞き流してください。)

シエラ&霧雨<

「はじめまして。私はラナリュート・ウィヴィーです、私のことは気軽にラナと呼んでください。宜しくお願いします。頼りにしていますね」
 二人を前に、自己紹介を告げてぺこりと軽く会釈をする。

スコーレ<

「女の子の方もいるんですから、剣や楯というのは少し失礼じゃないですか?」
 口では咎めて聞えるものの、片手を口に添えながらくすっと笑い、上手な表現しますねと言っているような表情を浮かべる。


シエラ

フラック<

「冗談でも酷いですよぅ。」
 すねるように、一睨みする。
(何も入ってないのですが・・・、それはそれで恥ずかしいです)
 すねたような、顔のまま続ける。
「ほんとは、回復系が欲しいのですが・・・。キュアポーションとか、フラグランスポーションとか・・・。買ってきていただけるなら、とてもありがたいです。」
 少し嬉しそうに微笑む。

(そういえば、サノットまで行くのに、60日くらいかかるんでしたっけ。)
 荷物袋をひょい、と持ち上げてみる。
(軽い、軽すぎる・・・)


霧雨

フラック<

「にーさん……」
 呼び慣れない言葉に小声で反芻しながら、少し首を傾げて。
「…ん、分かった。」
 コクっと小さく頷く。
 フラックがシエラの荷物を覗いているのを見て小さくため息を吐く。
「スコーレの言う通り…あまり感心しないな。」

ALL<

 回りが荷物を確認しているのを見て自分も荷物を確認する。
「………ふむ、俺も買出しに行こう。少々心許ない…」
 スコーレと並ぶように立ち上がる。


フラック

スコーレ<

「あははは」
 のぞき込もうとしたのと同じくらい素早く元に戻って、ごまかして笑い出す。
「あ、じゃあボクと一緒にいこうよ。
 ボクも買わなきゃいけないものあったんだ。
 火口箱を前に濡らしちゃってたの忘れてた」

シエラ<

「・・・ほんとに覗いたりはしないよ?」
 無邪気に小首をかしげる。
「でもねーさん、ほんとに買うものない?
 けっこう、ボクお金持ってるから代わりに買ってあげるよ」


スコーレ

フラック<

「ハハハ、あんま女性の荷物を覗くもんじゃないぞ」
 と笑いながら、フラックのすばやさに感心する。

ALL<

 そして、
「出発か・・・、俺の準備はと・・・」
 と、自分の荷物の確認をする。・・・見事な空である。ここまでの旅路も危ぶまれる。
「と、こっちは少し準備が足りてないようだ。ちょいと、買出しにいかないといけないかな」
 と頭を撫でると、席を立とうと椅子を引き、
「他の人も不足があれば、ついでに買いにいくぞ?まぁ、こっちも財布が苦しいんで立替とかは難しいけど」
 と周囲を見回す。


GM

 敏捷判定:分類/盗み・覗き
  フラック:優秀な成功!


 フラックの動きはとても素早い。
 覗かれないようにするなら、相当、気張って隠さなければならないだろう。


フラック

シエラ<

「ほんと?」
 ひょいっと回り込んで、荷物袋の中を覗き込もうとする。


シエラ

フラック<

「昼過ぎあたりから出発になりそうですね・・・、で、準備はぁ〜・・・。」
そう言って、荷物袋の中をごそごそと整理する。
(食糧と・・・回復系と・・・)
 回復系のものが若干心もとない気がする。しかし、金袋の中は空だった。
(んー、これで行くしかないようですね・・・)
 ため息を一つ浮かばせて、荷物袋から手を離す。そして、フラックに告げる。
「一応、準備は出来てますね。」
 心の中では、違うことを呟く。
(というより、これ以上準備しようがないんですが・・・)


フラック

霧雨<

「うん、よろしく」
 うんうんとうなずく。
「じゃあ、霧雨にーさんって呼ぶね」

シエラ<

「いろいろできるよ」
 にっこりとする。
「でも、隠してるから隠し芸なんだよ。
 いっしょにでかけるんだからそのうち見ることもあると思うけど、今は内緒」

ALL<

「じゃあちょうどいい頃合いじゃない?
 みんなー。
 準備ができてるんだったら、ご飯食べたらさっそく出発しない?」


オッシュ

シエラ<

「んん?」
 聞かれて、首をかしげる。
「ついさっき、二番目の鐘が鳴ったからな。
 もう一刻くらいで、昼ってところだな」


シエラ

フラック<

(確かに、すばしっこそうですね・・・)
 思わず納得してしまうほど、彼の体格は小さかった。
「かくし芸、って何が出来るんですか?」
 彼のかくし芸に興味を持ったようだ。

