クロード |
霧雨< 「私たち幻夢人…ミラージュは、存在する意思をとめたときに、根源なる夢の欠片へと戻ります。 |
紫堂霧雨 |
霧雨はクロードが話している間も、じっとクロードを見据えていた。 話が終わった時に、無表情のままだがどこか穏やかな目をしながた言った。 クロード< 「お前は…どうなるんだ?」 |
クロード |
シエラににこりと微笑みかける。 ミネルヴァ< ミネルヴァの言葉に、すっと表情を消して。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
クロードの話を聞き終わり、小さく溜息をついた。 クロード< 「これから、どうするの?」 |
シエラ・バゼラード |
(・・・) どんな言葉をかけていいのか分からずに下をむいていた。クロードの話が終る頃、シエラは頭を上げる。 クロード< 「よかったですね」 |
クロード |
「私は、苦悩しました。人の記憶を持って、我が身体は人ではない。クロードの想いを持って、クロードは既に亡い…。 苦悩し、シーラの元にいったときにはじめて、シーラが夢魔の虜にされていたことを知りました。夢魔の力は強く、私ひとりではどうともできませんでした… そして、人を探して、信頼できる人を求めて、――そして、ミネルヴァさん、貴女が声を掛けてくれました。シエラさん、霧雨さん。あなたがたがきてくれました」 クロードは、皆に向かって正礼をする。 「ありがとうございました。私の、なによりシーラの魂は、これで、救われました」 |
GM |
シーラは、信じていた。クロードの生還を。 「あの狩猟祭のときも、機敏に状況を掴んで自分を助けてくれた。例え騎士団が全滅していたとしても、あのひとだけは」 シーラは、信じていた。 あるとき、彼女は家を出て、クロードの庵へと向かった。 「あのひとは、最初にここに戻るはずだ。いつも身なりを整えていたあのひとだから」 シーラは、ただ、ずっと待っていた。ひとりで、クロードの帰りを。 太陽が上がって、落ちて、月が上がって、落ちて。それが千回繰り返されても、シーラは待っていた。 フォレスティは娘の捜索を冒険者に依頼していた。無期限で、多額の報酬を出して。しかし、見つからなかった。クロードの庵は山の奥にあり、森の奥にあり、人の目は入らなかった。二人の関係が見つかった時も、宮廷内での会話を盗み聴きした召使の密告だったから、ここは、まさしく夢の中だけに存在する地だった。 …そして、事実、この世界は、夢に支配されている。 想いは力を持ち、夢を操り、力は夢に形を与える。 シーラの想いは、切実で、純粋で、そしてあまりに強かった。 想いは、悪夢を引き寄せた。夢魔の宝石が現れ、シーラは常しえの幻を手に入れた。 想いは、夢を実現させた。魂の欠片に形を与え、幻夢人クロードが生まれた。 彼のふたりに不幸だったのは、幻夢人の生まれが悪夢よりもはるかに遅かったこと。 |
クロード |
「シーラは、認めませんでした。 叙勲式の時に王から下賜された剣が戦場跡から発見されても、私の遺体だけは見つからなかったからです」 |
GM |
それは、かの魔族掃討作戦から5年の昔のことだった。 フォレスティは、シルヴァードの武門の名家だった。 その一人娘シーラは、当然、幼い頃から大切に育てられ、令嬢として宮廷の社交界にも好印象をもって受け入れられていた。 シーラの美貌は有名で、幼い頃から、子息の許婚にしたいという話がよく飛び込んできていた。だが、フォレスティの当主は、娘をそう易々と他人に譲る気はなかった(育て上げてから、フォレスティ家の勢力を拡大する道具に使う気でもあった)。また、彼女は気立てもよく、たおやかで、貴族の若者たちの憧れの的であった。 シーラは、あるとき、父親に貴族たちの狩猟祭に連れられていった。狩猟祭とは、バーマード地方での風習で、その年の収穫を祈って行われる神事であった。主催は王家が行い、間違いなど起きようもない祭りのはずだった。 当時、この一体の覇者であった妖魔の一群…ゴブリンの上位部族“跳び牙族”率いる大軍団が、この狩猟祭を襲撃したのだ。狩猟祭の血の臭いに誘われてきたのだと思われた。護衛として同行してきたシルヴァード騎士団たちと妖魔たちの戦いは荒れ、貴族や一般の参加者も巻き込む悲劇へと発展した。 剣の達人でもあったフォレスティは妖魔の包囲もものともしないで闘っていたが、混戦の中で娘の姿を見失った。剣王ハルッサム率いる騎馬隊の特攻により“跳び牙族”は全滅にし、妖魔の軍団が瓦解して戦いが終わってもその姿は見当たらなかった。 …シーラは、近くの山の中へと逃げ込んでいた。 父親の馬丁であったクロード・ハルツという若者は、混乱の中で、彼も憬れていた女性が孤立しているのを見つけ、安全な場所へと連れてきたのだ。そのあたりは入り組んだ地形をしており、魔物でさえもなかなか入ってこない場所だったが、もともと彼はこのあたりの出身の狩人だった。 それでも、妖魔の血の興奮は彼らを追ってきており、二桁を超える数の妖魔が襲ってきた。クロードはシーラを守りながら戦い、地の利に助けられて、それらのこと如くを討ち果たした… …クロードは、戦いの後、騎士に取り立てられた。シーラを守って孤軍奮闘したその“騎士道”と機知が認められてのことだった。だが、戦いの中で生まれた二人の若者の間の情は決して認められることはなかった。 クロードとシーラは、周囲の目を盗んで、逢瀬を重ねた。 その関係引き裂かれるまで、どれだけの時を過ごしたのだったろうか。 クロードは、魔族掃討作戦の最前列に配備された。 シーラはいった。 それから先のことは、霧雨も、シエラも、ミネルヴァも知っていた。 |
クロード |
「…、ありがとう、ございます」 クロードは、口を開き、その物語を話し始めた。 |
紫堂霧雨 |
シエラの問いに答えようとした時にクロードに傷を癒して貰った。 「…クロードに治して貰ったから平気だ……すまんな、クロード」 相変わらず無表情のまま、シエラとクロードに軽く会釈をする。 そしてクロードを見据える。 クロード< 「聞こう…幻夢人のことを……」 |
