国王が、他国の使者と面会し、また、市民の嘆願などを聞くための間。 分厚い石壁で無骨に作られた城内において、もっとも豪奢な装飾が施されている。 王座の傍らには、近衛兵隊長にして王家の剣術指南役であるドミニク・バージェスが常に控えており、謁見者の動向に目を光らせている。 騎士などに使命を下すときもこの間が使われる。 |
|
|||
政務室 会議室 研究室 詰め所 |
兵士宿舎 一般宿舎 馬厩舎 |
食堂 舞踏場 訓練場 |
書庫 宝物庫 地下牢 |
|
老魔術師ベリアル |
ハルッサムに頷くと、 カール< 「では、参りましょう」 ベリアルは呪文を詠唱し…魔術を行使した。 |
剣王ハルッサム |
カール< 苦笑いを浮かべながら、 ベリアル< 「それでは、よろしくお願いします。魔術師殿」 |
カール・グスタフ |
ベリアル< 魔法など、今まで一切関わってこなかったカールはベリアルの話に聞き入っていた。 ハルッサム< ブツブツ呟いているとハルッサムから声を掛けられ、慌ててハルッサムの方に向き直り、 |
剣王ハルッサム |
カール< 「―というわけだ、カール」 |
老魔術師ベリアル |
ハルッサム< ハルッサムの言葉を受けて、 カール< 「そして、魔術師にとって旅路は、馬や徒歩ばかりでいくものばかりではないのですよ。瞬間的に無限の距離を跳躍する技を、私は修得しています。あちらの混乱を少なくし合流を易くする為に、指揮官各のあなたと私が、この魔法で部隊に先だって遺跡都市に行こうということです。 |
剣王ハルッサム |
カール< 「ああ。 |
カール・グスタフ |
ベリアル< 緑色の瞳の暗褐色のローブを着た老人に一礼し ハルッサム< そして、ハルッサムに |
GM |
ハルッサムがカールを呼び止めた、ちょうどそのときで、先ほど退出した近衛兵のひとりが、暗褐色の衣を纏った老人を連れて戻ってきた。 相当な高齢に見えるが背の真っ直ぐに伸びた老人で、豊かな白い髭を長く垂らしている。眩しそうに細められた瞼の下で、緑色の瞳が穏やかな光を放っている。 「イ=サードの魔術顧問ベリアル殿をお連れしました」 そして一礼し、戻る。 「ベリアル殿、彼が、先ほどお話した騎士です」 ハルッサムがカールを示していうと、老人は頷いて、口を開く。 「大魔術師王国で魔術顧問を務めるベリアルと申します。 お会いしたのは、初めてですね、騎士殿」 |
剣王ハルッサム |
カール< 下がろうとするカールに、 |
カール・グスタフ |
ハルッサム< ハルッサムの言葉に反応するように恭しく跪き、俯く。 カールは顔を上げ、両手を差し出し、腰間の剣を受け取るとまた一礼して、立ち上がる。 |
剣王ハルッサム |
カール< 「ああ、その通りだ。…実は微妙に違うのだがな」 |
カール・グスタフ |
ハルッサム< 剣王の話を聞き、僅かに沈黙する。 |
剣王ハルッサム |
カール< 手を軽くあげて、 |
カール・グスタフ |
ハルッサム< ハルッサムの”疾風”との言葉に僅かに頬を赤らめ、 |
剣王ハルッサム |
穏やかそうな目でカールを見下ろしたまま、ハルッサムは微笑む。 カール< 「さすがは“疾風”といおうか、予定から十分も早い。 |
カール・グスタフ |
カールは命令を受領する為に謁見の間へと少々慌てながら入ってくる。 「・・・・・・」 部屋に入ると、無言で兜を脱ぎ、まず、近衛兵長のドミニク・バージェスに一礼し部屋の中央辺りで、恭しく膝まずく。 「カール・グスタフ…命令により、登城致しました」 頭を垂れたまま、玉座に座る、剣王へと申告する。 |
GM |
長い通路を越えて、大きく頑丈な扉をくぐると、この謁見の間にでる。 この広間は合計16本の巨大な柱に支えられており、壁には様々な綴れ織りが掛かっている。八対の柱の間には赤い絨毯が敷かれ、入り口から玉座までを導いている。 謁見の間には常に何人もの近衛兵が侍り、王を警護している。 彼らの君主である剣王ハルッサムは、老いてなお若々しい光をたたえた涼やかな瞳で、それらを見つめていた。 |