オッシュ<

「あの、いまって、何時ですか?」


霧雨

 スコーレが紹介した二人を見るが、一人が子供であるのに一瞬眼を細めるが、カイも居るというこもあり特に気にしない様子で。

フラック&ラナリュート<

「俺は霧雨だ…好きに呼んでくれて構わない。よろしく…」
 僅かに首を下げ、目を数秒閉じる会釈をする。

ALL<

 シエラの呟きに、霧雨も仲間になった人をぐるりと見回し、ほぉ…と小さく呟き、無言で頷く。


フラック

スコーレ<

「お手柄〜」
 にこにことして親指を立てる。

シエラ・霧雨・カイ・レギウス<

「よろしく。ボクはフラック。フラック・アンド・ラピッド。
 こどもっぽいけどこどもじゃないよ。
 身軽なのが自慢で、あれこれと隠し芸もできるよ。
 撹乱だったらまかせてほしいな」
 ぺこりとする。


シエラ

スコーレ<

「あ、手を握るのは挨拶だったんですか・・・。」
 少しホッとしたのだろうか、安堵の表情を浮かべる。が、
(エルフにはない挨拶ってことも知りませんでした。)
 そう考えてしまうと、気分が暗くなる。

フラック&ラナリュート<

 スコーレの紹介を受けて、ぺこっと頭を下げる。
「はじめまして、シエラ・バゼラードといいます、シエラって呼んで下さいね。」
 この言葉が言い慣れてきていると分かって、嬉しくなる。
(それだけ仲間が増えてるってことですもんね。)

ALL<

 ざっと見回すと、いままで経験したことのない大人数のパーティができていた。

 この人数で長旅すると考えると、少しワクワクしてくる。
「すごい・・・。」
 自然に口がそう言った。


スコーレ

シエラ<
 
 シエラの反応に少し戸惑うも
「あんた、面白いな」
 と大笑いをしてから
「手を握るのは俺のような奴の挨拶の仕方だった。あんたみたいなエルフたちにはない挨拶の仕方だったな」
 と苦笑いをする。
 
フラック&ラナリュート<
 
手を握られた状態で後ろを振り向き
「待たせたな、交渉は成立だ」
 
ALL<
 
「こいつらはラナリュートとフラック。俺の仲間で、これから一緒に旅させてもらう楯とも剣ともなる奴らだよ」
 とふたりを軽く紹介する。



霧雨

スコーレ<

「まあ、そういうことだ」
 同意するように頷いてから、スコーレが親指を立てている先にいる二人に気付き首を傾げながら。
「…お前の仲間か?」

シエラ<

「元気が良いな…」
 シエラの反応に小さくクスっと笑いながら、カイに大声を掛けているのを見て小さく頷く。

「…随分大所帯になってきたな。」
 誰に言うわけでもなく独り言のように呟く。


フラック

スコーレ<

 仕草を見てにっこりとして近づいていく。

ALL<

「こんにちは。一緒にやっていけるのかな?」


シエラ

霧雨<

「はい、ありがとうございます〜」

 やったぁ、とばかりに嬉しそうに微笑む。
 スコーレを紹介され、また嬉しそうに頷く。

「はい、歓迎しますよー。」

 どうやらシエラはかなり上機嫌になったようだ。

スコーレ<

「はい、スコーレさんですね、こちらこそよろしくお願いします。」

 スコーレが差し出した手に少し戸惑う。

(えぇと、なにをあげれば・・・)

 ざっと周りを見てもあげられそうなものが何も無いため、どうしようもなく、スコーレの手を握る。

「すみません、こんなことしかできませんでした。」

カイ<

 カイに聞こえるように大きな声を出す。

「カイさーん、仲間になりましょーう。」

 その声は、嬉しさで少し跳ね気味だった。


スコーレ

オッシュ<

「人数が多すぎて大変ってのもそれはそれで面白いとは思うけどね。さすがに命は大事だけどな」

霧雨<

「たしかに、こっちも身代わりにされっぱなしってのも癪だな・・・いい改めよう、身代わりにも時には共に戦う剣ともなる。
 こっちのほうが仲間って感じがするな」
 そう言ってにやりと笑う。そして、少々頭に視線を感じ、そちらを振り向いて

シエラ<

「おっと、これは失礼。俺はスコーレ・ラムファーダ」
 霧雨とのやり取りを聞いて
「というわけで、よろしく頼む」
 とシエラの返事を聞くより先に手を差し伸べ、ずうずうしさを見せ付ける。

フラック&ラナリュート<

 そして、フラックたちの方を振り向き、交渉成立と言いたげに、親指を立てて満面の笑みを向け、そして手招きをする。


霧雨

スコーレ<

「ん?」
 スコーレの言葉に苦笑し、首を軽く横に振って。
「身代わりのような盾よりも剣の方が俺は好きだな…」

レギウス&オッシュ<

「ああ、どうやら無事仲間が増えてくれたようだな」

シエラ<

 戻ってきたシエラに軽く頷き。
「勿論、歓迎だ。よく勧誘してきたな」
 誉めるような口調で言って、スコーレとシエラを交互に見てから。
「…紹介する、スコーレだ。こいつも仲間にしようと思っているんだが…シエラはいいか?」


シエラ

霧雨<

「あの、あの・・・。」

 とことこと、霧雨たちのほうへ行く。

「一応了承したとのことですが・・・。仲間に入れてもいいですか?」

スコーレ<

 ここでスコーレに気が付いた。見慣れないスキンヘッドに少々面を食らう。

(もともと、こういう頭なんでしょうか?)