シエラ・バゼラード |
(なんでクロードさんが指を鳴らすと癒されるのかな?) シエラはどうでもいいことを考え想像を膨らませていた。癒されたことで安心したのか霧雨のことは今は忘れてしまったようだ。 (なんかの精霊さんが雇われているようね。) 彼女の世界が早く終着したことによって、だいたいクロードが言いたいことは分かった。 クロード< 「聞きましょう。それが何かのためになるのなら。」 |
クロード |
ミネルヴァ< 「シーラは、今はこの世界に捉われてはいません。 ALL< 「…、今のわたしは、ほぼ万能です。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
クロード< 「終わったのね……」 「シーラさんは……?」 |
シエラ・バゼラード |
霧雨< 「・・・・?」 |
クロード |
「終わった…。やっと、終わった…」 彼は、三人の後ろで、惚けたような表情で立ち尽くしている。 「シーラの、悪夢は、終わった」 一言、一言、区切りながら、自分に確認するように。 |
紫堂霧雨 |
(これは…!?) 霧雨は辺りをすぐに見回す。 変わり果てた風景に唖然としながらも、一つ考えついた。 (夢魔は倒したはず…ならば、ここはシーラ本来の夢…?) 考えに無言でいたが、すぐシエラの方を向いた。 「傷は大丈夫か…?」 |
GM |
そして、世界の色が変わる。 草原が広がり、花が咲き乱れ、木々が立つ。 地面が膨れ上がり、幾つかの丘を形成する。そらから暗雲が去り、かわりに涼やかな風と、薄雲と、春の日の太陽が現れる。 梢からは鳥の囀りが、木の葉擦れが流れる。 |
シエラ・バゼラード |
(・・・!!) 世界が豹変した瞬間、シエラはまたもや驚いた。 (・・・・) 何が起こったのかまだ理解できないのか、辺りをきょろきょろと見まわす。やがて、周辺の観察も終え、静かに微笑む。 (良い世界です・・・) いま現れた美しい世界にシエラはただ堪能した。 |
GM |
そして、世界の色が変わる。 草原が広がり、花が咲き乱れ、木々が立つ。 地面が膨れ上がり、幾つかの丘を形成する。そらから暗雲が去り、かわりに涼やかな風と、薄雲と、春の日の太陽が現れる。 梢からは鳥の囀りが、木の葉擦れが流れる。 |
戦闘 |
「うっと――しいというのだ! 脆…弱な人間如きがわたすぃの――まをする!」 夢魔は激昂して叫び――そのろれつは回っていない。そして、その身体のデザインも、どこか細部が曖昧になっていた――、両手に炎をともす。そこから、嵐が巻き起ころうとする、直前、 ミネルヴァ
ミネルヴァが割り込み、横合いから攻撃を加える。 「フッ…ハハハ…騎士など、俺には似合わんよ…俺は非情な忍だ」 シエラはふたたび攻撃的魔術を展開する。 シエラ
「光!!」 (この辺で……食らうがいい…!) 霧雨
霧雨は、微笑しながら告げる。 >強打! 61ダメージ! 青鷺の剣が、夢魔の身体に食い込むと、今までにないほどの、眩い輝きを放つ。 ≪戦闘終了≫
≪情報≫
≪状態≫
紫堂霧雨
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
クロード
|
戦闘 |
次の瞬間、ミネルヴァの身体が翻る。 俊足の突き、それを追う彼女の闘気が忍者を切り刻む。 ミネルヴァ
霧雨は、夢魔とひとりで切り結んでいる。 霧雨
夢魔は舌打ちして、右手から冷気、左手から衝撃波を生み出し、霧雨にたたきつける。 霧雨
霧雨の身体が傾ぐ。 クロード
シエラは「ヒールタッチ」の詠唱をはじめた。 「傷付けられ、失われた生命よ。
シエラ
ミネルヴァは、忍者が崩れ去るのを確認して、「キュアポーション」を取り出して使用する。 ミネルヴァ
≪戦闘中≫
≪情報≫
≪状態≫
紫堂霧雨
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
クロード
|
クロード |
ALL< 「了解しました。霧雨さんの援護に入ります!」 クロードは、ミネルヴァの指示に応じ、思念を返した。 |
戦闘 |
ミネルヴァは、フランベルグでもって、忍者に仕掛ける。 ミネルヴァ
ミネルヴァの連続攻撃が忍者を切り裂き、忍者はたたらをふんだ。 霧雨は、シエラから夢魔の注意をそらすために、大袈裟な動作で切りかかる。
霧雨
攻撃にカウンターをあわせようとした夢魔だったが、彼の予想を越えた速さで、霧雨の剣が夢魔を切り裂いていた。 霧雨
霧雨は、夢魔の攻撃が致命傷にならないことを見切ったか、攻撃に構わず強引に突き進み、再び連撃をくれる。ひとつめは直撃。ふたつめの斬撃は外れた。
忍者が体勢を立て直し、お返しとばかりに鮮やかな2連撃を繰り出す。 ミネルヴァ
ミネルヴァの鮮やかさは、その忍者を上回っていた。 シエラは冷静に判断してみた。今の状態で夢魔と戦闘できるかどうか。 「傷付けられ、失われた生命よ。
剣を鞘に入れ、盾を構えて防御の姿勢をとりながら、身体にちらほらと見うけられる傷口を癒していく。 後退したシエラは、ふと、いつのまにかクロードとシーラの姿がなくなっていることに気が付いた。 <クロード> #確率は、その行動が成功する確率で、MP消費は、その行動に伴うクロードのMP消費の値です
≪戦闘中≫
≪情報≫
≪状態≫
紫堂霧雨
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
クロード
|
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
霧雨< 「ええ、貴方はその剣で夢魔を!」 |
紫堂霧雨 |
現れた忍び装束の人間を見て目を開かせる。 「またかっ…!」 忌々しき記憶がよみがえるが、今はそれよりも夢魔。 ミネルヴァ< ミネルヴァに視線を向けすまなそうに、はたまた無念そうに言う。 シエラ< 「シエラ、無茶をするな…俺が夢魔へ行く…!」 |
戦闘 |