 とても聞きたくてうずうずするが、何故か聞いてはいけないような気がした。そのかわりに自己紹介する。

「・・・。はじめまして、シエラ・バゼラードと言います。シエラって呼んでくださいね。それで、えぇーと?」

(この人は何の用なんでしょう・・・?)

 カイと話していたため、霧雨たちのやりとりは聞いてなかったようだ。


GM

 カイとラナリュートのプレイヤーさんは、多忙のため、しばらく投稿を休止します。
 ラナリュートはスコーレさんたちについて行き、カイの去就は、誘われれば同行するとのことです。


オッシュ

スコーレ<

「その通り。お互いが、お互いの身代わりだ。
 人数が多ければ死ぬ確率は減るさ。冒険者の場合、一と一を足すと、不思議なことに三になるもんだ。あんまり足しすぎると今度は大変なことになるんだがな」

霧雨<

「そうだろ?」

レギウス<

「とはいえ、あっちはあっちで話を成立させてそうだな」
 にやりとする。


レギウス

 ぼーっと酒場の様子を眺めていたが、霧雨の言葉にはっと我に帰ります。

霧雨&オッシュ&スコーレ<

「あ、これは失礼致した。うむ、ワシも賛成じゃ。
 旅に危険はつきものじゃから、仲間が増えるのは心強い。
 そうなると……あちらのお嬢ちゃんも、仲間外れにするわけにはいかんの。」

 シエラとカイのほうを見て、楽しげな口調で言います。

(PL:返答が遅れてすみませんでした。)


スコーレ

オッシュ&霧雨<

「なるほど、大掛かりな仕事ってわけか・・・これはやりがいがありそうだ」
 唇を舐めてにやりと笑うと、霧雨とレギウスのほうに目をやる。

 オッシュと霧雨の話を聞き、
「はは、俺らはいざというときの身代わりか」
 と声を上げて笑い、
「よければ、俺たちもそちらと一緒に仕事をさせてくれないか?
 身代わりにでも何でもなるぞ」
 と意地悪くオッシュを横目で見つつ、霧雨とレギウスに声をかける。


フラック

ラナリュート<

「それ、おいしそうだね」
 のんでいるココアを見てにこにこと聞く。
「これまでどんなことをしてきたの?
 ボクは、遺跡にもぐったり女の子の護衛をしてみたり手品を練習したりしてきたんだけど」

スコーレ<

 にぎやかに話しているのを見る。
「がーんばれー」
 こっそりと小声でエール。


霧雨

オッシュ&スコーレ<

 オッシュに唐突に同意を求められ一瞬戸惑うがすぐに平静に戻り。
「ああ、連れが良いというなら俺は構わないぞ」
 そう言いながらオッシュと話していたスコーレに視線を向ける。
「主人の言う通り、人数が多ければ危険も少ないからな…俺は歓迎だ」

シエラ<

「シエ…」
 スコーレの事に尋ねようと思ったが、少女との交渉に難攻しているように感じ、言葉を飲み込む。

レギウス<

「ということで、この事にお前はどうかな?」
 シエラからレギウスへクルっと向きを変えて尋ねる。


カイ

シエラ<

「ぁ・・・いえ、気にしないで〜」
 手をばいばいするように振って・・・
「私はカイ・フォーティラスっていいます♪」

 話を聞いて一泊置いてから・・・
「依頼を一緒に引き受けてくれる仲間・・・ですか?
 えと・・・私も今何か仕事があれば・・・と思ってるんだけど・・・
 ・・・・・・私みたいな子供で大丈夫なのかなぁ?」
 苦笑気味にそう言った。

 エルフの少女の仲間らしき人の言ったことが耳に入ってそちらを申し訳なさそうに軽く見てから、再び彼女に視線を戻した。


シエラ

カイ<

「あ、すみません、なんか記憶がごっちゃになってしまって・・・」

 ぺこりと頭を下げる。そして頭を元に戻し。

「私、シエラ・バゼラードっていいます。シエラって呼んでくださいね。」

 と簡単に自己紹介をし、それで、と続ける。彼女なりに言葉を選んでいるようだ。そして必要以上に焦っているようにも見える。

「あの、えぇーと、話すと長くなるんですが、ある依頼をいっしょに引き受けてくれる仲間を探してるんですよ・・・。それでご一緒にと思ったんですけど・・・。」

(・・・、思えば私、こういう勧誘するっていうのかな、好きじゃないんですよね・・・。どうしたらいいんでしょう?)


オッシュ

スコーレ<

「それは一番良いな。
 この世の中、どうせ、何をしなくてもいつか楽しくない時が来るんだからな。楽しめるときにむちゃくちゃ楽しんでおけば、そのときにも何か役立つだろうさ」
 それから、首をかしげ、
「仕事、ねえ。
 腕に自信があるのなら、そこの『赤狼の毛皮の入手』なんかは良いだろうな。金払いは問題ないしな。
 遠出が苦じゃないんなら、いま、大陸を、ここから西まで横断するような依頼があって、報酬も良いのがあるな。手伝いもOK、ってことなら……」
 霧雨たちを示す。
「あいつらと組んでみるのも悪くないんじゃないか?」

霧雨<

「なあ?」
 と、同意を求める。
「足りないとは言わんが、増やしても問題ないんなら増やすのも悪くないと思うぞ」
 やや婉曲的に言う。
「人数が増えれば、それだけ自分が死ぬ可能性が減るわけだからな。冷徹に言う様だがね」


霧雨

オッシュ<

「なるほど…ではまだまだ足りないということか」
 軽く息を吐きながら椅子に少し体重を掛けて深く座る。

シエラ<

「ん、当てがあるのか…」
 少女に話し掛けているシエラの姿を見て訝しげに目を細める。
「……まだ子供じゃないか」

 不安気に眺めていたが、ふと店内に居る人々をグルリと見て。

レギウス<

「…このままでは人数が足りないことは必至だからな、ここに居る連中に声を掛けてみるか…?」
 とレギウスに提案する。


スコーレ

オッシュ<

 フラックのナイフ投げに感嘆の表情を見せつつも、自己紹介を終えるとマスターから注文した酒を受け取る。
「はは、そしたら俺、どんな酒でも楽しく飲める自信があるよ」
と笑い、受け取る。そして、一口煽る。
「う〜ん、不思議な味にも感じられるけど、美味いよ」
 グラスを置いてから、真面目な顔になり、
「そういや、今、そこの2人―フラックとラナを指し―と仕事を探しているんだが、何かいい仕事はないかな?
 頭数だけはいるから、他の冒険者の手伝いもOKだ」
 そして、小声で
「できれば報酬の割りがいいのがいいけど」
 とせこいことを付け足す、ほとんど冗談であるかのように口元にニヤリとした笑みが戻っていた。


ラナリュート

オッシュ<

「ありがとう^^」
 ココアを頂いて一杯口に含ませる。
 その口中で広がる甘い感覚が今日の旅の疲れを癒してくれるような気にさえさせてくれる。

スコーレ<

「そうですね、この飾りは色々と便利なんですよ^^」
 そして間髪いれずに
「私より可愛い子なら、周り見回せばたくさんいるとおもいますけどね」
 苦笑しながらさらりとそういった。
 照れ隠しでもなく、本当に自分は全然とそう思っての返事だった。

「スコーレ・ラムファーダさんですね
 よろしくお願いします♪」
 笑顔で返しながら差し出された手をそっと握り返した。

フラック&スコーレ<

「私はラナリュート・ウィヴィーです
 呼ぶのが大変なら私の事はラナで構いませんよ」
 と、付け加えていた。


フラック

ラナリュート<

「ん、ありがとー」
 にっこりとすると、素直に席に着く。

スコーレ<

「あいやいや。髪の毛そっちゃったら“風尾のフラック”なんてなのれなくなっちゃうよ」
 自分の髪房を見せながら大仰に遠慮する。

 敏捷判定/分類:手業
  フラック:優秀な成功!


 それから、どこからともなくナイフを取り出す。
 くるくる。と空中に投げ上げて……。
 キャッチ、投げ上げて、キャッチを繰り返す。
 一本、二本と増えていき、しまいには五本のナイフでお手玉をしてみせる。
 それを素早くしまって、
「こんな感じの小細工が得意」
 笑うと、しっかりと握手をする。

ラナリュート&スコーレ<

「よろしくね。
 ボクはフラック・アンド・ラピッド。
 これでも神官なんだよ。
 槍を使わせてもちょっとしたもんだし、短剣の扱いも得意だし、撹乱も、援護もいいかな。
 他にも、色々とあるけど」


カイ

オッシュ<

「うん、探してみる」

シエラ<

 突然一人の少女に声をかけられて何かと思い一瞬きょとんとしたあとに
「あ・・・はい、こんにちわ〜」
 と、元気よく答えた。
「ん〜〜〜〜」
 そして問い掛けられたことに、エルフの少女の顔を頭の中で思いめぐらせる。
「私ちっちゃいから、めだっちゃうのかも〜〜〜」
 てへ、と軽く赤面しながら彼女の問いかけを否定した。


シエラ

レギウス<

「そうですねぇ、仲間は多いほうが安全ですよね。」

 ここで店内が賑わい始めていることに気が付いて、辺りを見回してみる。

ALL<

(おぉ〜、お客さんがいっぱいです。)

 すこし嬉しい気持ちになりながら。

(うぅーんとぉ・・・)

 誰か探している人がいるかのように、きょろきょろする。しばらくそうやっていると、

(あ・・・。)

 誰か見つけたようだ。シエラの目には、少しだけしょんぼりとした少女が映っていた。

霧雨&レギウス<

「もしかしたら、仲間になってくれるかもしれませんよ。ちょっと行ってきますね。」

 と、席を立つ。

カイ<

「こんにちは。」

(・・・あれ?)