状況を見て取って、ミネルヴァは素早く方向を転じた。 「また……」 (伝えたいことがあるの?) 語りかけながら、ミネルヴァは剣を閃かせる。 「シエラ…!」 ミネルヴァ
ミネルヴァは、三連続の突きを叩き込んで即座に後退する。空いた場所に霧雨が滑り込み、間髪いれずに斬撃を加えた。
霧雨
微笑む巨面にその刃が食い込んだ瞬間、青鷺の剣は一層の輝きを発した。内側から、膨れ上がる光に切り裂かれたように、悪霊は四散した。 ミネルヴァ
ミネルヴァは夢魔が例の仕草をすると同時に背後に生まれ出でた気配に感づいた。 ミネルヴァ
ぱっと身を翻して、忍者の刀から逃れる。刀はミネルヴァの身体を、髪の毛一筋ほどの間で掠めていった。 「っく!!」 夢魔は霧雨に向かっても何かの仕草をしようとする。その刹那。 シエラは夢魔に斬りかかる寸前で、剣を振りかぶると一気に斬りおろした。 シエラ
≪戦闘中≫
≪情報≫
≪状態≫
紫堂霧雨
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
|
戦闘 |
これが…夢魔か…異形な……) 夢魔の姿を見た霧雨は、まず自分の持っていた剣を見てしまった。 (何故これだけ壊れぬ…?いや、そんなことよりも…!) すぐさま手に持っていた手裏剣を夢魔へ投げた。 投げた刹那、手裏剣は紅い炎を纏い、夢魔へと向かう。 (奴はどんな能力を持つ…?) 霧雨
「紅蓮…!」
ミネルヴァ
フランベルグが夢魔を貫くが、ふたつの攻撃を一度に食らったはずのこの悪魔は、効いた様子も見せない。 シエラはその夢魔の新たな姿をみて、 シエラ
苦痛に顔をゆがめるシエラ、そして霧雨とミネルヴァを見回し、夢魔は震えるような笑い声を放った。 ≪戦闘中≫
≪情報≫
≪状態≫
紫堂霧雨
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
|
GM |
夢魔の姿は、大きく変貌していた。 仮面が割れ、見えるのは顔ではなく、人間の頭蓋骨だった。そして、その眼窩には“深い闇が広がっている”。 身には黒衣を纏い、両腕が異様に長く、普通に立てば手が地面に触れるほどだ。 今は地上から10cmほどの上に降りてきている。 動きは俊敏そうで、その気配は非常に鋭利だった。 その目にはもはや鏡は映らず、その耳にはもはや笛は聴こえない。 キン! 己が役目を果たしたことを知ったのか、鏡は割れ、笛は音を発さなくなった。 ただ、剣のみが変わらない白光を放っている。柄に刻まれた青鷺が誇り高く翼を広げていた。 夢魔は不快気に身じろぎし… 最後の戦いが始まった。 ≪戦闘開始≫
≪情報≫
≪状態≫
紫堂霧雨
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
備考
|
夢魔 |
「ゥゥゥゥ…おおお!」 宙にあって、夢魔は慟哭めいた声を上げながら、何かを捧げ持つように両腕を大きく広げる。刹那、圧倒的な“存在感”の風が広がり、シエラたちを打つ。 「もはやこの世界は私のものではない。 そして私自身の術の作用で、この世界からただで抜け出すことはかなわぬ。 されど、私の力は、この小さな世界に収まるものでは無い! 狩らせてもらうぞ、全てを!」 |
GM |
そして、最後に霧雨が頷いた。 その、ほぼ同時刻に…、 「シーラ!」 眠っていたシーラが目を覚ます。 もっとも、その“覚醒”は本当のものではない。ただ、夢魔の呪縛が解けたというだけで、いまだその心は夢の世界の中にある。 ぼんやりとして、クロードが抱き上げても反応もしない。 「魂がひどく疲弊しているのです」 クロードはシーラを抱いて、シエラたちの後ろにさがった。 「そろそろ…です」 悶え苦しんでいた夢魔の様子に、異変が訪れた。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
(準備を整えないと……) ミネルヴァは薬草を取り出し、服用する。そして即座に笛を再開させた。 ALL< 「いつでもいいわ」 ミネルヴァ
12/29 14:28 |
シエラ・バゼラード |
ただぼーっと突っ立ってたシエラはミネルヴァの声で気がついた。 ミネルヴァ< 「はい」 1/8 13:24 |
クロード |
ALL< 「ありがとうございます… (他に質問などが無いようでしたら、進行します(笑)) |
紫堂霧雨 |
「……?」 クロードの返事に疑問の顔を浮かばせる。 (本物では…ない?まぁ、いい…このクロードは敵でないなら、な) そう思いながら、手裏剣を手に取る。 (夢魔が現れたら…紅蓮で先制を取る) 12/31 16:14 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
ALL< 「わかったわ。夢魔を倒し、シーラさんを解放しましょう!」 12/29 14:28 |
クロード |
霧雨< 「その通りです」 |
紫堂霧雨 |
「質問…」 剣を構えながら、考えるが。 (聞きたいことはさっき喋ってくれたしな…) 「俺は特に無い、要は力を上げた夢魔を倒せばいいのだろう…」 苦しんでいる夢魔を見やる。 (しかし…俺の考え、外れてしまった…本物のクロードには悪いことを言った…) 12/28 8:31 |
クロード |
シエラ< 「はい、…シーラが目覚めなかったのは、夢魔の束縛が理由です。 ちなみに、先程からそれぞれが心で考えたことも、皆に聴こえています。そして、それをみなさんも知っています。
ALL< 「シーラが目覚めれば夢魔を倒すことが可能になります。 「まだ…、まだ、しばらくは時間に余裕があります…。 |
シエラ・バゼラード |
「・・・・」 シエラは分かったような分からないような、あやふやな気持ちでクロードの言ってることをただ聞いていた。首だけクロードに向けて確認のように呟く。 クロード< 「つまり・・・シーラさんをこの世界で目覚めさせればまずは良い訳ですね?」 12/27 15:21 |
クロード |