 その少女を近くで見たとき、シエラの記憶に何かひっかかかる。

(どこかで、見たような・・・)

 名前を思い出そうとしても出てこない。それくらい自分の記憶が曖昧なため、自信がもてないようだ。

「あの、失礼ですが、どこかでお会いしましたか・・・?」


オッシュ

スコーレ<

「じゃあ、こいつはどうだ」
 というや、棚から何種類かの酒やドリンクを取り出して、混ぜはじめる。
「試作品だ。味は保証せんが」
 で、肩をすくめる。
「酒なんてものには、感情を拡大することしかできんさ。楽しい気分で呑めばもっと楽しくなるし、悲しいときに呑むともっと悲しくなる」

霧雨<

「ないな」
 あっさりと答える。
「多い方がうれしいらしいけどな。何しろ、よく分かっていない場所に入るんだ。心細いよりはいくらもいい」
 ただ、と付け加える。
「あんまり多すぎると、金を払いきれるか分からんがね。
 まあ、十人を超えなければ問題ないんじゃないか」


霧雨

シエラ&レギウス<

「ああ、よろしく頼む」
 二人に視線を送ってからコクっと頷き微かに微笑む。
 シエラとレギウスの言葉に顎に手を当てて。
「善は急げとも言うしな…。ふむ、確かに三人だけでは心細いかもしれない…だが、他にあてがあるか…?」

そういってからオッシュに視線を向けて。

オッシュ<

「依頼人の出発の予定や、人数の希望はあるのか…?」

ALL<

「……一気に賑やかになったな」
来客満載の方を遠目で感心するように眺める。


スコーレ

オッシュ<

「ははは、確かにそうだな。ん〜、楽しい気分になるようなのはあるかな?」
 と大声で注文した後で
「あんまり値が張らないのでな」
 と小さな声でばつが悪そうにつけたし、笑い出した。

フラック<

「ん?これか?」
 と自分の頭をたたいてから、少年の頭を撫で
「カッコイイだろ?ぼうずも剃ってみるか?」
 とにやりと笑いを浮かべる。

ラナリュート<

「なかなか物騒な飾りもあるんだな。
 っと、悪いね。こんな可愛いこの隣に座れて光栄」
 と、席に腰を下ろす。

フラック&ラナリュート<

 そして少年と少女のやり取りを聞いて
「お?ってことがあんたがラナリュートさんとフラックさんというわけか?
 悪いな自己紹介が遅れた、俺はスコーレ。スコーレ・ラムファーダってんだ。よろしくな」
 そう言って、にやりと笑いながら二人に握手を求めるように手を差し出す。


レギウス

シエラ<

「そうですなぁ、早いほうが良いんじゃろうが、依頼人の興味次第で何が起きるか判らんとなると……儂ら3人だけで大丈夫かのう?」

ALL<

(賑わってきたな)
 入ってきた人達に軽く会釈をする。


オッシュ

カイ<

「まあ、一人でできることなんざ、たかがしれているからな。
 どれだけ屈強な戦士でも、背中を守ってくれる奴がいなきゃすぐに死んじまう。
 一匹狼を気取って、それで帰ってこなかったなんていうのは、若いのにはよくあることだけどな」
 と、頭を振る。
「特別な事情でもない限り、組んだ方がいいぞ。誰か、信頼できそうな奴を見つけてな」

ラナリュート<

「それならすぐできる」
 先ほどシエラに作ったときの残りを暖めて、ラナリュートに出す。


ラナリュート

オッシュ<

「はい^^
 それではホットのココアを一つお願いしますね^^」
 早速薦められた物を注文する。
 もちろん、先ほど頼んだミルクはキャンセルして・・・。

スコーレ<

「はい、半分飾りもかねていますけれどね」
 少し苦笑いしながら質問に答えて、
「空いていますよ、よろしければどうぞ」
 笑顔でにっこりと答えて
「私はラナリュート、ラナリュート・ウィヴィーです。
 えと・・・失礼ですけれどあなたは?」
 そう、遠慮がちに問い掛けた。

フラック<

「はい、ラナは私です^^
 えっと・・・フラックさんでよろしかったですよね?」
 そして一拍、間をおいてから
「よろしければどうぞ」
 小さな冒険者(敬愛をこめた表現であって、決して侮辱の類ではない)に、同じテーブルの席を勧める。


カイ

オッシュ<

「う〜ん・・・そっかぁ・・・
 できるだけ狩らないように、毛だけ刈ってくるのだと私じゃちょっと大変かも」
 話を聞いてしょぼんと、少し元気をなくす。
「うーん・・・他のお仕事探した方がいいかなぁ・・・・ずずずぅ〜」
 そして悩みながらホットミルクを口に含む。


フラック

 あくびをしながら入ってくる。
 十歳くらいの子供で、燃えるような赤い髪を、後頭部のあたりでしっかりと縛っている。
 きょろきょろと周りを見る。
 秋の空と同じ色をした目が、きらりと輝く。
 とことこと、ラナリュートの座っている方へ歩いていく。
 それから、面白そうな人に声をかける。