ALL< 「ありがとう…、みなさん」 力を取り戻した風に、クロードはしっかりとした動作で立ち上がる。 「シエラさんの鏡が輝いている間は、夢魔は全てを見えず、ミネルヴァさんの笛が響いている間は、夢魔は全てを聴こえず、霧雨さんの剣が向けられている間は、夢魔は全ての力を振るえません。 夢魔の挙動について、素早く説明し、彼はシーラの元へと走りよった。 三人の方へ振り向き、 「彼女がこちらを見ることが出来ない限り“夢魔が彼女に刷り込んだ夢がそのまま彼女には現実”になっていてしまうのです。そして、その前提において、彼女のこの世界では、クロードの代わりを成していた“夢魔クロード”を滅ぼすことは出来ないのです。たとえ、夢魔のその目が見えず、その耳が聞こえず、その力が無意味なものとされていても。
|
紫堂霧雨 |
「……………」 クロードの制止を素直に聞く。 ミネルヴァの合図も受け止め、無言で刀を納め、剣を夢魔へと向け続ける。 12/27 12:04 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
目の前に降りてきたシーラに驚くが、クロードの言葉に軽く頷く。 (今度こそ、私達の知っているクロードのようね) シエラ&霧雨< (もう少し、この状態を……シーラさんが目覚めるまでは) 2人に目で合図を送り、笛を吹き続ける。 12/25 13:53 |
シエラ・バゼラード |
クロード< 「はい」 クロードに微笑みながら返事をする。鏡がずれないように剣をしまい、両手で夢魔が映るようにしっかりと鏡を持つ。 12/25 13:21 |
クロード |
虚ろな表情でシーラを見つめていたクロードは、しかし、はっとしたように身体を震わせると、瞳に光を取り戻し、霧雨の前に立ちふさがる。 霧雨< 「待って…! 霧雨さん…ッ」 言葉を紡ぐのも苦しそうな様子で、彼は霧雨を押し留める。 ミネルヴァ< 「ええ、そのまま…、どうか、そのままその笛を吹いていてください…」 シエラにも声を投げかける。 シエラ< 「その鏡を、彼の者からずらさないで下さい…、今は。ええ、今は」 |
紫堂霧雨 |
「クロード!?」 背後に振り向きざま叫ぶ霧雨。 (こいつは本物か? それにシーラまで現れるとは…夢魔が弱まった? だが、このクロードは…) しばし、時が止まったかのように考える霧雨だが、また刀を取り出す。 「今の状態ならいけるか…?」 にじりにじりと、夢魔の間合いを詰める。 |
シエラ・バゼラード |
勝手に混乱したシエラはなんとか冷静を取り戻したようだ。 (どうしようか・・・。クロードさんやシーラさんのところへ行っても今は意味がない気がする。それに夢魔はまだ消えてない・・・。) 夢魔が完全に消え失せないと危険だと感じだシエラは、ただ鏡を掲げるだけだった。 |
クロード |
クロードは、遠くを見つめるような目で、夢魔と、シーラとを見ている。 間に霧雨の背中があることが見えていないのか、見えているのか、どちらにしても、まったく頓着していないようだ。 |
GM |
空中に浮かぶ夢魔を囲み、三人が三人の“武器”を向かわせていた。 …夢魔は酷く苦しみ、悶えている。その姿が揺らぎ、氷にひびが入るような高い音を連続して立てる。 ――そのときだ。 霧雨の背後に、突然、あのクロードが現れたのは。 そして、ミネルヴァの目の前に、シーラが(宙から降りてきたように)現れたのは。 クロードはただ立ち尽くし、シーラは横たわって、眠っているようだった。 |
夢魔 |
「うゥオぉオオおオッ!?」 顔を抑え、宙でのた打ち回る。 ミネルヴァが奏でる音にのた打ち回り、シエラが掲げる鏡に悶え、霧雨が突きつけた剣に怯える。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
笛、鏡、剣。それらを見て夢魔は動揺した。 霧雨の記憶を感じ、少し突破口が見えてきたように思う。 (そう……クロードは既に死んでいるのね。シーラは……) 「攻撃よりも……」 |
シエラ・バゼラード |
空中に浮かんでいる夢魔を突き刺すように睨みつける。 (・・・) 何を思ったかシエラはふたたび手鏡を取り出し、夢魔が写るように手鏡を掲げた。 |
夢魔 |
夢魔は、しかし、空中に転移するようにして身を躱す。 だが、反撃するでもなく、中に立ったまま、動揺の中に落ち込んでいた。 …だが、シエラの手鏡が仕舞われたと同時に、わずかだが、その混乱が収まりを見せたようだ。 |
シエラ・バゼラード |
霧雨が体験した記憶をシエラは受け入れた。 (これも・・・過去・・・) 手鏡をリュックの中に入れ、背負い直し、戦闘態勢をとる。悲しそうな顔をして、夢魔に呟く。 夢魔< 「あなたは、偽者です・・・・」 その叫びとともに、シエラは得物を魔剣に変え、一気に射程圏内に入る。 |
夢魔 |
それまで、泰然自若とした様子で一連の出来事を見ていた、クロードの姿をし、仮面を被っていた夢魔は、しかし、その落ち着きを完全に失っていた。 ミネルヴァの笛を見、シエラの手鏡を見、霧雨の剣を見…。 「何故だ。何故だ何故だ何故だ! 解らない! 何故見えない。何故聴こえない。その笛は何だ。その鏡は何だ。…その剣は何だ! 何故こうまで私に不安を植え付ける! お前たちは何を見た! お前たちは何を聴いた! 何を得たのだ! この世界に於いて、私に不明なものなどあってはならないのだ!!」 |
GM |
霧雨が話すとともに、彼が体験した記憶が、シエラとミネルヴァにも流れ込む。 ……しかし、それは夢魔には見えていないらしい。何故か、三人にはそれが分かった。 |
紫堂霧雨 |
ミネルヴァが取り出した横笛を見て、霧雨は思い出した。 闇より、元の小屋より前に見た光景を、戦争の夢を。 「そうだ…数十年前、このバーマード地方にて行われた魔族掃討作戦…そこに騎士の姿をしたクロードが居たんだ…」 ポツリポツリと、バラバラのパズルを一つずつ合わせていくように思い出す。 「そのクロードは、もはや虫の息だったんだ…そのクロードは俺に頼んだ。この剣を…」 そう言いながら懐から「古びた長剣」を取り出す。 「この剣を、シーラに届けてほしいと!クロードが頼んだのだっ!」 剣をクロードに突き立てるように見せ、その剣を見ながら言う。 「そしてクロードはこうも言った…足が無くなっても手で地を這って…手が動かなければ地に噛り付いてでも、必ずシーラの元へ帰ると…」 キッとクロードを射抜くように見る。 夢魔< 「クロード、貴様自身が夢魔ではないのか!? |
シエラ・バゼラード |
いままで考え込んでいたシエラは思い出すように口を開いた。 霧雨< 「ターロット・・・ですか?」 シエラはミネルヴァにターロットのことを聞こうとミネルヴァを見た。そうしたら、彼女の手の中にある「錆びた横笛」が目に入った。 ALL< 「あれもなにかの手掛かりかもしれませんよぉ」 シエラは、リュックの中から「古銀の手鏡」を取り出した。 |
GM |
みなの考えが交錯する。 全ての胸中の想いは、それぞれに伝わり、届いていく。 沈黙を守ったまま、それぞれを眺めていた夢魔は、ミネルヴァの取り出した笛を見て、ぴくりと、小さな反応を示した。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
お互いがこれまで体験したことが頭に流れ込んでくる。 そして、シエラの考え。 (そうね。シエラの考えているとおり、これまで見てきたのはクロードとシーラ、2人のこれまでを追体験したもの、そして、2人の感情が形となったものなのかも……) 自分の考えをまとめようとする。 (花畑、顔のない女性、古城、墓碑。なぜ顔がないの? 墓碑には誰が? わからない、でも、鍵はこれのような気がする) 考えがまとまらぬまま、懐から「錆びた横笛」を取り出す。 |
紫堂霧雨 |
シエラの思考が頭に入り、いくつか疑問があった。 (確かに…俺の見たものからすればクロードが死に、シーラが夢魔に堕ちたというのも納得がいく…) その時、霧雨はこの大陸にやってきて間もない頃に聞いた話を思い出した。シエラの方へ首を傾け言った。 シエラ< 「そうだ…シエラ、シーラは確か…そう、シルヴァードの名門、フォレスティ家の一人娘だというのを聞いたことがある、そして現当主である確か…) 霧雨はこの大陸についてはまだ無知であり、名門の人物などはサッパリであった。 シエラ&ミネルヴァ< 「ま、今はそんなことよりも…」 |
シエラ・バゼラード |
(今責めても無駄かもしれない。) 夢魔も攻撃を仕掛けてこない。 (謎解きを続けろってことかな、ところで、霧雨さんやミネルヴァさんはどう思ってるんだろ?) 二人に視線で問い掛けてみる。 |
GM |
シエラの想念は、まるで彼女がそのまま口にしているかのように、霧雨とミネルヴァにも聞こえていた。 夢魔がそうさせているのだろう。 その夢魔は両腕を組んで真っ直ぐに立ち、三人を見つめている。 傍目には隙だらけだが…、どこか攻め難い。 |
シエラ・バゼラード |
(舞踏会・・・、墓場・・・、洒落た部屋・・・、山荘・・・) シエラは与えられた場面を羅列していくが、一つだけひっかかるものがあった。 (私が最初に来た、夜空と永遠に続く丘はなんだったんだろう?) 永遠に丘が続く場所など現実にあるわけがない。 (ダミーかな・・・) ダミーがあることを確信し、最初にその場所を捨てた。次に豪華な食事のある場所と、洒落た部屋がひっかかる。 (どちらも私は見たことない・・・) 墓石も見たことは無いが、シーラがいた。彼女は泣いていた。その墓で眠っている誰かのためであろう。無意味なわけない、とシエラは思ったのだ。 (シーラ・・・?そういえば、私がみた夢魔にはシーラさんとかクロードさんとか出てこなかったなぁ・・・、ってことは、シーラさんとクロードさんが出てこなかったところがダミーなのかな・・・) クロードかシーラが出てきたところは、今いる舞踏会、墓石、山荘、花畑・・・。夢魔の闇にもクロードがでてきたが、現実世界とは程遠いためシエラはその空間も捨てた。一旦シエラは情景を整理する。 (舞踏会は古城で催されたのかな・・・、となると、私の見た豪華な料理が並んでるとこも、古城の一部かもしれない。山荘、花畑、舞踏会にはクロードとシーラがいて、墓石にはシーラだけ) このことから、シエラは墓石が一番最近だと読み取った。理由はクロードがいないからである。 (たぶん、あの墓碑で眠っているのがクロード・・・、そして、シーラはクロードの死に絶えきれず、夢魔へ・・・。一番過去なのは舞踏会だろうな、きっとそこで彼らは出会ったんだろうな。そして、花畑で挙式・・・、洒落た小部屋は廊下に繋がってて・・・、ってことは) 洒落た小部屋が古城の一部である可能性がでてきた。 (男の人があんなに綺麗にはしてないだろうから、女の人の部屋かな・・・、ってことは、あそこは・・・、シーラさんの部屋?シーラさんは、古城のお姫様!?) シーラはかなりの美女だ、貴族にいてもおかしくない。 (クロードさんは何故死んだんだろう、そして、何故どうやって私達に依頼してきたのだろう・・・?) |
vs夢魔 |
「夢は、現実には勝てないわ」 炎を受けた霧雨が態勢を立て直す間に、ミネルヴァが剣を構え直し、戦闘態勢を取る。 夢魔を支点に霧雨と向かい合う位置に移動する。 「くっ……!」 霧雨
「ふっ、は! ミネルヴァは背後から夢魔を狙う。 ミネルヴァ
刺突は、狙い違わず夢魔の肩口を貫く! (!!) 霧雨は、紅蓮の手裏剣を放つと同時に、印を結んで気を練った。 霧雨
分身をなすと同時に、霧雨は夢魔に向けて駆ける。 シエラ
それと同時に、シエラが放った光の矢が弧を描いて走り、夢魔に迫る。 一連のやり取りがなされ、一瞬の膠着が訪れた時、ふと、夢魔が何かに気がついたような素振りを見せる。 それぞれの記憶: 「さぁ、解るかね? 解るかね、事の真相が。 |
クロード(?) |
表情は、“楽しそうな”笑顔を浮かべている。 霧雨< 「正解はミネルヴァさん。霧雨君は…、はずれ!」 言うや否や、クロードの身体が激しく燃え上がる。燃え上がった炎は翻り霧雨に襲い掛かった! 霧雨:7ダメージ!