スコーレ<

「にーさん、にーさん、お坊さん?
 それともファッションで剃ったりしてるだけとか?」
 失礼なことをいって、にっこりと笑う。

ラナリュート<

「お待たせ。ラナさんでいいんだっけ?」

スコーレ<

「そういえばボク、このねーさんともう一人と待ち合わせしてるんだ。
 スコーレさんてにーさんのこと?」


オッシュ

「何だ、何だ。珍しいな、千客万来か」

スコーレ<

「ここに酒が無くて、どこにあるっていうんだ?」
 からかうように、笑みの形に口元をゆがめながら、
「好みの奴はあるか?」
 と、棚に並んだ酒瓶を示してみせる。


スコーレ

 すこし急いてるような乱暴さで扉が勢い良く開かれ、斧を背中に背負った禿頭の男が現れた。

オッシュ<

「マスター、お酒ある?」
 扉を開けるなり男は酒を注文した。しかし、つい入った勢いで酒を注文してしまったが、自分の資金を思い浮かべ、男は心の中で舌を出した。
 それから席を探して視線を泳がせる。そして、その小さな体には不釣合いな大きな鎌を抱えた少女を目で捉え、そちらへまっすぐ向かう。

ラナリュート<

「変わった武器だな、あんたが振り回すのか?」
 男はいきなり馴れ馴れしく声をかけ、
「ここ空いてる?」
 と少女に尋ねた。


オッシュ

 にやりと笑って、

レイド<

「そら」
 と、小さなグラスに琥珀色の液体を入れて渡す。
 強烈な酒精を持つ、ドワーフ製の奴だ。
「おまえさんに?
 あんまり、一人でできるような仕事は無いがな。
 騎士の修行はいいのか?」


レイド

 扉をあけて眠そうな男が入ってきた。
 そのままカウンターまで進んでいって

オッシュ<

「マスター。眠気覚ましになりそうなものと、オレにもできそうな仕事はない?」


オッシュ

ラナリュート<

「ああ。
 ココアなんていうのもできるが、どうだ?」

カイ<

「ああ、そうだな……」
 思い出すように、薄く髭をはやした顎に手を当てる。
「依頼主のクランっていう奴は、剣も使えば魔法も使う、別の場所で仕立て屋もやっているかと思えば“錬金術”とかいうよく分からん研究もしている、変わった男だ。今回も、そのよく分からん研究で、毛皮が欲しいらしいな。
 で、赤狼ってのは、バーナード地方の東部でみられる狼の一種でな、真っ赤な毛皮をしている。その色と、獣のくせに火を恐れないという特徴から、火の神の使いだと崇めている奴らもいるらしいな。
 群れないし、人の手が入った場所には滅多に出てこないが、結構凶暴な奴らだよ。
 こいつを狩って、できるだけ毛皮を……ん? 違うな。
 できるだけ狩らないように、毛だけ刈って来て欲しいとか言っていたか。すまん、その張り紙はちと間違いだ。
 うーむ、まあ、そんな依頼だ」


カイ

 一通り張り紙を見終えて

オッシュ<

「ねぇねぇ、マスター。
 あの赤狼の毛皮のお仕事の内容、詳しく聞いてもいーい?」

(私独りでも出来そうなら、やってみようかな)
 と心の中で呟く。



ラナリュート

「はふ〜・・・」
 戸を開けて入ってきた少女、手には長い杖に先の曲がった鋭利な鎌。
 その武器と不釣合いな容姿は明らかに異様で皆の注目を浴びるだろうと思われた。

 皆の視線を感じるとそそくさと端の席に腰かけてミルクティーを注文する。

 視線はおぼつかなくキョロキョロと人を探してるように・・・
(早くこないかなぁ〜・・・)

人だかり<

 周囲を見回して人だかりを見つける。
 異国の者だろうと思われる恰好の少し変わった人に剣士にドワーフとエルフなど、面白い面々を見つけてなんだか楽しそうで、思わず微笑みがこぼれる。



オッシュ

カイ<

(こ、子供か? ……ああ、いや、見た目は子供の様だが、武術の経験を積んでいるようだしな。丈もそこそこあるし、ハーフリングでもなさそうだ。そこまで幼い訳でもあるまい。単に、雰囲気が幼いだけだろう)
 一瞬たじろいだが、そうやって納得する。
「……」
 目線で頷いて、ヤカンを火にかける。



カイ

 カランカランと店の戸を開けて少女が一人入ってくる。
 姿恰好は誰がみても幼い子供と見えるが、これでも一応は冒険者の端くれである。
 体力自慢とかいう男がいても、この少女がちゃんとした戦いに関する術を知っている分、少なくともその男が思うような勝負にはならないであろう。
 しかし、それでも実際それを目の当たりにしない限りは目を疑いたくなるほどカイは普通の女の子であった。

オッシュ<

「マスター、こんにちわ〜。
 ホットミルク一杯くださいな〜♪」
 元気よく告げて、ミルクが出てくるまでの間場所を移して暇を潰す。

掲示板<

(最近おしごとしてなくて、お財布さびしいんだよねぇ・・・)
 聞き耳を立てても聞えないぐらい小声でそう呟く。
(私にも出来るおしごとないかなぁ〜)


シエラ

霧雨&レギウス<

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

 改めて頭を下げる。

(よかったぁ、みんな来てくれましたぁ・・・)

 頭を戻すと自然と安堵のため息が漏れる。

(でも、仕事が決まっただけ。スタートはこれからですね。)