霧雨< 「おや、風の力を持っているのか。炎とは仲良しだからねぇ」 クロードの姿がぼやけ、一瞬だけ霞み、そして新たな輪郭を顕わにする。 シエラ< 「ちなみに、君は惜しいところだ。 ミネルヴァ< 「そして、満点は君だよ。ミネルヴァさん。 |
GM |
不意に、クロードが踊るのを止め、霧雨の方を見る。同時に、シーラが凍りついたようにその場に動かなくなった。 クロードが口を開く。 |
紫堂霧雨 |
後ろからシエラとミネルヴァの行動を見ていた霧雨は、ふむ…と唸った。 「…俺はクロードを狙おう……シエラの言うとおり、ここがシーラが望んだ世界ならば、あのクロードは夢魔の作り出したモノ…」 ずっと刀を握っていた手に力を込める。 「操られている場合であっても…体に痛みを感じれば目も覚ますだろう…」 霧雨は、姿勢を低く構え、左手を鞘に、右手は柄を掴む。 標的のクロードをじっと見据え…。 「行くぞ……」 冷たく言い放った。 |
GM |
二人は構わない。ただ、幸福そうな…、本当に幸福そうな笑顔を浮かべながら踊り続けている。 |
シエラ・バゼラード |
(・・・・) ミネルヴァを静かに見守っていたシエラは 「クロードさんの反応がない・・・・ってことは・・・」 と呟く。そして剣にいつでも魔法剣が発動できるように魔術を込める。振動する剣、それを右手にもち、シーラの背後にシエラは回り込んだ。剣はいつでもシーラを捕らえられる位置にいる。 ミネルヴァ< 「ミネルヴァさん・・・、もしかしたらシーラさんはこの世界を好んだのかもしれません、永遠の世界なんですから、私達がいなければ、誰も邪魔できない・・・。クロードさんがただ操られてるだけかもしれません。」 ミネルヴァ&霧雨&シーラ< 皆に聞こえるように言う。 |
GM |
今度はミネルヴァが近付いていった。 じりじり、と、二人の距離が縮まっていく。 とうとう、クロードが剣の間合いに入った… …しかし、まだ、何の反応も無い。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
踊る二人を黙って見つめる。 シエラが話しかけても無視する様子を見届けると、口を開いた。 シエラ、霧雨< 「……ここはシーラさんの夢の世界。夢魔の領域。 そこまで言うと、剣を抜き放つ。 剣を構え、少しずつクロードに近付いていく。 |
GM |
シエラはクロードに話し掛けるが、まったく反応が無い。 彼女を押しのけるようにして、二人で踊り続ける。 |
シエラ・バゼラード |
(実態・・・、少なくとも夢魔の世界のなかの実態だ・・・) シエラはそう確信した、それは彼らのステップの音を出していたからだ。 (でもよかった・・・、シーラさんとクロードさんが夢魔の中で出会えるなんて、夢魔っていっても夢の中だから素敵かも) と、微笑ましく踊る二人を見ていると重大なことに気がついた。 (私達・・・、どーやって戻るのよ・・・、私達まで夢魔に取り残されるのは嫌、私にはまだやることがあるから・・・) 夢魔から帰還する手掛かりはシエラは持っていない、恐らく、霧雨、ミネルヴァも持っていないだろう、シエラはなんとなくそう思った。 (となると・・・、夢魔に操られてるであろうこの二人に聞くしかないのかなぁ・・・?) クロード< 「クロードさん?」 |
GM |
だが、霧雨が行くより早く、シエラがクロードたちに向かっていた。 |
紫堂霧雨 |
「あれは……!?」 クロードとシーラを視認して足を止める。 (クロードとシーラ…!?何故こんな所に…これも夢魔の仕業か…だが、いつもクロードとシーラが出てくるな……) むぅ…と、低い声で唸る霧雨。 やがて、覚悟を決めたように、クロード達の元へ足を進み始める。 (敵の罠かもしれん…だが、このまま居てもラチが明かん…罠ならば、それをくぐりぬけるまでっ) |
GM |
踊りに興じる人々の合間を縫って進んでいくと、踊りの輪の中心、其処だけがぽっかりと空いているのが判る。 その隙間の真ん中で、また、人が踊っている。 だが、その一組の者たちだけは、他のものと違っていた。 仮面をつけていないこと。 男性の姿がクロードで、 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
シエラ&霧雨< 「ええ…」 2人に続いて、足音を立てないように歩いていく。 |
紫堂霧雨 |
「な、なんだ…これは……」 その異様な光景に呆気に取られ、回りを見渡す。 だが、すぐに刀を手に掛け、警戒し始める。 シエラ&ミネルヴァ< 「…………進もう」 |
シエラ・バゼラード |
(イリュージョン!?) 咄嗟にシエラはそう感じた。音楽以外無音な部屋で映像を見せられる とするならば、その魔法くらいしかないだろう、とシエラは思ったのだ。 (でも・・・ここは夢魔の中・・・いってみれば大きなイリュージョン・・・) ここは夢魔の中、なにがあっても不思議ではない。 (とりあえず・・・なかに入ってみよう・・・) シエラは青白く透きとおるような剣を抜き払うと、一歩二歩と部屋の中に入り、その空間を見渡してみる。 |
GM |
扉は、皆で強く引くと、甲高い音を立てて金具が弾け、開いた。 中は大きなダンスホールだった。 異様なのは、その人々の姿、そして音だった。 |
シエラ・バゼラード |
ミネルヴァ< 怪訝な表情を浮べるミネルヴァにシエラは |
紫堂霧雨 |
シエラ< 「…わかった」 手裏剣をしまい、シエラの言うとおりドアのノブを力強く握る。 |
シエラ・バゼラード |
霧雨の反応に満足したシエラは霧雨がきょろきょろしてるのを 不思議そうに見ていた。 (そーいえば・・・怖い顔をした怪物さんが来ない・・・) そう気がついたのはかなり後になってからだ。そして、自分が扉を開けようとしていたことを思い出した。扉を開けるため、剣を鞘に戻し両手でドアのノブをしっかり握る。 霧雨&ミネルヴァ< 「この扉を開けましょう、たぶん3人で引けば開くと思います。」 |