「それでは、いつサノットに行きましょうか?」


レギウス

 レギウスは小考した。
 行ったことがない大陸西方への旅は大いに好奇心をそそられる。
 なんとなく『行き当たりばったり』な雰囲気のする依頼内容も、不謹慎だが(苦笑)、面白そうだった。

オッシュ<

「なるほど。長い道中になりそうじゃの。
 よし、引き受けよう」

霧雨&シエラ<

「では、よろしく頼みますぞ」


霧雨

オッシュ<

 まだこちらの地理に疎い霧雨は地名を聞いてもチンプンカンプンであったが。
(…要は依頼主の気の向くままの長旅になる、ということか)
 と理解し、首を縦に振る。
「分かった、その依頼受けよう」
(良い勉強になりそうだ…)

シエラ<

 オッシュにそう告げてからシエラに視線を移し。
「また宜しくな…シエラ」

レギウス<

 最後にレギウスの返事を窺うように視線を向ける。


オッシュ

シエラ<

 うむうむと頷いて、褒めるように頭を撫でる。

霧雨&レギウス<

「おまえさんたちは、どうだ?」


シエラ

オッシュ<

(エルフの集落・・・かぁ・・・。)

 フィアヌスでの出来事が頭をよぎる。

(あ〜、駄目駄目、今は依頼の内容に集中しないと・・・)

 なんとか思考の脱線を食い止めて、彼女なりに話は理解した。

「サノットっていうところまで行くのに、60日以上ですか・・・。それはいいとしても、依頼人さんが調査したいことがあったら立ち寄らないといけない、ってことは、もしかしたら途方も無い長旅になってしまうかもしれないわけですよね。」

(でもしょうがないか・・・)

 苦笑を漏らしながら。

「でも、依頼人さんも仕事で調査しているのでしょう? なら、私は力を貸してあげてもいいと思ってます。それに、私もそれだけ旅をしていれば、少しは強くなれるでしょうし。」

 ここで、霧雨とレギウスの顔色を窺いながら。

「もちろん、私一人では力不足ですけど・・・。」


オッシュ

ALL<

「よしよし」
 満足げに唸る。

シエラ<

「今から説明しよう。その他の細かいところも含めてな。
 まあ、それを聞いてから『やはり止めておく』というのも仕方ない」

ALL

「まず最初に依頼人についてだが……。
 ラ・クマという、南西のサノット出身の人間だ。
 十年ほど前に冒険者にあこがれてこの国まで来て、おれも少しは仕事を世話したこともあるが、どうも荒事には向いていなくてな。
 だが、頭は良い奴でな。そのうち、学者みたいな事をするようになった。元々、大陸の人族や亜人族の起源なんかに興味を持っていたのもあって、よく頑張るしな。そっちでは名前も売れてきたらしい。
 今までは、北の地底王国でドワーフについて調べていたんだが、それも一段落して、今度は竜人族の調査をしたいんだと。
 かなりの長旅になるし、当然、道中、危険なこともあると考えられる。

 で、だ。依頼内容は……

 サノットで待機している依頼人と合流し、船に乗ってエイナ内海を渡り、貿易都市カルファールへ行く。
 それから陸路で西へ……サーマヴァーロフ山脈の一角にあるっていう竜人族の集落を目指す。
 そこで調査をし、商人の国へ帰還して、依頼達成だ。
 本当はどこかにあるとかいうエルフの集落も探してみたいらしいし、サーマヴァーロフ山を踏破して、ノームードゥと会ってもみたいそうだがな。金が保たないんだとか。

 それでも、まずサノットへ行くだけで60日以上はかかる。
 それに、貿易都市のあたり……ソードノート地方は、こっちほど道も良くないだろうしな。相当な長旅だ。
 道中、依頼人が調べたいことがあったらつきあわなきゃならんし――実はそれも依頼の中に入っているんだな――、こっちへ帰ってくるにしても、……まあ、早くて一年とちょっと、遅くて二年半ってところか。

 そんなところなんだが、どうだ?」


シエラ

レギウス<

「はい、私でよければ、よろしくお願いしたいです。」

オッシュ<

「やります〜。」

 で、と付け加える。

「依頼主さんとは、どうすれば会えるんですか?」


霧雨

オッシュ<

「ふむ…」
 レギウスが賛同したのを横目で眺めながら手を組んで一つ頷く。
「そうだな、俺もその話に乗ろう」
 賛同の意を表してからシエラへチラっと視線を送る。


オッシュ

レギウス<

「ふむ」
 うなずいて、

霧雨&シエラ<

「ということだそうだが、おまえたちは、どうだ?」
 レギウスと二人を交互に見やりながら言う。

霧雨<

「報酬は、最低でも一人600Rdは出すそうだ。
 手当も色々と考えてあるらしい。
 食事は規則通りあちら持ちだが、街道からだいぶ外れたところも行くだろうから、場合によっては狩りをしながらの日々にもなるかもしれん。何しろ、ソードノート地方まで行くんだっていう話だからな」


レギウス

 ぼーっと考え事をしていたレギウス。
 オッシュの声で我に返った。

オッシュ<

「ん? いや、儂に合いそうなのは無いのう。
 お二方さえよければ、ご一緒したいところじゃが」
 霧雨とシエラの返事を待ちます。


霧雨

オッシュ<

「東から西…」
 仕事の内容を反芻し、顎に手を当てて軽く唸ってから。
「…報酬はどれぐらいだ?」


オッシュ

シエラ<

「調査の依頼だ。
 大分、規模のでかい調査でな。相当な時間がかかると思う。何しろ、大陸を東から西まで横断しするんだからな」

霧雨<

「お前さんはどうだ?」


シエラ

オッシュ<

「ありますよー。」
 はーいと手を上げながら。
「どんな仕事なんです?」



オッシュ

ALL<

「ふぅむ」
 一声唸って、奥に下がる。
 そして、戻ってきた。

「では、何か仕事をする気はあるか?」

レギウス<

「お前さんも、もし金がないなら一つ噛んでみても良いと思うが……」


シエラ

霧雨<

「ココアは甘くないと、飲んだ気がしないじゃないですか?」
 不満そうに呟く。

オッシュ<

「えぇ、今は仕事も入ってませんから暇ですよ。」
 またココアをすすりながら一息。


霧雨

シエラ<

「苦い…?」
 首を傾げてからまたココアを一口飲んで苦笑して軽く頷く。
「確かに甘みは温かいほど感じないな。」

オッシュ<

「ん、ああ、暇…ではあるな。」


オッシュ

ALL<

「そういえば、お前さんたちは、暇なのか?」
 厨房仕事の合間に、ふと声を掛ける。

レギウス<

「そっちは……良い仕事でも見つかったかな」


シエラ

霧雨<

「冷たいココアって苦くないですか?」
 熱いココアをすすって続ける。
「熱いココアは甘くて、冷たいココアは苦いんですよ。ココアって不思議ですね」


霧雨

レギウス<

「ん、ああ、こちらこそ…。」
 レギウスの挨拶に改めて会釈をし、無表情のままだが何処か落ち着いた雰囲気で。
「俺もこの街は不慣れでな…よろしくな。」

シエラ<

「温かいのか…だが暑い時は冷たい方が良いんじゃないか?」
 こちらも真顔で返す。


シエラ

霧雨<

「冷たいやつですかぁ〜」
 なんとなく呟きながら、自分の温かいココアを飲む。
(やっぱ、ココアは温かいのですよ〜)
 ココアには、それなりな拘りがあるようだ。

レギウス<

「あの、はじめまして〜。シエラって呼んで下さい。」
 と、ぺこりと頭を下げた。


レギウス

 声を掛けられ、振り向きます。

シエラ<

「や、これはどうも。ワシはレギウスと申す。よろしゅう」

霧雨<

「っと、お連れの方ですかな? ワシはこの町は初めてでの、よろしゅうに」


霧雨

オッシュ<

「ああ、頼む。」
 オッシュの言葉に頷く。

シエラ<

「ん、今は冷たい方がな…シエラは温かい方がいいのか?」 軽く首を傾げて尋ねる。


シエラ

霧雨<

「冷たいやつですかぁ〜」
 なんとなく呟きながら、自分の温かいココアを飲む。
(やっぱ、ココアは温かいのですよ〜)
 ココアには、それなりな拘りがあるようだ。

レギウス<

「あの、はじめまして〜。シエラって呼んで下さい。」
 と、ぺこりと頭を下げた。


マスター・オッシュ

霧雨<

「ああ。一人分で良いんだな」
 作り置きでもしていたのだろうか。空のカップにココアを注いで渡す。

レギウス<

 うなずく。
「なら、サンドイッチで良いだろう。すぐにできる」
 言うと、厨房に引っ込んでいく。


レギウス

 やがて、テーブルのところに戻ってきます。

オッシュ<

「プロアから来ましてな。
 そうじゃなあ、ちょうど小腹も減ったし、 軽い物をお願いできますかの」
 そう注文すると、カップの水を一口二口飲み始めます。


紫堂霧雨

シエラ<

「ん、ああ、そうだな…」
 椅子の背もたれに体重を掛けながらオッシュの方へ視線を向け。

オッシュ<

「ココア頼めるか?冷たいのを。」
 その時入ってきた客に気づき視線をまた動かす。

レギウス<

 今まで見たことのない雰囲気の持ち主に軽く首を傾げながらオッシュと話しているのを眺める。


マスター・オッシュ

レギウス<

 うなずくと、銀の水差しを取ってカップに注ぎ、テーブルに置く。
「長旅をしてきたようだな。料理はいらないか?」
 張り紙を見る背中に声を投げかける。


レギウス

旅姿のドワーフが入ってきます。

オッシュ<

「ここじゃな。御主人、・・・水を一杯貰えまいか」
 そう言うと、張り紙を見に行きます。


シエラ

霧雨<

「はいぃ。」
 嬉しそうにオッシュからココアを受け取りながら頷く。
(やっぱココアはいいものです〜)
 シエラは、ご機嫌のようだ。
「ところで、霧雨さんは何か頼まないんですか?」

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