更新ペースの問題で、上下のスレッドのように会話にずれが生じることがありますが、
どうぞ気にせずに、それぞれの会話を続けてくださいませ。
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
シエラ< 「味方? え、ええ、もちろん」 「あなた……本物のシエラでしょう?」 |
紫堂霧雨 |
シエラ< シエラの質問に、一瞬呆気に取られた霧雨。 |
シエラ・バゼラード |
シエラは誰かに呼ばれた気がして顔を上げた。 「ふぁ?」 寝起きのような顔をして霧雨とミネルヴァを見る。 (・・・・) なにが起こったのか分からないと言った様子で一応に立ち上がる。そして、ミネルヴァたちの得物を見、シエラはダマスクスソードを抜き払う。 ダマスクスソードの青白い剣身を見ながらシエラはじょじょに記憶を手繰り寄せていく。 そして確認するかのように、 ミネルヴァ&霧雨< 「あなた達は私の見方ですか?」 |
GM |
軋むように動かない大扉の前に座り込んで休憩していたシエラの前に、突如として、それぞれの得物を握り締めた霧雨とミネルヴァが宙から霞むようにして現れ、踊りこんできた。 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ
…(霧雨・ミネルヴァサイド) |
「シエラ!」 思わず叫ぶ。助けなければ。 霧雨< 「行きましょう!」 |
紫堂霧雨
…(霧雨・ミネルヴァサイド) |
ミネルヴァ< 「どうやら上手く行ったようだな!」 |
GM
…(霧雨・ミネルヴァサイド) |
霧雨がミネルヴァに続いて念を凝らすと、穴は膨れ上がり、鮮明なシエラの映像を紡いだ。膨れ上がった穴は、そのまま二人を飲み込むような勢いだ。それは、 …此処に飛び込めば、或いはシエラの元へと行けるかもしれない…。 そう、二人に感じさせた。 |
紫堂霧雨
…(霧雨・ミネルヴァサイド) |
ミネルヴァ< 「なに……!?」 霧雨もシエラの映像を見た。 |
GM
…(霧雨・ミネルヴァサイド) |
ミネルヴァの念にか、再び映像が結ばれ、シエラの姿を映し出す。 シエラは剣を持って、凄まじい形相の、顔の魔物と戦っているようだ… しかし、まだ何かが足りないのか、像は霞み、砂嵐に消えようとする。 |
シエラ・バゼラード
…(シエラサイド) |
「っち・・・」 足元がふらつかない自分に苛立ちを感じシエラは舌打ちをした。 (これで戦闘しても・・・、勝ち目はなさそうだし・・・、虚実の中 休憩を取るのははっきりいって嫌な気分なんだけどね・・・) そう気を許したとたんに倒れこむ自分を見てシエラは苦笑した。 (ここで死ぬのかな・・・?) 壁によっかかり、足をなげだす。そして荷物のなかから先ほど使った ポーション・フラグランスを取り出す。 (これに頼ってばかりだよねぇ・・・) 道具に頼ってばかりな自分にまた苦笑するシエラはポーション・フラグランスを静かに使った。 そのまま死ぬのではないかという気分になりながら、シエラは周りの音だけを頼りにするため、目を閉じる。 ≪状態≫
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GM
…(シエラサイド) |
扉は、錠が壊れる甲高い音を立てて、拳大ほどの隙間が出来る。 とりあえず、一回目の挑戦の成果はそれくらいだった。 シエラは、どっと疲労した気分になった。 そろそろ足元がおぼつかない。 GM:MP(精神力・体力)は、休憩を取ると宣言することである程度の回復が出来ます。ただし、シナリオ内ではそれに相応の時間が過ぎていることに注意してください。 ≪状態≫
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シエラ・バゼラード
…(シエラサイド) |
「はー・・・・はー・・・」 シエラは息をきらし思わずしゃがみこむ。 (・・・、はぁ・・・、不運だなぁ) シエラは背後をみた、まだ仮面の姿は見えない。 そして扉を見た。見覚えのある扉だ。 (無駄だったんだ・・・、戻るの・・・) 少し後悔しながらゆっくりと立ち上がる。 「どっこいしょ・・・」 思わず声が漏れる。 (全力で押すか・・・引くか・・・。) 扉を見ながらしばし考え、シエラは扉の取っ手をつよく握った。 そして、全力で引いてみた。 「ん〜・・・・!!」 |
GM
…(シエラサイド) |
シエラの後ろから、天井に貼り付いた顔が、貼り付いたまま滑る様にして追って来る。幸い、その速度はそれほどではなく、長廊下を走る内に引き離していけた。 廊下は本当に長く、永劫の檻の中に閉じ込められたような錯覚を、シエラは感じる。長い長い、石廊下。 途中、何処からか自分を見るような視線を覚える。 しかし、それ以上のものでは無く、それも直ぐに消える。 どれほど走ったのだろう。息が切れ、これ以上走れない程になった頃、廊下は終わった。 前に、どこか見覚えのある扉が見える。 あの、鍵の掛かった大扉だ。 |
GM |
圧倒的な停滞の波動が空間を押し包んだ。 まず始めにシエラが、次にクロードが倒れる。 夢魔の宝石は床に転がりながらも妖しの光を放ち続ける。 そしてミネルヴァが眠りに落ち、そして、霧雨が膝を付く。 ぼやけ、霞んだ眼差しで、それでも睨む様に宝石を見つめて…、落ちた。 パーティは分散します。
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詩人クロード |
ALL< 「それでは…行きますよ」 |
シエラ・バゼラード |
クロードの発言にシエラはまた頷いた。 クロード< 「いいですよ。」 |
紫堂霧雨 |
クロード< 「あぁ、いつでもいい…」 |
詩人クロード |
「……ありがとう」 霞むような笑顔で、礼を言う。 そして、夢魔の宝石を手に掲げた。 ALL< 「準備は宜しいですか?」 |
紫堂霧雨 |
ミネルヴァ< 「…………」 (…夢の中か) クロード< 「協力しよう」 |
シエラ・バゼラード |
睡魔に耐えたシエラは、クロードの発言を聞き頷いてこう言った。 クロード< 「私もシーラさんを助けるお手伝いができれば光栄です。」 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
よろめいて霧雨に支えられたものの、なんとか立ち上がる。 霧雨< 「ごめんなさい。もう大丈夫」 クロード< 「夢魔……。難しいわね。でも、ここまで来て逃げるつもりはないわ。 |
詩人クロード |
ALL< 「これは、<夢魔の宝石>という代物です」 |
GM |
クロードが取り出したのは、小さな美しくカットされた紫水晶だった。 見つめていると視線が吸い込まるようで、釘付けになってしまう。 その水晶が光を放つと、その度に睡魔が彼らを襲った。 ミネルヴァはよろめいて傍に居た霧雨に支えられる。 霧雨は睡魔に襲われながらも耐え抜いた。 シエラはかくんとのけぞって一気に眠りに落ちかけるが、何とか意識を繋ぎとめることは出来た。 クロードは小さくうめくと、急いで水晶を布に包み直す。 |
詩人クロード |
シエラ< 「はい…、おそらくは、ですが」 霧雨< 「今、お答えします」 クロードは、身に付けていた鞄から、大事そうに布に包まれている物を取り出し、皆の前で広げた。 |
シエラ・バゼラード |
クロードの発言を聞いてから、またシエラの目線はシーラに戻った。 (でもどうやって元に戻せっていうのだろう?) 疑問に思ったシエラはクロードに目線を戻し、 クロード< 「シーラさんを助ける方法は知ってるんですか?」 |
紫堂霧雨 |
クロード< 依頼内容を聞いて霧雨は訝しげな目線をクロードに送る。 |
詩人クロード |
霧雨< 「……」 ミネルヴァ< 「心配、要りません。 シエラ< 次はシエラに答える、 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
案内された部屋には、女性が眠っていた。 同性ながら、思わず見つめてしまう。 クロード< 「綺麗な方ね。でも、お休み中に覗いたりして悪いんじゃ……?」 |
紫堂霧雨 |
「……!」 フォレスティのシーラの姿を見て、霧雨の眉がピクッと動いた。 変わらず無表情ではあるが、勘の良い者ならば表情の奥から驚きの感情が見える。 だが、それも数秒の間。 またすぐいつもの無感情な表情へと戻る。 |
シエラ・バゼラード |
「美人ですね。」 とシエラは呟いた。 クロード< 「それで、彼女と依頼との関係はなんですか?」 |
詩人クロード |
ALL< 「紹介します…、フォレスティのシーラ。私の、恋人です」 |
GM |
隣の部屋には寝台が一つ、それだけが置いてあった。 窓にはしっかりとカーテンが引かれており、外の光は入らず、ただひっそりとそこに在った。 寝台の上には人が横たわっている。 女性だ。 金髪の、美しい人間の女性が一人瞳を閉ざして眠っているようだ。 クロードは愛おしむような表情でその女性を見、そして冒険者達に向き直った。 |
詩人クロード |
ALL< 「…ありがとうございます」 |
ミネルヴァ・ラ・ルーラ |
皆に続いて、山荘に入る。 外見ほど荒れていない室内に少しホッとした。 クロード< 「わかった、口外しないと約束するわ」 |
紫堂霧雨 |
クロード< 「あぁ、約束しよう…」 |
シエラ・バゼラード |
(ちゃんと栄養を考えた食事、以前にちゃんと3食食べてるのかな?このひと) と、他人ながらシエラは衰弱した様子のクロードを見る。家の中に入り、 (意外と中は綺麗なんだなー、無駄なものもないし) と、クロードに勧められた椅子に座りながら辺りを観察する。 クロードが話した。シエラはクロードの話を珍しく ちゃんと聴いていたようだ。 クロード< 「言いふらしたりしませんよ、信頼業ですしね。」 |
詩人クロード |
ALL< 「今からお話すること…、 |
GM |
山荘の中は、外見よりも清潔感があった。 小奇麗で、無駄なものは一切無かった。 小さな卓と、椅子と、暖炉。そして扉がまず見える。 「どうぞ、お好きなようにお寛ぎください」 クロードは椅子を皆にすすめ、自分は奥に行って、そして水差しを持って戻って来、人数分の杯に注ぐ。 |
詩人クロード |
シエラ< 「そうですか、そうですよね。冒険者の方ですしね」 霧雨< 「ああ、そうですね。 |
シエラ・バゼラード |
(・・・・、なんていう所に住んでるんだろ。) 今にも崩れそうな山荘を見てシエラはそう思った。 クロード< 「いえ、そんなに疲れてないですよ」 |
紫堂霧雨 |
「……ふむ」 山荘を見渡しながら、考え事をするかのように手を顎に添える。 (古いな…ここがこの者の住処か…補修はされているようだが) クロードの問いに首だけを向け。 「いや…それよりも内容を…」 |
詩人クロード |
「ここです…」 山荘を示して、皆に言う。 ALL< 「皆さん、お疲れではないですか?」 |
GM |
その山荘は建てられてからかなりの年月が経っているものと思われた。 壁は所々腐食して脆くなっており、屋根は風雨に痛めつけられている。 補修の跡が至る所に見え、その為に何とか倒壊せずにぎりぎり山荘という様相を保っているかのようにさえ思える。 |